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松井2005

 松井が帰国して数日たった。しばらくは日本に滞在して体作りなどを徐々に行い、来シーズンに備えるようだ。私はこのブログの自己紹介欄に「ヤンキース松井秀喜を応援することで日々の活力を得ています」と書いているが、オフシーズンになりめっきり松井の話題に触れることが少なくなった。自分でも松井ファンなのかなと思うくらい、彼のことを心に思い浮かべることが少ない。それは今シーズンの松井が私の期待を大きく裏切ったせいなのかもしれない。彼の残した成績がどうだというのではなく、私の心に残っている印象があまりにも少ないからであろう。その証拠に今季の松井のベスト3試合を選んで、久しぶりに松井について語ろうと思ったのだが、まったくあれこれ思い悩まずこの3試合、とすぐに決めることができてしまった。レギュラーシーズン全162試合中、150試合前後はライブかビデオで見たはずだから、いくらなんでも選ぶのに苦労するだろうと思ったのだが、ぱっと3つの試合が浮かんできた。この3試合の印象があまりに強かったからなのか、はたまた、それ以外の試合はほとんど記憶に残らないような詰まらぬ試合だったからだろうか。3試合を振り返りながら確かめてみよう。

第3位 4月4日 vs. レッドソックス(5番レフト)5打数3安打3打点
   1 2 3 4 5 6 7 8 9 R
BOS 0 1 0 0 0 0 0 0 1 2
NYY 0 1 3 0 0 2 0 3 X 9  
 松井は2回の第1打席で、レッドソックス先発のウェルズから今季初打席初ヒットを放つと、3回の第2打席でもセンター前へのタイムリーヒットで初打点を記録。その後2打席は凡退したが、8回の第5打席でマンテイからバックスクリーンに2ランをたたき込んだ。結局5打数3安打3打点の大暴れ。守備でも、2回にK・ミラーの大飛球をスーパーキャッチするなど、開幕戦勝利に大きく貢献した。

第2位 6月22日  vs. デビルレイズ(5番DH)5打数4安打2打点
   1 2 3 4 5 6 7 8 9 R
TAM 0 5 2 3 0 0 1 0 0 11
NYY 0 1 1 0 4 1 0 13X 20
 野茂との対戦が注目された松井。第1打席は四球で出塁すると、第2打席は、強烈なライナーでセカンドの頭を越えるライト前ヒットを放った。これで自己最長の12試合連続安打を記録。3回目の対戦となった5回、2死走者なしの場面では、センター前ヒット。野茂との直接対決は、2打数2安打で、松井に軍配が上がった。その後、第4打席は空振り三振を喫したが、1死一、二塁のチャンスで迎えた8回の第5打席はタイムリー二塁打を放ち、1打点を記録。とどめはこの回打者一巡して迎えた場面。シェフィールド、A・ロドリゲスが2者連続本塁打を放ち、いやが上にも3者連続の期待がかかる中、見事にセンターへソロ本塁打を放った。この日は5打数4安打2打点の大活躍で、打率をついに3割に乗せた。

第1位 6月15日  vs.パイレーツ(5番DH) 3打数2安打1打点
   1 2 3 4 5 6 7 8 9 R
PIT 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
NYY 0 1 1 1 4 0 0 2 X 9
 右足首をねんざし、連続試合出場記録の継続が危ぶまれた松井は2回の第1打席に、初球の真ん中ストレートをライトスタンドへ運ぶ、第5号先制ソロ本塁打を放った。先頭打者で迎えた4回の第2打席には、一二塁間を鋭く破るライト前ヒットで出塁。二塁へ進んだ後、後続のタイムリーで激走を見せ、得点を挙げた。第3打席はセカンドゴロ併殺打に倒れ、7点をリードして回ってきた6回の打順では代打を送られ、ベンチに退いた。打率は2割7分5厘に上がった。

 この3つの試合は全て克明に覚えている。開幕戦はあまりにすごい活躍で逆に今シーズンに期待を抱かせすぎた試合でもあったから、やむを得ず3位。デビルレイズ戦での3者連続HRは、「松井はここで遠慮しちゃう男だよな」という予想を見事裏切ってくれた素晴らしいHRだった。第1位の試合は自室のスカパーで見ていたのだが、 果たして走れるのかと心配した中での第一打席HR、涙が出た。何でこんなことができるんだろうと改めて松井のすごさで全身のふるえが止まらなかった。
 ああ、すごい試合ばかりだ。何だか気分が高まってくる。来年こそは、3つ選ぼうにも選びようがないと、うれしい悲鳴を上げられるような大活躍をしてくれるよう心から期待している。

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