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春一番

 昨日の朝、目覚めたら窓の外で風がうなっていた。荒天かなと思って階下に降りていったら、何となく生暖かい。変な天気だなと思っていたら、「春一番だよ」と妻が言った。「まだ2月だろ?」と私は合点が行かなかったが、強い風と暖かい空気では春一番が吹いたとしか思えない。暖冬もとうとうここまで極まったかと、少々ぞっとした。春一番と言うのは、「立春から春分の日の間に、沖縄と東北、北海道を除く地域で強い南寄りの風が吹き、気温が上がる現象」のことだが、いくらなんでも早すぎる。後でラジオで聞いたところによると、愛知県で春一番が吹いたのは昨年よりも1ヶ月も早いのだそうだ。驚いてしまう。
 6カ国協議で北朝鮮の核施設の封じ込めに成功したと言うニュースが流れたばかりである。確かにそれも大事な問題だが、地球温暖化を食い止めることも同じくらい、いやそれよりも急務であると思ってしまう。暖冬の原因や影響は色々な観点から連日論じられている。私が見聞きした範囲では、このまま温暖化が続けば、北極の氷が溶け出してしまうことが最悪の影響のようだ。海面が上昇すれば生態系に及ぼす影響は計り知れず、地球的規模での危機が襲ってくると言われる。少し前までなら、何を大袈裟に、と思いもしたのだが、こうも暖かいと最悪のシナリオが徐々に進んでいるような気がしてならない。私たちの日常生活で温暖化を食い止めるのに役立つことなど微々たるものであろうが、だからと言って何もしないわけにはいかない。とにかく化石燃料の消費をできるだけ抑え、二酸化炭素ガスの排出を減らすように生活のスタイルを改めて行かなければならないだろう。「千里の道も一歩から」だ。

 しかし、何はともあれ春が近づいてきたことは喜ばしい。春一番が吹いたという報を聞くと、私たちの世代が思い出すのはやはりキャンディーズの「春一番」という歌であろう。

   「春一番」  穂口雄右 作詞
 雪が解けて川になって 流れて行きます
 つくしの子が恥ずかしげに 顔を出します
 もうすぐ春ですねぇ
 ちょっと気取ってみませんか

 風が吹いて暖かさを 運んできました
 どこかの子が隣の子を 迎えに来ました
 もうすぐ春ですねぇ
 彼を誘ってみませんか
 泣いてばかりいたって 幸せは来ないから
 重いコート脱いで 出かけませんか
 もうすぐ春ですねぇ
 恋をしてみませんか


 私はキャンディーズを余り好きではなかったが、この YouTube の映像で久しぶりに見た彼女たちは文句なく可愛い。大学の友人にキャンディーズの大ファンがいたが、今になって彼の気持が少し分かったような気がした。映像の中のキャンディーズは黄色い衣装を着ているが、春には黄色がよく似合う。母さんのブログに福寿草の群生の写真が載っていたのを見て、はっと思って我が家の庭の福寿草を探してみた。すると、下草の陰に隠れて見えなかっただけで、随分前からしっかりと咲いていたようだ。

 

日の光を浴びて写真ではっきりしないが、たくさんの花が咲いていた。知らないうちに春はやってきていたんだなと感心したが、今年はそうばかりも言っておられない。もし、このまま一気に暖かくなったら、2月中に桜が開花するなんてことにならないだろうか。いくらなんでもそうはならないだろうが、ひょっとしたら、という気がしないでもないのが恐ろしい。

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