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恵方巻

一顧 節分と言うより、「恵方巻を食べる日」と言った方がいいような気がするほど、恵方巻が世の中を席巻している。誰が広めたのか知らないが、特定できたらその人はスーパーやコンビニから間違いなく表彰されるだろう。
 昨日のスーパーは本当にすごかった。全店挙げて恵方巻を売っていた。

  

 しかし、妻は大量に並んだ太巻き寿司に一顧だにしなかった。なぜなら朝早く伯母から「巻き寿司を作るから買わなくてもいいよ」と電話が入っていたからだ。ここ何年か伯母が作ってくれたものをもらってくるのだが、今年ももらえると知った妻は安堵していた。「伯母さんの太巻きは美味しいから」
 昼過ぎに頃合いを見計らって伯母の家に行った。
「いただきに来ました」
そんな挨拶をしながら入って行った伯母の家のテーブルにはぎっしり太巻き寿司が並んでいた。

 

 壮観だ! 
「昨日から準備して、朝からずっと作っていたから、もう疲れた。来年はとても作れないよ」
などと言いながらも、伯母が嬉しそうな顔をしているから、
「何言ってるの。来年も再来年も作ってもらわなきゃ困るよ」
と私も励ましとも労いともつかない軽口を言ってしまった。本当にいつまでも元気でいてほしい。
「1、2、3・・」
と並べられた太巻きを数えていったら、何と36本もあった!!
これを一人で作ったのか・・、信じられない・・。思わずため息が出てしまったが、寅年生まれの伯母は今年は年女、84才になるというのにこのパワーはいったいどこから来るのだろう?作った太巻きは娘や孫たち、さらには我が家をはじめとした近隣に住む親戚に配るつもりだから、きっと皆が喜ぶ顔が見たい、その一心で作ったのだろう。その思いの深さには自然頭が下がった。などと立派なことを言っても、白米を食べない私では伯母の作った太巻きを口にすることはないのだが・・。
 だが、私も恵方巻は食べた。妻が私用に作ってくれた玄米を使った太巻き。


 今年の恵方、西南西を向きながら黙々と食べてみた。その際一つの疑問がわいた。果たして恵方を向いて太巻きを食べるだけでご利益があるのだろうか。神社で参拝する時でも、何か願い事を唱えながら手を合わせるものだから、恵方巻を食べる時も願い事を心に浮かべたほういいのではないか・・。そうしたことはどこにも書いてないので、誰か詳しい人が教えてくれるといいのだが・・。
 
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