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「けなげ組」

 大好きな亀田の柿の種のことは以前記事にした。だが、柿の種の袋の裏側に印刷されている「けなげ組」のことは昨日まで全く知らなかった。ほぼ1週間に1パックの割合で食べている柿の種なのにどうして今まで気づかなかったのだろう。まったくもって不思議なことだし、迂闊にも程がある・・。
 しかし、いったい「けなげ組」とは何だろう?まずは「けなげ」という言葉を広辞苑で調べてみた。
①勇ましいさま
②しっかりして強いさま
③殊勝
④(子供など弱い者が)けんめいに努めるさま
とある。今私の手元にある柿の種の袋に印刷してある文を読んでみると、どうも④の意味に当てはまる事物を集めたもののようだ。要するに「己としては職責を全うするために懸命になっているものの、傍から見れば大した役には立っていない物たちを慈しむ」というような意味にとらえればいいように思う。例えば、「食パンの耳」については、次のように書かれている、
「中のふっくら白いところの為に、ボクらはこんがりと焼かれてしまう。サンドイッチになる時たいがいボクら耳は切られてポイ!!せめて油で揚げておいしいおやつになれたら幸せ♡ ネェ‥パンの本当に旨いところは香ばしい耳のところだと思うけど」
なるほど、けなげな奴らが己のけなげさをアピールしてるんだな。う~~ん、なかなか面白い。
 だが、「けなげ組」というだけあって、かなりの数の「けなげ」な物たちを集めて「組」と称しているのだろう。実際、「食パンの耳」は会員番号が40となっているから、全体の会員数はそれ以上なんだろう。じゃあ、いったい「けなげ組」の会員は何人いるんだろう?HPで調べてみたら、なんと会員番号が100まである!!ちょっとびっくりした。ちなみに会員番号10までのメンバーの名前を挙げてみると、
1.柿の種
2.なると
3.カニの細い足
4.スシの緑のビニール
5.やせたら使ってもらえるベルト
6.ストローの紙袋
7.ジーンズの先っぽ
8.パセリ
9.テレビのテストパターン
10.「ん」の字
ここまで書きながら、「本当にけなげな奴らだなあ!!」と思わずため息をついてしまった。HP上にも会員たちの呟きが載っているので、1~10までの会員のものを読んでみたら、パセリの呟きには「なるほどね」とちょっと感心した。
「いっしょに盛られたフライやハンバーグはおいしく食べてもらえるのに・・
どーして?!!
ビタミンいっぱいで鮮やかなグリーンも彩りに大切なのに、めったに食べてもらえない」
 パセリが大嫌いな私に言わせれば、「まずいから仕方ない」と答えるしかないが、それでもパセリのことが「けなげ」に思え、できることなら食べてやりたいという気になった(そんな気がしただけで、絶対に食べないけど・・)。
 「けなげ組」の絵本もできたという話だから、隠れたブームがあるのかもしれない。それだけ今の世の中、自分の努力に見合うだけの報いがない、という実感を持つ人が多いのかもしれない。対価を求めて努力するのは浅ましいことかもしれないが、やはり報われない努力を重ねるのは空しい。そんな時は己に向かって「けなげやなあ・・」と慰めるのが一番だ、とこの「けなげ組」のメンバーは教えてくれているのかもしれない。
 
 「けなげ組」、なかなか奥が深いぞ!!
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