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まだ暑い!

 まだまだ暑い。先週は雨の日が多くて気温も上がらず、幾分過ごしやすかったのに、今週に入ってまた暑さがぶり返してきた。名古屋の最高気温は、月曜・火曜と33度を超えた。水曜は29.9度だったものの蒸し暑く、今日木曜にはまた32度まで上がると予想されている。まるで真夏並みの暑さだ。「残暑」などという言葉の定義を超えてしまうような異常さだ。「地球が壊れ始めている」、そんな気がして仕方がない。
 こんなに暑くては、動植物も体内時計に狂いが生じているのかもしれない。塾舎の窓にへばりついているヤモリたちは、毎晩せっせと虫を食べてかなり大きくなった。


玄関口のアサガオは今日も大きな花を咲かせている。咲き始めたコスモスも「秋桜」とは名ばかりで、季節外れの感さえする。花の先にはきれいなアゲハチョウがとまっていたから、夏の花かと見紛うばかりだ。

 

3日ほど前には、自宅の庭に蛇が悠々と這っていた。思わず近づいていっても、悠揚迫らざる態度で写真に収まってくれた。暑さで動きが鈍くなっているのだろうか・・。
 

 夏の名残はそこここに満ち溢れている。直射日光が当たるとまだまだ暑い。一昨日の朝など、真夏の朝と同じようにセミの声に目を覚ますと、窓から差し込む陽の光で汗びっしょりになっていた。「冗談だろ、もう9月の下旬だぞ!」と眠気まなこで怒鳴ってみても空しいだけだが、もうそろそろ涼しくなってほしい、心から願っている。

 そうは言っても四囲を見回せば、かなり遅ればせではあるものの、秋が少しずつ近づいているのが分かる。空には秋のすじ雲が広がっている。近所の栗の木にはイガが開いて落ちそうになった実がなっているし、柿の実は半分ほど色づいている。

  

 日が沈むと虫たちが一斉に合唱を始める。

で、ここで実験。真っ暗な深夜、携帯のムービーで虫の音を録ってみた。それをブログパーツで貼り付けてみたが、うまくいくだろうか。
(と、やってみたが、2つ貼り付けると異常が出るようなので、とりあえず、こちらは削除してみる)

秋の夜長と呼ぶにはまだまだ涼しさが足りないが、せめてもの虫の音うまく聞こえるかな・・。
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 娘が半年振りに帰ってきた。春先に少しの間帰ってきて以来久しぶりに顔を見た。別段何の変化もなかったが、今回は大学院入試に合格した報告もかねての帰郷であるため、少しはうれしそうな顔をしているのかと思っていた。だが、そんな雰囲気は微塵も感じられなかった。娘の中ではもう既定の路線であり、何も改めて騒ぐほどのことでもないようだ。ただ、「これ見る?」と言って、「大学院合格証」と印刷されたペラペラのわら半紙を手渡してくれただけだった。「なんだ、この安っぽい紙は・・」と私が驚いたくらい、何の有り難味も感じられない合格証だった。
 しかし、娘はいったい何の研究をしているのだろう。親戚からよくたずねられるが、いつも適当にごまかしている。娘に聞いてもちゃんと答えてくれないので謎のままである。まあ、私がする研究でもないから、何だってかまわないが、それではちょっと対外的に問題があるかもしれないと思って、もうちょっと合格証をよく読んでみた。すると、
  専攻名:応用生物科学  専門種目名:生体機構学
と書いてあった。ふ~ん、そうなのか・・。こんなものを見たって何も分からないが、家に帰って来る前に大学の農場で1週間牛の世話をしてきたと言っていたから、多分動物に関する研究をしているんだろう。卒業論文に必要な資料として持ち帰った何枚かのコピーをチラッと見たが、まるでチンプンカンプン、英文も専門用語の羅列でとても読む気になれない。ここまで私の興味とかけ離れたことを研究しているのなら、かえって平気な顔をして「難しいことをやってるみたいだよ」と答えればいいかもしれない。そうしたら、相手もそれ以上聞いてこないだろうし、「すごいな」という印象しか与えないから、親としては都合がいい気がする。


 数日前に金沢へ旅行に行ったとかで、土産をくれた。「メジャー 松井秀喜 サブレ」。以前松井秀喜記念館へ行った人から同じサブレをもらったことがあったので、
「記念館に行ったの?」とたずねてみたら、
「そんな時間なかったから行ってない。これは金沢駅に売ってたよ」
と答えた。なるほど今では金沢の名物になっているのか!最近の松井に対する私の心配など笑い飛ばせ!とでも言っているような松井のイラストが可笑しい。そうだよな、何の心配も要らないよなあ・・。

 それにしても娘が帰ってくると花が咲いたように家の中が明るくなる。ぺちゃくちゃとりとめもないことをしゃべり続けているのを聞いているだけで、元気になれる。息子の場合とはまた違った趣があって、娘が家にいると華があっていい。ただし、やたらうるさい。とにかくうるさい。娘だけでなく、妻も高い声を出してケラケラ笑いながら喋っているので、かまびすしさが倍になって勘弁してよと言いたくなる。まあ、それも今では年に数日しかないことだから、喜んで我慢すべきことなんだろうが。
 金曜くらいまでいるらしいから、それまで専門のお話でもレクチャーしてもらおうかと思ったりするが、たぶん途中でお互いにイヤになってしまうだろうから、余分なことは言わず、娘のいうことだけを聞いていることにしよう。まずは、ささやかな合格祝いとして、新しい携帯電話を買ってやった。


DOCOMOのP904i だそうだが、やたらかっこいい。欲しいな・・。
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10月へ

 松井秀喜がボストンレッドソックス最終戦にスタメン落ちした。途中代打での出場もなく、完全に試合に出なかった。シーズンも押し迫り10年連続の地区優勝が風前の灯火となっているチーム事情を考えれば、休養のためだとは考えにくい。この試合に松井が必要ではない、あるいは他の選手を選択したほうが better であるとトーリ監督が判断したと考えるのが順当であろう。
 ひざ痛が明らかになって以来DHでの出場が多くなり、休養に充てるため試合を欠場したこともあった。打順も5番から6番に下がり始め、15日からのボストン戦は2試合とも6番打者であった。9月になってめっきり打てなくなり、この試合までの9月の成績は、出場12試合で40打数5安打(2塁打1本、3塁打1本、本塁打0)で打率1割2分5厘、打点3という惨憺たるものであった。チャンスに強いという評価などまるで過去のものであるかのように、とにかくチャンスで打てない。12日のブルージェイズ戦での1死満塁での犠牲フライが9月初打点であったし(その前の打席の満塁では三振・・)、タイムリーヒットは翌13日の初回2死1・2塁でのレフトへの2塁打まで1本もなかった。こんな状態ならいつスタメン落ちしてもおかしくなかったが、トーリ監督は辛抱強く松井を使い続けた。結果から見れば、何試合か欠場させて休養させた方がよかったのかもしれない。しかし、松井は出場した試合は全力でプレーを続けていた。ひざのことなどお構いなしに全速力でベースを駆け抜ける姿を見るたびに、「大丈夫か?!」と叫びたくなるほどだった。
 実は私は、久しぶりのタイムリーヒットとなった2塁打は力強く振りぬけていたので、松井の不調は底を打ったのかな、という気がしていた。翌日のバーネットとの対戦でも、2アウト1・2塁で強烈な1塁ライナー(結果はアウト)を放っていたので、松坂との対戦を楽しみにしていた。第1打席は満塁で凡退してしまったが、当たりとしてはまずますだったし、第2打席では松坂から初ヒットとなるタイムリー3塁打を放った。これがHRにならなかったのはまだ本調子ではない表れだとは思ったが、長いトンネルはやっと抜けたと思っていた。
 それなのにボストンとの第2戦では初回2アウト1・2塁でベケットの高めの球を強引に引っ張って1塁ゴロに倒れてしまうと、その後も精彩を欠き、チームも大敗を喫した。今年もう何度も繰り返し見てきたのと同じパターンで凡退した松井に、「引っ張りすぎだ」とこのところ苦言を呈していたトーリ監督が堪忍袋の緒を切らしてしまったのか、とうとうスタメン落ちとなった。
 思えば今の松井は満身創痍であろう。骨折した左手首、肉離れした左太もも、さらには両膝の痛み、どこも念入りな手入れが必要なところばかりだ。こんな状態でよくやってると言えるかもしれない。しかし、「週刊文春」の記事で語っているように、
「いまはそんなことは言っていられない状況でしょう。ここでそんな泣き言を言っていたら、このチームにはいられない。だって九月のヤンキースは特別なチームになるんですから」
そんな中で打撃不振に陥っている松井に対するベンチの信頼がかなり揺らいでいるのも事実であろう。DHで使うにも打てなければ他の選手を使うのが当然である。何と言っても能力の高い選手がひしめいているチームだから、松井の代役はいくらでもいる・・。
 だが、それはほんの数試合のレベルでのことだろう。シーズンを通して、しかも大事な試合、どうしても勝たなければならない試合で、松井以上に力を発揮できる選手など、キャプテン・ジーターを除いたら誰もいない。それはチームの誰もが知っていることだ。地区優勝はかなり厳しいが、ポストシーズンに進む可能性は高い現在、そうした松井の底力を知り尽くしているトーリ監督が「10月を目標にして、今はコンディションを整えてほしい」と松井の復調に期待を寄せていると考えることはできるだろう。こうした深謀遠慮の結果がボストン最終戦でのスタメン落ちだと私は考えたい。
 松井よ、とにかく体の状態を少しでもよくして、10月のポストシーズンでの大活躍を期そうではないか!
 頼むぞ!!
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Over the Pudding

 「寒天が余っているから、何か作ってみたら?」珍しく妻がブログネタを提供してくれた。寒天と言えば「あんみつ」だが、そんなものを作ってみたって面白くない。それならいっそ寒天の中にあんとフルーツを閉じ込めてしまった方が、密かに展開されている「プリン戦争」に終止符を打てるかもしれない、そんな思惑もあってさっそく試してみた。
 信州産(!)の寒天には、ラップに「上手な煮とかし方」が書かれていたので、そのとおりにやってみた。

  

①寒天をたっぷりの水に浸し軽くおし洗いします。
②固くしぼり小さくちぎって水(寒天1本につき700cc)と一緒によく煮とかします。

  

③寒天の姿がわからなくなるまでとかします。
④寒天の中に入れる果物などを用意します。(今回は市販のミックスフルーツとぜんざい豆を入れてみることにした)

 

⑤とけた寒天を容器や型(今回は息子の弁当箱を使用)に流し込みます。
⑥このときフルーツなどお好みのものを入れます。
⑦軽くかき混ぜて中身が均質になるようにします。

  

⑧表面が固まるまで動かさないようにします。
⑨あら熱がとれたら冷蔵庫で冷やしますと早く出来上がります。

  

3時間ほど冷蔵庫の中に入れておいたら、うまく固まっていた。何も味付けしなかったから、どうかな?と思っていたが、切り分けて食べてみたら、冷たくてプリプリした食感がなかなかのものだった。ただ、甘さが足りないような気がした。試食した妻も同じ感想を持ったようで、メープルシロップを取り出してくれた。それをかけたら、「うん、おいしい!!」


やっぱりデザートは自分で好きなものを作らなくっちゃね!へへへ・・・。

 


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世界で一番・・

 雑誌「サライ」で連載されたクロスワード・パズルが厳選されて、「世界で一番難しいクロスワード・パズル」という一冊の本にまとめられた。私はその広告を新聞で見かけてすぐに書店に注文した。届いた本の帯には、『3日で1問解けたら合格!辞書を引かずに解けたら天才!制作した「ニコリ」も難しさに音を上げる難問揃いです』との文字が躍っている。さらには『ひまつぶしには難しすぎるので、大きな辞書とたっぷりの時間をご用意の上、心して挑戦してください』と注意書きがしてある。「ほほぉ~、相当の難問なんだなあ」とクロスワードにはちょっとばかりの自信がある私を刺激するには十分な文言だ。「いざ!」と試してみた。「初級」「中級」「上級」と並んでいるので、それぞれ1問ずつ解いてみたが、どうだろう、ちょっと看板倒れかな・・と思わないでもなかった。確かに一つ一つの言葉は精選されていて納得のいくものばかりであり、手強いことは手強い。しかし、現代には辞書以外にも Google というすばらしい武器がある。いざとなったら、ちょっとばかりググってみれば何とかなる。論より証拠、以下に上級問題を一問載せてみる。腕に覚えのある方はお試しあれ。


   『問い』二重枠に入った文字を枠A→枠Gの順に並べてできる言葉は何?

【ヨコのカギ】
 1 気心が通じている。○○○○の仲
 2 素人が集まってする野球や、競馬の頭につく
 3 操り人形。かいらい
 4 全身は無理だが、指先などが温められる小型の火鉢
 5 チーンと鳴らす仏具
 6 年末に市が立つ。その年の人気者が、押し絵になっているものなどがある
 8 昔の銭湯では、ほとんどこれは別料金。今は、とらないところが多い
10 全長3mほどの、スズキ目の魚
13 風光明媚だったり、温泉があったりで、季節には人が集まる。
14 「お菓子も出さず、○○○○で失礼しました」
16 囲碁で、相手から取り上げた石
17 問屋と小売り、生産者と問屋の間で商売をする
19 平安時代以降の貴族の乗り物。階級によって、唐車、雨眉の車、八葉の車など種類が異なった
20 北海道土産で頂戴することも多い、タラ科の海水魚
23 愛知県の市。日本最大の陶磁器の産地。陶都とも呼ばれる
24 赤ん坊が、○○の声をあげる

【タテのカギ】
 1 「月に叢雲、花に風」のように、表現形式が似ているふたつを並べる表現方法
 4 「○○○狂言」。泉鏡花の小説
 7 無頼派。明治39年、新潟生まれ
 9 はじめチョロチョロ、中パッパ・・・電気仕掛けでなく、これで飯を炊くときはコツがある
11 分泌する花もある
12 「○○○○の雨がやむとき」。昭和35年頃に大流行した。歌ったのは、西田佐知子
13 複式簿記で、勘定口座の左側。資本の減少などを記入する
15 眼鏡や、コンタクトレンズをつけていない目
16 春夏冬。○○○○繁盛
18 高位の宮廷女性が身につけた、準正装の上着
20 焚いて聞くもの。木所はこれの種類
21 今の午前、および午後2時頃
22 田河水泡に師事。大正9年生まれ。代表作の、海にちなんだ名をもつ家族は有名
25 町火消しが、振り回す
26 金剛峰寺や、弘法大師をさすこともある

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青いシート

 私の住む市は少し車を走らせればすぐに山間になる。普段は近づいたりしないのだが、何かの拍子に迷い込んだりすると、こんなものによく出くわす。

  

 青いビニールシートで覆われていて、何が積み上げられているのか分からないようにしてあるが、これはすべて産業廃棄物がうずたかく積まれてできたものである。もともと陶土を掘って発展してきた市であるから、市の至る所に陶土を掘削した跡が残っている。以前このブログにも、「グランドキャニオン」などと題して、写真を載せたことがあるが、近年はそうした採掘跡を産業廃棄物で埋め立てる「事業」が展開されていて、斜陽産業の陶土を運ぶトラックよりも、どこからか運ばれてくる怪しい廃棄物を載せたトラックの方が多くなっている。それが嵩じて、最近では採掘跡だけではなく、山間に廃棄物を捨てる場所を提供する業者も増え、上の写真のような廃棄場が点在するようになってしまった。いくらシートで覆われていも、隙間から見えるものはいかにも危険な感じがして、雨の降った後などは変なものが周囲に染み出していないかと心配になるほどである。市の成り立ちから、採掘や廃棄に対する規制が緩やかだったのかもしれないが、行政の監視の目が行き届いていなかったのは否めないであろう。
 ここ数年は、フェロシルトの問題に代表されるように、社会が産業廃棄物に厳しい目を向けるようになったが、まだまだ一向に減らないこうした小山を見るたびに暗澹たる思いになる。人間が生活する上で、様々な廃棄物(ごみ)が出るのは仕方ないことだろう。それにしても余りに多くの物が簡単に捨てられ続けている。

   「くずかご」  まど・みちお

  くずかごの中のくずたちは
  どれにも書いてあった
  「これはくずではない」と
  だが読めなかった
  いやその文字が見えなかった
  この世に宇宙文字の記されていない物など
  ありえないことさえ気づかなかった
  まるきり常識がなかったのだ
  つまりまだ生きているのだった
  生き物の中でも一ばんわるで生意気な
  人間という名の知ったかぶりとして・・
  で せっせと
  ありもしないくずを作っては
  くずかごにほうりこむのだった
  この世全体をくずかごにしてしまうために 

 
 私はこのブログで5Rというリサイクルの方法を取り上げたこともある。エコロジーの考え方は随分広まってきたが、それでもまだまだ十分とはとても言えない。かく言う私でさえ、ついつい目先の便利さに気をとられ、無駄遣いをしてしまう悪癖は一向に改まらない。常に反省しなければならない。そのためには、上の写真のような廃棄物の山の写真を反面教師として心の中に持ち続けていることが大切ではないだろうか。決して気持ちのいいものではないが。
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右ひざ痛

 火曜の深夜、いつものようにビリー隊長のエクササイズを行っていた。最近はDVDで毎度おなじみの画面にあわせて動くのが退屈になってきて、腹筋トレーニングのメニューの中から自分にとって効果がありそうなものだけをピックアップして、20分から30分ほど体を動かすようにしている。その夜は、9月になってからHRを連発しているA・ロッドのバッティングを録画で見ながら、トレーニングを行っていた。全身に汗が少し浮かんできた頃に、両手を軽く合わせて頭の上に上げておき、右ひざを斜めにへそ辺りまで上げるのと同時に手をひざのところまで下ろすという運動になった。その時は、録画機をいつでも操作できるように合わせた手の間にリモコンを挟んで持っていたものだから、右ひざを上げ手を下ろした瞬間に、リモコンの下部が私のひざにぶつかった。その瞬間は何も感じなかったのだが、一通りのトレーニングを終えて風呂に入ろうと思って体を起こそうとしたら、なぜだがひざが痛い。変だな、と思ってひざを見たがなんともなっていない。階段を下りるときにも痛みは走ったが、湯船に漬かって眠っているうちに忘れてしまった。ベッドに入ったら痛みが戻ってきたので、シップしようかなと思ったが、このまま痛みが引かずに右ひざを故障した、などとなったら、ひざ痛の松井と痛みを共有できるぞ、などと呑気なことを考えているうちに寝入ってしまった。
 朝になって起きようとしたら、めちゃくちゃひざが痛い。何だ、直らなかったのか、と意外な気がしたが、起き上がるのにも苦労するほど痛かった。階段を下りるのもひざが痛くて苦労した。いつもの何倍も時間をかけてゆっくり下りたが、どうしてこんなに痛いんだろう、不思議だ。階下にいた妻に事情を話したところ、すぐにシップするように言われた。馬鹿なことを考えていないで、寝る前に貼っておけば直っていたかもしれないのに、と後悔したがどうしようもない。シップを貼ってしばらくヤンキースの試合を見ていたが、相変わらず松井は打てない。ここまで打てないと、7月の月間MVPが幻だったような気さえするが、ひざが痛ければ不調になるのも仕方ないのかなあ、とひざをさすりながら思ったりもした。木曜にタイムリーヒットも打ったから、調子は上向き加減かもしれない。
 しかし、リモコンが当たったくらいでこんなに痛くなるなんておかしい、と思いながらもTVを見ながら1時間近くシップの上から軽くマッサージをしていたら、随分楽になった。これなら車に乗っても大丈夫かなと思って、試してみたら、さほど苦にならない。よかった、と安心したら、こんな時に素振りをしたらどれくらいひざに痛みが来るのか試してみるのもいいだろうと思いついた。物は試しに10回くらい振ってみたが、余り痛くなかった。テーピングなどして固めておけば大丈夫そうだ、「何だ、松井、大したことないじゃん」などとまったく痛む部位も程度も違う私が大口を叩いてしまった。
 だが、やっぱり影響はあるようだ。その場はバットを振ることに必死で、それに集中しているから、痛みなど余り感じなかったのかもしれない。家に戻って、また野球を観戦していたら、ジンジン痛みが走り出した。前よりも痛みが強くなってきたので、素振りなんて馬鹿なことをしたものだと後悔した。と同時に、「そうか、松井は今これを繰り返しているんだな」と分かった。全力でバットを振って、ベースを走り抜け、ほっとした瞬間に走る激痛、または守備で思いもしなかった方向に足を動かした瞬間に感じる痛み、そうしたものと戦っているのだ。しかも松井は両足だ、私だったら歩くことさえできない状態なのかもしれない。軽々しくも、松井に非難がましいことを思った自分が恥ずかしくなった。
 
 「なんで?」と思う程度のことで、体がダメージを受けてしまうことがこれからは多くなるのかな、と少しばかり年齢を実感したひざの痛みではあったが、それにしてもなんでリモコンが当たったくらいで・・。情けない。
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坊ちゃん宰相

 「職を賭す」というのは、なるほどこういうことだったのか、と安倍晋三首相の退陣表明を知ったときに初めて合点がいった。確かに、安倍ちゃんは「命を賭ける」とは言わなかったし、「不惜身命」などと四字熟語も使わなかった。彼にとって賭けるべきものは「内閣総理大臣」という職であって、己の命ではなかったのだ。賭けても総理大臣の職まで・・。そこが「坊ちゃん宰相」と揶揄される所以であろうし、彼の限界でもあったのだろう。
 これも、彼の「美しい国へ」という著書を読んだ者なら誰でも感じるであろう彼の思想の曖昧さから言えば、至極当然な身の処し方なのかもしれない。今、丸谷才一の「袖のボタン」(朝日新聞社)という本を読んでいるところだが、たまたま昨夜読んだ箇所に「美しい国へ」を評した文章が載っていた。

 「一体に言ひはぐらかしの多い人で、さうしてゐるうちに話が別のことに移る。これは言質を取られまいとする慎重さよりも、言ふべきことが乏しいせいではないかと心配になつた。すくなくとも、みづから称して言ふ「戦ふ政治家」にはかなり距離がある。当然のことながら読後感は朦朧としてゐるが、後味のやうに残るのは、われわれが普通、自民党と聞いて感じる旧弊なもの、戦前的価値観への郷愁の人といふ印象であつた」(「政治と言葉」)

そう言えば「戦う政治家」と自らを標榜していた。そんな面影など微塵も感じられないほど、まさしく敵前逃亡とも受け取られかねない退陣表明であった。いったい彼は何をやりたかったのだろう。「戦後レジュームからの脱却」と言いつつも、戦後レジュームを強固に形作った祖父の影から脱却しようともしていない彼に何ができたと言うのだろう。そうした彼の矛盾を隠し切れなくなった結果が先の参議院議員選挙の惨敗だったのだろうが、その現実を目の当たりにしても総理大臣の職にしがみついた彼が、なぜまた急に辞める気になったのだろう。不思議だ。
 さらに丸谷は続ける。

「近代民主政治は、血統や金力によらず、言葉でおこなはれる。その模範的な例は、誰でも知つてゐるやうにリンカーンのゲティスバーグ演説(『人民を、人民が、人民のために』)である。易しい言葉しか使はない短い演説で、人心を奮い立たせた。(中略)
 しかし今の日本の政治では、相変らず言葉以外のものが効果があるのではないか。わたしは二世、三世の国会議員を一概に否定する者ではないけれど、その比率が極めて高いことには不満を抱いてゐる。『美しい国へ』でも、父安倍晋太郎(元外相)や祖父岸信介(元首相)や大叔父佐藤栄作(元首相)の名が然るべき所に出て来て、なるほど、血筋や家柄に頼れば言葉は大事でなくなるわけか、などと思つた」(政治と言葉)

 彼の心の中には、祖父や父の姿しかなかったのではないだろうか。ただ、祖父や父が成し遂げられなかったことを自分の手でできたらいいなあ、そんな軽い気持ちで生きてきたのではないだろうか。もちろんこれが、私の馬鹿な妄想であるにこしたことはないが、今回の余りに無責任な退陣表明に接すると、「もう自分の手には負えないことが分かったから諦めよう」くらいの気持ちでいるような気がしてならない。子供のため、家族のために、どんなことがあっても歯を食いしばって働かなければならないと思っている私には、とても考えられない職務放棄であるとしか思えない。「坊ちゃんはいいよなあ、辞めたって楽に暮らして行けるんだから・・」彼の涙目での辞任会見を見たところで、なんの同情も浮かんでこない。
 しかし、考えようによっては、この安倍ちゃんの退陣表明は喜ばしいことである。こんなにいい加減な人間に国の舵取りを一年近くも任してきたのだから、私を含めた日本国民の能天気さには今更ながら驚いてしまうが、これでもっとこの国の行く末を真剣に考えてくれる人に国政を委ねる機会が生まれたのだから、まさに喜ぶべきことだ。ただ、国民不在の総理大臣選びが再びまかり通ってしまえば、同じ愚を繰り返すだけだが・・。
 そんなことにならないよう、注目していこう。
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S.A.

 最近高速道路を利用することが多い。「お千代保稲荷」にできるだけ毎月参詣しようと思い立って以来、名神高速を月に1度は走るようになった。それまでは、年に一度走ればいいほうで、車にETCは搭載されているものの無用の長物のような状態だった。
 ETCというものは実に便利だ。料金所で精算のため停車する必要がないというのがいい。お金を財布から出し入れするのは面倒なものだから、そんなことをしなくても済むのは嬉しい。スピードをどこまで緩めたらゲートが開くタイミングと合うのか、ちょっとしたスリルを味わえるのもまた楽しい。ゲートを折って料金を踏み倒す不届き者も多いらしいが、こんな便利な施設が廃止されたら困ってしまう。円滑に運営されるよう協力していかなければならないのは言うまでもない。
 
 最近のS.A.(サービスエリア)はかなり進化を遂げている。トイレと食事や休憩のためだけの機能を追求した以前のS.A.と比べると、いくつか付属施設を備えたS.A.に立ち寄るのを目的とする人も多くなっているようで、どこも賑わいを見せている。盛況は喜ばしいことだが、それにはコンビニが設置されるようになったのも大きな要因であるように、私は思う。

 

 この前の日曜日に立ち寄った一宮S.A.にはデイリーストアーがあった。全く普通のコンビニと同じで、弁当や雑誌を始めとして何でも売っていた。あまりに普通すぎて一般道にいるような錯覚さえしたが、コンビに好きの私としては、どんなものを売っているのかおおよそ見当が付いて安心感があった。しかし、逆に言えば面白みがないことにもなる。S.A.ならではの商品は売られていないので、みやげ物やご当地物を買おうとする人には物足りないだろう。
 そういう物が欲しいなら、旧来通りの売店に行くべきだ。ずらりと並んだ自販機の横を抜けて行くと、五平餅やみたらし団子が売られている屋台が並んでいた。おいしそうな匂いに心引かれながらも、売店に入っていくと、いろいろな種類のみやげ物やご当地物が所狭しと並べられていた。 

  

「八丁みそまん」とか「しゃちほこ力もち」などという初めて見る「名古屋名物」があるのには驚いたが、天然酵母のパンというヘルシー志向の食品が並べられているのも意外だった。


 ありきたりの商品だけでは売れない時代になったのだろう。ただ手を拱いているだけではなく、売り手が常に消費者を刺激する工夫を怠らないようにしなければならない、そうした経営ポリシーがS.A.の小さな売店にも貫かれているのが分かって、いたく感じ入った。
 塾の経営がうまく行くように稲荷へ参拝するのも、己の気持ちを高めるのに必要なことだが、こうした経営姿勢を少しでも見習い、真に生徒のためになる塾を目指して更なる努力を続けていくことこそが一番大切なことだと、心を新たにした。がんばろう!!
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9月11日

 6年前の9月11日から世界は変わってしまったとよく言われる。よくなったと考える人はあまりいないだろう。まるでパンドラの箱を開けてしまったかのように、人間の悪しき面ばかりが目立つようになってしまった。しかし、決して希望を捨ててはいけない。希望を持ち続け、それに向かって努力することでしか、現状を変えていくことはできないのだから。希望を持ち続けることの大切さを教えてくれる日―私は9月11日をそう呼びたい。
 
 この日は、わが畏友ゴジ健さんの誕生日でもある。度重なる苦難に打ちひしがれそうになりながらも、その都度強靭な精神力で乗り越え、一回りも二回りも成長してきた松井秀喜をこよなく愛し、熱い心で声援を送り続けてきたゴジ健さんは、決して諦めず希望を持ち続けることの大切さを「元気魂」という言葉に集約して、私をはじめとする多くの松井ファンを鼓舞し続けてきた人だ。両膝の痛みから極度のスランプに陥った松井の打球が1cmでも遠くまで飛ぶよう、今も全身全霊で「元気魂」を送り続けている人だ。
 そんな彼の誕生日を祝うのに相応しい曲がある。「Over the Rainbow」。映画「オズの魔法使い」の挿入歌で、主演のジュディー・ガーランドによって歌われた曲だが、改めて聞いてみると詞が素晴らしい。YouTube にハワイのシンガーで 340kgの巨体を誇ったという Israel Kamakawiwo'ole の歌った「Over the rainbow」の映像があった。なかなか気持ちのいい映像なので、これを誕生日を迎えられたゴジ健さんへの私からのささやかなお祝いの印として送りたいと思う。

  Happy Birthday, Mr.Godziken!!

<!-- Over the Rainbow -->

   Somewhere over the rainbow
   Way up high
   There's a land that I heard of
   Once in a lullaby

   Somewhere over the rainbow
   Skies are blue
   And the dreams that you dare to dream
   Really do come true

   Some day I'll wish upon a star
   And wake up where the clouds are far behind me
   Where troubles melt like lemondrops
   Away above the chimney tops
   That's where you'll find me

   Somewhere over the rainbow
   Bluebirds fly
   Birds fly over the rainbow
   Why then, oh why can't I?
   Some day I'll wish upon a star
   And wake up where the clouds are far behind me
   Where troubles melt like lemondrops
   Away above the chimney tops
   That's where you'll find me

   Somewhere over the rainbow
   Bluebirds fly
   Birds fly over the rainbow
   Why then, oh why can't I?

   If happy little bluebirds fly
   Beyond the rainbow
   Why, oh why can't I?

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