マドレーヌの日々

今日も一日にっこりね。

続・大崎さんの新刊

2006年08月03日 | TRCブックポータル & honto
大崎さんの新刊『優しい子よ』(講談社)を図書館で借りて読んだ。

大崎さんは『聖の青春』を読んで以来、注目している。
いっとき彼の恋愛小説をたてづづけに読んだ時期があった。
しかし最近はごぶさただったので、
久しぶりの大崎さんだった。

彼が年下の女流棋士と結婚したことは
知っていたけれど、お子さんまで生まれていたのは知らなかった。


『優しい子よ』には
表題作をはじめ、合計四つの作品が収められていた。

優しい子よ
テレビの虚空
故郷(ふるさと)
誕生

『優しい子よ』は妻とある少年との話、
『テレビの虚空』と『故郷』は大崎さんとあるテレビプロデューサーの話、
そして『誕生』は大崎さん夫婦の間に産まれた男児の話。

『テレビ~』と『故郷』に出てくるあるプロデューサーとは萩元晴彦氏。
『聖の青春』のテレビドラマ化がきっかけで二人は出会う。
当時、大崎さん40才、そして荻元さん70歳。
友人だった、と大崎さんは言う。
30歳も年上の老人、しかし友人という言葉でしか呼ぶことができないと。


萩元さんが亡くなるまでの約二年間の付き合いは
実に深いものだった。
初めて小説を書くことを目指していた大崎さんを
なにくれとなく気にかけてくれた荻元さん。
二人は話していると、最後もいつも志の話になったそうだ。
荻元さんの数々の武勇伝には読んでいて胸が躍った。
そして、友人と語らう時間の楽しさに
私も一緒に酔った気分となった。


荻元さんは脳梗塞の発作で倒れてから
約70日間の彷徨の後、亡くなったそうだ。
三年前に亡くなった父も同じような状況だったので、
ふと目頭が熱くなった。


「文体は思考回路ではない。
人それぞれの持つ話し言葉や言い回しに近いのかもしれないけれど、
それとも違う。
表現者の思考そのものといっていいだろう。
あるいは大脳皮質。
文体のことは難しい。
いつも、いつも考えていることだ。
それこそ、死を考えるように。」
あとがきに書かれた言葉がとても心に残った。


大崎さんの作品は読む度にいいなぁ~と思う。

そして、大崎さんの名前もいいなぁ~とかなり前から思っている。
善生。
善く生きる。

大崎さんの新刊がいつも楽しみだ。











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プールの日々

2006年08月03日 | Weblog
娘が毎日のように小学校のプールへ行きます。
そう、補習。

小学四年生では、25mクロールが目標なのです。
今日の検定で無事合格しますように。


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