こないだよ、オラがスーパーさ行ったらよ、
「はまちゃ~ん、はまちゃ~ん」
って、オラば呼ぶ声するんだ。
誰だべかな~
って振り向いたらよ、
おさかなコーナーでな、
シシャモちゃんがオラの事呼んでんだ。
「はまちゃ~ん、久しぶりでないの~。おらば買ってけろ~、家で焼いて食ってけろ~」
ってよ。
カナダ産のカラフトシシャモだなんて、
いったいどごで獲れたもんなんだか今いちわがんながったけどよ、
まあ、ためしに一回食ってみるべかと思ってよ、
買ったんだ。
家さ持って帰って、
焼いだ。
...なつかしいなあ。
オラ小さい頃よ、
このシシャモばヨモギの枝に刺すの、
ずいぶん手伝わされたんだ。
北嶋のばばちゃんちでよ。
ばばちゃんち漁師だから。
一生懸命シシャモ刺してたら、
「そんなにぎっちりやんねえで、風が通るようにちょっと隙間あけるもんだ」
って教わったっけな。
思い出にひたってる間に
シシャモ焼げた。
食ってみた。
食ってみたけど、
なんか違った。
でも、
懐かしがったねおら。
もうオラ内地さ出できで何年なるんだが、
自分でもよく覚えでねえ。
北海道、
帰りてえな。