曜日のない暮らし

日々の暮らしにあるささやかで素晴らしい瞬間
暮らしと心を癒してくれる生き物たち
山本弘三の写真を中心にした日記帳

ジャム用青蜜柑の収穫

2016年09月15日 | 日記

今日の花

カンナ  カンナの花は真夏に咲きますね。じりじり照りつける太陽のもとで赤やオレンジや黄色の花を咲かせます。子供の頃からカンナの花を見ると暑さのイメージしかわかないのであまり好きではありません。でもこのカンナはとても小さな花をつけます。そして秋の遅い時期まで咲きつづけます。暑苦しい感じの薄いカンナです。

 


 青摘みかんでマーマレードを作り始めたのはもう10年くらい前からです。マーマレードの原料となる柑橘はどちらかと言うと酸っぱいものが良いのです。砂糖をかなり加えますので甘さはそれほどなくともしっかりした酸味と青蜜柑独特の香りがいい感じのマーマレードになります。しかし、青蜜柑と言えば9月に収穫しなければなりません普通の秋に熟れてから食べるみかんの栽培形態では残留農薬の問題が引っかかって9月に収穫することができません。それで青摘み蜜柑は完全な無農薬栽培かそれに近い形で栽培しなければなりません。加工用としての青蜜柑は単価的に生食用のみかんほど高く売ることはできませんが栽培コストを低く抑えて連年結実させることができるのであれば採算が合うかもしれません。と言うことで大島内のジャムヤさんと提携して青摘み蜜柑を少し作っています。摘果したみかんを捨てるのはもったいないと言ってジュースを搾ったり加工品にしたりする人がありますが普通に農薬散布したものは原料として使うことができませんので注意が必要です。

今日はこの秋初めて栗園に行ってみました。下草刈りを兼ねて様子を見に行ったのです。今年は季節の移り変わりが早いのかもう栗の実はかなり落ちていました。もちろんほとんどはイノシシさんに食べられていました。今朝から落ちたもののみ残っているのですがそれでもかなりの収穫がありました。初めての栗ご飯が食べられます。

一昨日私の町安下庄で見つけた迷蝶のクロマダラソテツシジミについて隣町の久賀で調査したところあるお寺のソテツでは羽化したばかりのきれいな成虫が沢山飛び回っていました。この時期ですとクロマダラソテツシジミは20日間くらいで成長しますので大島に初めてクロマダラソテツシジミがやって来たのは8月25日前後と言うことになります。愛媛県で初めて見つかったのが8月の10日頃と聞いていますのでその2週間後には大島にもやって来ていたようです。経路や時期を推測するのも楽しいです。

 


青摘みみかんの収穫

ジャム屋さんから「先日の青蜜柑で作ったマーマレードはなかなか良い感じにできました」との知らせがありました。

青いみかんは柑橘特有の強い香りを持っています。強い香りは害虫から身を守るためでしょう。熟してくるとそのような香りは薄くなってきます。さあ動物の皆さん食べてくださいと言わんばかりに。

 


栗園の手入れと収穫

この栗園はわたしが30代の時植えたものでもう40年近く収穫し続けています。

比較的大粒の栗で毎年友達の所へ少しづつ送るのですがみんな喜んでくれます。栗って秋を感じさせますよね。我が家はこれからしばらく毎日のように栗ご飯です。きれいな実を選って人に差し上げ我が家では毎日虫栗の始末です。私の祖母の時代に歌人の与謝野さんとこへ栗を送ったらしいのですが栗から虫が出てきたことを俳句に読んで礼状を送ってきたことがあったそうです。子供の頃その鉄幹さんの礼状のはがきを見たことがあります。

 


クロマダラソテツシジミは既に1回目の発生があったようです。

 

ソテツの若芽を食べている幼虫

クロマダラソテツシジミ ♂

背中から甘い蜜を出すので蟻が集まります。蟻を寄せ集めるのは何か意味があるのでしょう。蜘蛛から身を守るのでしょうか。蜘蛛に食べられているのはよく見ます。

クロマダラソテツシジミ ♀

産卵中の♀

羽化するとすぐに交尾をして数日で卵を産み始めます。またメスは遠くまで飛んで行って産卵し生息域をどんどん広げてゆきます。

 


 今日の出来事はこれでお終いです。

みかん産業の問題について続きを少し書いてみましょう。

日本では果物は嗜好品として捉えられていることが多いようです。お菓子を食べたりするのと同列の感覚ですね。世界の各地を見てみると果物は野菜と同列で食事のたびに体を維持して行くために摂取するべきものと考える所が多くあるようです。その違いからか日本では果物の摂取量は多くありません。世界の国々の中で一人あたりの果物を食べる量で見るとかなり順位が低いのです。

 

 

次に、近年の果物の摂取量と国内生産量と果物輸入量の変化をグラフで見てみましょう。

国内で消費される果物の量は約800万トンでずっと大きな変化はありません。最近少し下がり気味です。一人あたりの消費量も大体同じような変化をしています。最近やや少なくなってきました。 

800万トンの果物はどこで生産されているのかと言うと1980年ごろには80%が国内生産で輸入は2割程度でした。ところが農業が廃れてゆき現在の果物自給率は4割を切ろうとしています。食料自給率も30パーセント台ですからこれから先どうなるのでしょう。農村の現状を見ると高齢化が進み国内生産量のグラフはさらに下がって行くことでしょう。

 

 

 

少ない果物の消費ですが、年代別にみるとどうでしょう。

若い働く世代の人の果物摂取量が少ないですね。我が家のみかんのお客様もお年寄りの方が多いようです。

 

 

若い人たちの果物離れはかなり昔から言われてきましたが、改善される様子はなくさらに進んでいるようです。