曜日のない暮らし

日々の暮らしにあるささやかで素晴らしい瞬間
暮らしと心を癒してくれる生き物たち
山本弘三の写真を中心にした日記帳

アサギマダラの幼虫と食草

2016年11月15日 | 日記

今日の花

椿 初嵐    口切り(炉開き)の席に入れられる大き目の白椿



 11月になり、10月中フジバカマの花をにぎわしたアサギマダラは姿を消してしまいました。たまに見かけるくらいです。一昨日は庭に1頭来ていましたが、今日はついに姿を見せませんでした。ほとんどのアサギマダラはもう南九州から沖縄の方まで南下してしまったのでしょう。

アサギマダラの親たちは行ってしまいましたが、南下する途中で親はあちこちの食草には卵を産み付けていて、卵は既に孵化して幼虫となって育っています。残された子供たちは幼虫のままで冬を越します。そして来年の春が来るころには蛹になり、やがて蝶となって新しい一年が始まります。

寒さに追われるようにして南へ下って行ったアサギマダラの親たちが南の国でどんなふうに暮らすのかは私にはわかりませんが、残された幼虫たちの暮らしは毎年眺めているのでよく分っています。厳しい冬、少ない食べ物、幼虫たちを捕食する天敵、寄生虫や病気、などのため春まで生き残るものは少ないのです。運のいいものやよく頑張ったものが生き残って次の世代となります。その幼虫たちのことをちょっとだけ覗いてみましょう。



食草イケマ で育つアサギマダラ

11月15日 イケマは落葉性の蔓植物です。少し前までは葉が緑色をしていましたが今日見ると急に黄化して葉は散り始めていました。

黄化したイケマの葉を一生懸命食べています。まもなく葉は落ちて食べ物は無くなります。

11月11日には黄化したもののまだ葉が付いていました。

11月15日(今日)



キジョランは常緑性の蔓植物ですから葉が落ちる心配はありません。

小型の葉で高く登っているのはホウライカモメヅルです。

キジョランについているアサギマダラの卵と幼虫

 


ガガイモで育つアサギマダラの幼虫



オオカモメヅルで育つアサギマダラの幼虫



ホウライカモメヅルで育つ幼虫


コカモメヅルにも幼虫がいましたが草が小さいので葉を全て食べ尽くしてしまいました。


コイケマは黄化が早くてこれ以上育てるのは無理でしょう。


今の時期にはまだ新鮮な産みたての卵から終齢幼虫まですべてのステージの幼虫がいます。しかし正常に冬を越すにはもっとも寒い1・2月を2齢から3齢で過ごすのが良いようです。成長の進んだ幼虫は年内に羽化して蝶になりますが、蝶になったものはどうなるのでしょうね。