晴れのち平安

源氏物語を中心に平安な日々♪
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【PICK UP】 清原元輔(きよはらのもとすけ)とは?

2018年12月22日 | 「PICK UP」から移動
※こちらの記事はwebサイト『花橘亭~なぎの旅行記~』内、「PICK UP」に掲載していたものです。(執筆時期:2004年)
ホームページサービス終了により当ブログへ移動しました。


熊本に平安時代の歌人・清原元輔をたずねる>清原元輔とは?



清原元輔 (きよはらのもとすけ)

908年(延喜8年)~990年(永祚2年・正暦元年6月)

 平安時代中期の官人・歌人。
 歌人・清原深養父(ふかやぶ)の孫。清原春光の子。(一説によると深養父の子ともいう。)
 『枕草子(まくらのそうし)』を書いた清少納言の父。

 951年(天暦5年)、源順・大中臣能宣・坂上望城・紀時文とともに内裏の昭陽舎<梨壺>に設けられた撰和歌所(せんわかしょ)の寄人(よりうど)となり、初めて『万葉集』に訓点を付け、『後撰和歌集(ごせんわかしゅう)』を編纂する仕事に就いた。この仕事に携わった彼らを「梨壺の五人」という。
 また、元輔は、高貴な身分であった藤原実頼・藤原師輔・源高明などの邸宅に出入りして、和歌を詠むこともあった。

 『拾遺和歌集(しゅういわかしゅう)』以下の勅撰和歌集に107首入集し、家集『元輔集』を遺す。
 百人一首では、以下の歌が収められている。

   契りきな かたみに袖を しぼりつつ
    末の松山 波越さじとは


(決して心変わりはしないと約束しましたよね。互いに涙に濡れた袖をしぼりながら、どんなに波が荒れようとあの“末の松山”を波が越えることがないように、私たち二人の心も変わりますまい…と。)


 従五位上肥後守に任ぜられ、都から遠く離れた熊本で990年6月に死去。83歳であった。



 『今昔物語』では、此ノ元輔ハ、馴者ノ、物可咲ク云テ人咲ハスルヲ役トスル翁ニテナム有ケレ
(この元輔は世慣れた人物で、おかしなことを言って人を笑わせることばかりするおじいさんだった)
と書かれ、
 また『宇治拾遺(うじしゅうい)物語』では、人笑はする事役にするなりけり
(折につけて人を笑わせるようなことをよくする人物であった)と書かれるような陽気な人柄であったらしい。


 ⇒ 驚愕!笑激!?清原元輔、賀茂祭で落馬!






【参考】
「日本史大事典」 平凡社 発行
「平安時代史事典」 角田文衞 監修/角川書店 発行


【本文引用・参考】
「日本古典文学全集24 今昔物語集 4」  馬淵和夫・国東文磨・今野進 校注・訳者/小学館 発行
「新編日本古典文学全集50 宇治拾遺物語」 小林保治・増古和子 校注・訳者/小学館 発行



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【奈良県桜井市】『源氏物語』ゆかりの地 長谷寺

2018年12月05日 | 平安あれこれ
平安時代好きブロガー・『源氏物語』史跡ナビゲーターのなぎです。
2018年11月下旬、奈良県桜井市でのこと。

『源氏物語』ともゆかりのある長谷寺をお詣りしました。
ご縁あって2016年から3年連続お詣りしています。



 『源氏物語』の姫君 玉鬘も参詣
 長谷寺

●所在地:奈良県桜井市初瀬731−1
●交通 :近鉄「長谷寺」駅下車徒歩 20分/コミュニティバス「長谷寺参道」下車 徒歩15分


今回は桜井駅北口から出ている桜井市コミュニティバスを利用して
バス停「長谷寺参道」で降り、歩いて行きました。

長谷寺最寄りの駅は近鉄「長谷寺」駅です。
私は「長谷寺」駅前の坂が苦手なのと荷物が多かったので
バスを利用することで楽でした。


登廊

本堂での写真はたくさんの観光客の方がいらっしゃったので割愛。
(翌朝、お勤めに参加したのでその時に撮った本堂の写真をのちほどご紹介します)

本堂では秋季大観音特別拝観で
観音様のお御足(おみあし)に触れてお参りしました。
高さ10メートルを超える観音様を見上げて圧巻。



長谷寺境内にある月輪院では
お抹茶、コーヒー、ちゃわんそふとをいただけます。


私はちゃわんそふとをいただきました


月輪院にて
紅葉の枝のさざめき、川のせせらぎ、鳥のさえずりを聞きながら
美しい光景を眺めてゆったりとした時間を過ごせました。



謡曲「玉鬘」の『二本の杉』



定家塚・俊成碑


秋季特別寺宝展も拝観。



 翌朝は、「祈りの回廊(朝の勤行)」に参加させていただきました。





まだ夜は明けきっておらず登廊の灯籠にはあかりが灯っていました。


朝のお勤めでは厳かな空気のなか
お経を唱え遥拝をし、背筋がピンと張った状態が心地よかったです。

お勤めのあとは自由に境内を散策できるのも嬉しいです。
本堂の様子、また本堂からの景色にうっとり。













本坊から見た本堂



仁王門



またゆったり訪ねてお詣りしたいです。



 関連: 2016年6月に参詣した時のブログ記事はコチラ。



⇒ webサイト『花橘亭~源氏物語を楽しむ~』




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【奈良県桜井市】『源氏物語』ゆかりの地 初瀬 玉鬘神社

2018年12月03日 | 平安あれこれ
平安時代好きブロガー・『源氏物語』史跡ナビゲーターのなぎです。
2018年、奈良県桜井市でのこと。



 『源氏物語』の姫君 玉鬘を祀る
 玉鬘神社

●所在地:奈良県桜井市初瀬77番地
●交通 :近鉄「長谷寺」駅下車 徒歩約20分






ご祭神
・玉鬘姫命
・夕顔姫命
・右近姫命


『源氏物語』第二十二帖<玉鬘>以降に登場する姫君、玉鬘を祀る
玉鬘神社が玉鬘庵跡に2018年11月創建されました。

玉鬘の母・夕顔、夕顔の乳母子・右近も祀られています。


11月下旬の平日に訪問。
ようやくお参りできて嬉しかったです。



長谷寺の境内全域を見渡せるビューポイントでもあります。



玉鬘にちなむお守りなどは與喜天満神社の社務所で授与されているようですが
あいにく私がお訪ねした日はご不在だったためお守りをいただけなかったのでした。

またお参りします!!


玉鬘神社に隣接する素盞雄神社の銀杏(イチョウ)は
「玉鬘の大銀杏」とも呼ばれているのだとか。




とても大きな木です!
落葉して黄色のじゅうたんのようになっていて綺麗でした。

 関連: 2016年夏に玉鬘の大銀杏と玉鬘庵跡を訪ねた記事はコチラ。




⇒ webサイト『花橘亭~源氏物語を楽しむ~』



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