里の秋

今年は、柿の生りが悪いと
聞いていましたが・・
ここは、鈴なりでした。
熟れた柿の実を見ると
秋も深まりゆくのが
一段と静けさを持って
わかります。
置晒しにされた水槽に映る空も
侘しく洩れる陽の光も、
無造作に置かれた赤いポリタンクも
晩秋の静けさを語るようでした。
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裂け目

近くの公団アパートで
外壁工事が続いている。
いくつかの建物は全面を
ネット状の幕で覆われているが
どういうわけかここだけが
裂けたように開いている。
しかし、今日は全面が
閉じられていて、
只の養生ネットになっていた・・
　　　　　　　　　Ｙ

茶畑

僅かな土地を利用して
茶畑にしたのでしょうか・・
まるで何かの記号化された
メッセージを見るような
錯覚にしばし陥りました。
日曜日にふらりと出かけた
東白川村です。
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霧の朝

今朝は霧が深かった。
起きてカーテンを開けると
前の家並みが霞んでいる。
カメラを持ち出して
外へ出てみると
丁度近所の人が
ゴミ袋を持って
集積場に向かうところだった。
　　　　　　　　　Ｙ

赤い実のなる木

たぶんクロガネモチの木だと
思われます。
この木は、ヒヨドリが
集団で実を食べにきますが
去年は、ヒヨドリの飛来がなく・・
赤い実がそのまま残りました。
残ったまま、そこへ新しい花が咲き
再び実をつけていました。
ここは、我が家からは東になります。
田んぼが広がっていて
気持ちが晴れやかになる
場所です。
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秋陽

倉庫の前に細い木が伸びて
その枝が白い壁に影を作っていた。
その上に公団団地のビル群と
教会の建物。
我が家から平地に降りたところの
変哲もない秋の情景・・
　　　　　　　　　　　　Ｙ

下校時

先日、冷え込んだ日の午後
雲がきれいだったので
家に戻ってカメラを持ち出すと
学校が終わった近くの小学生が
家の前を通っていった。
３時を過ぎると、
もう路上は陰になってしまう。
　　　　　　　　　Ｙ

木

道に張り出している枝の
自由なこと・・しかし
どこか不安定で歪の感じがします。
根から突き動かされて
伸びてはきたけれど・・
やがて邪魔にされる寂しさが
よぎります。
囲われて、人が大切に育てている木
優しい冬の陽に見守られています。
それぞれの与えられた環境を
ひたすら生きています。
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夕映え

日が沈むのが早くなった。
先日、実家から戻ろうとして
外へ出ると、西の空に
シーラカンスのような雲が
浮かんでいた。
雲は徐々に形を変え、
尻尾の辺りは直ぐに
空に溶けてしまった。
　〈西山眺望シリーズ〉
　　　　　　　　　　　Ｙ

通り道

妖しい草ではありませんか？
どこからかこの地に
密かに入り込んでいたものが、
今しがた、西日に誘われて
暗い土の中から這い出して
きました・・・
こうして知らないうちに
危険はすぐそばまで
やってきています。
ご用心・ご用心
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