金沢の観光スポット体験レポート その213(No.377)
◇金沢の芭蕉句碑を訪ねる① 芭蕉の辻、犀川河畔句碑
松尾芭蕉は「奥の細道」の旅へと元禄2年(1689年)3月27
日に江戸を出発し。全行程476里(約1904Km)、156日
間。東北、新潟とまわり北陸、大垣までの道程で、同行
者は門人の河合曽良です。
今回は金沢市内の11の芭蕉句碑を巡ります。
■写真は奥の細道地図
芭蕉は元禄2(1689)年の7月15日(新暦8月29日)に金
沢に入り24日まで滞在したと伝えられ、道中の日程を見
てみると10日以上も滞在したのは金沢と大垣だけとな
っている。
また、24日から小松(4日間)、山中温泉(7日間)滞在
し大聖寺から8月7日に福井県丸岡に向かった。石川県に
は21泊22日の旅程で山形県に続いて長く逗留した。
1)芭蕉の辻(片町2丁目)
倶利伽羅峠を経て7月15日に金沢入りした芭蕉は京屋
吉兵衛方に泊まり、翌日に宮竹屋喜左衛門方に宿を移し
ています。この宮竹屋があったのが現在の片町スクラン
ブル交差点あたりです。
「芭蕉の辻」と刻まれた標注がある。スクランブル交差
点そばの植え込みの中にあり目立たないので、ほとんど
の人はそれに気が付かずに通り過ぎていると思う。
■写真は片町交差点
■写真は芭蕉の辻の標注
2)犀川河畔
片町から犀川大橋を渡りすぐ左折し、犀川沿いにある句
碑。この句碑は犀川大橋のたもとから移設された。
・昭和33年(1958)建立。
「あかあかと 日はつれなくも 秋の風」
小松砂丘の筆による句碑は3つあり、1つは兼六園の山
崎山の上り口に、2つ目は犀川大橋近く川のほとりのベ
ンチそばに、3つ目は成学寺の境内にある。
この句は夕日が赤々と照り残暑が厳しいのだが吹く風は
秋の気配を感じさせると言った意だと思います。
歩くことが少なくなった現代では8月の終わり頃、吹く
風に秋を感じる人は少ないように思えます。車に乗って
いたのでは到底感じることは出来ません。昔の人は季節
に対しとても敏感だったようです。
■写真は芭蕉句碑