金沢の観光スポット体験レポート その108(No.217)
◇人、呼んで忍者寺(妙立寺)探訪レポート(その1)
□妙立寺(みょうりゅうじ、日蓮宗/正久山)の由来
日蓮聖人の法孫・日像上人作の祖師像を安置する。寛永20
年(1643)三代藩主前田利常公の命により、城内にあった祈願
所を移し、運上町に創建された。前田利常は当時すでに隠居し
小松に居を構えていたが、四代藩主光高の後見人として依然と
してその権力の座にあった。当時、加賀藩は百万石の禄高を誇
る外様大名の雄として徳川幕府から常に監視下に置かれ相当の
緊張状態にあった。実際、幕府内では加賀征伐の計画すら存在
したという。こうした背景にあって、利常は金沢の街をはじめ
として、幕府の軍勢を迎え撃つ為の態勢を整えていった。
■写真は正門
□金沢城の出城の役目を果たす
金沢城を挟む犀川と浅野川を自然の濠に見立て、両河川の外
側に寺院群を移築し、城の防備とした。特に、犀川は川幅もあ
り、寺町台からは急な斜面となり、しかも現在の犀川大橋以外
には橋を架けることなく渡し船を用いた。これは、福井方面か
らの幕府軍勢の侵攻を想定したもので、金沢城が直接攻撃され
る以前に寺町台で迎え撃つとの計画に基づき、寺町寺院群に出
城の役目を持たせたものといわれる。
■写真は本堂入口
■写真は本堂
◇物見台・望楼
本堂屋根の先端部分にあるギヤマン(現在はガラス)張りの見
張り台。加賀平野を遠望でき、敵の動きをいち早く察知できる。
見学したのは平日9:30のなのに4班に分かれての説明があり、
外国人の参加も多く相変わらずの人気のスポットである。
◇隠し拝殿
本殿に向かって右は藩主の間となっており、入口中2階には殿
様の非公式の参詣の折に使われた隠し拝殿がある。
■写真は藩主の間から見た隠し拝殿
■写真は隠し拝殿内部
*当寺院ホームページを参考に記事とした。
*内部撮影禁止のため絵葉書の写真を採用した。
●妙立寺ホームページ
http://www.myouryuji.or.jp/