goo

「坂の途中の家」角田光代さんを読んでの感想

「坂の途中の家」角田光代さんを読んでの感想です。
僕はこの本を今開いている写真展の写真館で働かれている年配の女性と本を交換して読みました。
僕は西加奈子さんの本、そしておばさんはこの本ともう一冊と「i」西加奈子さんを持って来て「i」が共通だったのがおもしろかったです。

「坂の途中の家」を読んで密室の関係って恐いなと思いました。
夫婦や親子、その場に二人きりの時言われた事は二人しか知らない。
催眠術にかかった様に追い詰められて行く。そんなことを感じました。
二人の間に誰か入ってくれれば、電車で泣き続ける子供をあやすお母さんを温かく笑って見てくれる人のような。そんな人でもいればだいぶ違うのだろうなと思います。

子育ては大変なのだろうな。僕は経験したこと無いけれど。本を読むと僕が経験出来ないことを経験出来ると思いました。

裁判員制度で裁判補充員になった若いお母さんの話。
その裁判補充員が裁判に参加して行く過程で被告の女性に自分を重ね合わせて行く。
僕は読んでいてその裁判補充員里沙子と被告水穂が一緒に成ってしまいどちらの話か分からなくなることもありました。
幼い子供を死なせてしまった被告。そこには夫婦、親子間の二人しか知らない事実がある。恐いなと思いました。
そしてやはり当人だけでなく第三者の入る大切さを思いました。

それに裁判員制度って恐いな。僕はやりたくないな。
そういえば僕のお母さんが裁判員の候補になったとかいう通知が来たこと有ったけれどどうなったのかなと思い出しました。お母さんが裁判員になったらとんちんかんなこと言って大変だっただろうなと思います。
でもこの本の最後の方に自分で考える自由さが大切というような話が出て来たのが救いでした。
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
« 僕の写真の基本 「天気のしく... »
 
コメント
 
コメントはありません。
コメントを投稿する
 
名前
タイトル
URL
コメント
コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。