一昨日の土曜日、病院に出かけた時、、風の冷たさに身がすくむ思いがしました。
今年一番の寒さではなかったでしょうか。
晩秋になっても、小春日和の日が多く、陽だまりの温かさを殊更嬉しく感じてきた私ですが、これからはいよいよ本格的な冬の到来?
出かける日が多い昨今の私にとり、冬将軍の活躍は困りものです
今年ばかりは、窓越しの雪景色に感激する心の余裕などありません。
雪道を踏みしめての病院通いは、さすがに怖い私。
幾度も転倒の憂き目に遭い、頭にけがを負ったこともありますから。
多少うら寂しい趣ながら、ハラハラ落ち葉の舞う季節が、ほのかな温もりを残したまま続いてほしいもの、と。
さて今日は、また夫の病の経過について綴りたいと思います。
余りに変化が激しくて、頭の整理がきちんとできていません。
そのため、正確にお伝えする自信はありませんが・・・・・・
幸いにも、主治医のK先生が、手術前の説明後、必ず治療・検査の説明書と書かれた用紙を手渡して下さいます。
そこには、患者とその家族に話した内容が、図解入りでまとめて記述されています。
私は、落ち着いた時間に改めて幾度もそれを読み込み、今後の治療と、これまでの経過を理解することができ、大変助かっています。
今日の記事も、それを頼りにお話しさせていただきますね。
夫は先日、腹腔内の一部にたまった膿を管を入れて抜く処置をして頂いたばかりです。
腸管に出来た微小な穿孔から腹腔内に汚い腸液が流れ、膿が形成され、その菌が血中に広がり、軽い敗血症をおこしていたようでした。
その処置のお陰で、旦那さまは幾分楽になったようでしたが、新たな問題が生じました。
横行結腸の拡張が日に日に強くなっているとのこと。
このままだと、また腸に穴があくリスクがあるし、食事も食べられません。
更に、直腸は相変わらずむくんでいて狭くなったままのようです。
このような状況から、穿孔の回避、炎症の軽快、食事摂取の確保、といった目的で、横行結腸の中央辺りに、一時的に人工肛門を作ることになりました。
その処置により、狭くなったS状結腸に便が流れることなく、食事が食べられるようになるとのこと。
そして孫の七五三の翌日、人工肛門造設術といった名称の、緊急手術となりました。
突然携帯メールが鳴り、主治医の先生からこの知らせがあり、病院に来てほしいと言われた時は、内心泣きたいほどの心境に。
昨日の七五三のお出かけ、その足で病院へと、さらにここ数カ月に及ぶ病院通いと自宅介護の疲労が一気に噴き出したような状態で、数時間とにかくベッドで休もうと、心に決めた矢先のお電話でしたから。
実はその前日、七五三のお参り後、夫を見舞い病室を出た時のこと。
私は余りの疲労から、我が家の遠さを思い、家路につく気力さえ湧いてきませんでした。
疲れを多少なりとも癒して返ろうと、院内のタリーズで一服することに。
ところがそこで、また寝込んでしまい、閉店間際に目が覚め、慌ててお店を飛び出した私です。
ところがまだ帰る気力が沸いてこなくて・・・・・・
お店の隣に設置されたロビーの長いすに腰かけ、長女に携帯でパパの様子を知らせていました。
その時の私の姿が、憔悴しきってよほど哀れに見えたのでしょうか。
たまたま、その場を通りかかられた女性医師のT先生が、小走りで私のもとに寄っていらっしゃいました。
「~さん、大丈夫ですか?ご気分が悪いのでは?本当に大丈夫?」
といつもの優しい笑顔で、お声をかけて下さったのです。
無論疲れただけで、少々気力減退の腑抜け状態になっていただけの私。
公共の場で、無防備のだらしない姿をしていたであろう我が身を、とても恥ずかしく思いました。
数言、言い訳とご心配をかけたお詫びとお礼を。
その後、足早に去られた素敵なT先生の後ろ姿を、私はすがるような思いを抱き、目で追っていました。
しかしいかに疲れていようと、女は弱し、されど母親は強し、いえ! 妻は強しですね~(笑)
翌日主治医から緊急手術の連絡をいただいて間もなくすると、一気に気持ちが立ち直り、しゃんとしてしまいました。
そして数時間後に病院に辿り着き、手術までの時間を病室で夫と共に過ごしました。
その日は、すでに三件の手術予定が入っていらっしゃった先生。
さぞお疲れでしょうに、その後に夫の手術を入れて下さいました。
六時過ぎに、手術室に入った夫。
数時間で無事終了。
先生方のお話しを伺い、旦那さまの安らかな寝顔をICUで見届けて、次女と共に家路につきました。
最寄り駅に戻ってきたのは、真夜中の12時近くだったでしょうか。
一旦安堵に浸りきってのこの車中で、次女から聞いた話ですが・・・・・・
「私達は今、大変な状況にあるけれど、周りには、もっと辛い病の苦労を背負って頑張って暮らしている人達がいるのよね~」と。
将来があるお子さんが不治の病に罹った家族のことについてでした。
そのような心配を抱え、先が見えない暮らしであるにもかかわらず・・・・・・
職場では毅然とした態度を崩すことなく、明るく仕事に励み、家事、育児も両立して暮らしている女性上司や大学時代の友人の話しをしてくれました。
私程度のことで、泣き言を言っていては、少しばかり恥ずかしい、と思った次第です。
まだしばらく続く病との闘いながら、常に冷静で精神力は人並み外れて強い旦那さまのこと、
病に負けてしまうとは、到底考えられません。
夫の回復を信じ、平常心を失うことなく、素敵な暮らしを紡ぐことが、私には今、一番大切なこと。
心の持ちよう次第で、いかなる心配事も明るく乗り越えられるもの、と、精神が強いとは言えない自分を励ます日々です。
その心がけを忘れないで、今日もまた元気に病院に向かいましょう。
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