前の記事の続きです。
うつらうつらした状態で、夜が更けていきました。
また少し一眠りして目を覚ましましたが、人の気配はいくら耳を凝らしてもしません。
でも時計の針は、もう11時を過ぎていました。
心配で、眠るどころではなくなってきました。
更に聞き耳を立てました。
すると、かすかに物音がするようにも。
でも家の中は静寂そのもの、といった感じでした。
ところが何と、さっちゃんたちは、すでに我が家に到着していたのです。
玄関のたたき台には五足の靴が正面ではなく壁際の横にきれいに並べて整列されていました。
お行儀の良さに感心し、その微笑ましい光景にニッコリの私。
子供たちは、眠っているであろう私に迷惑をかけないように、抜き足差し足で我が家に入ったのでしょう。
昨日同様、カレンダーのフォトです。
二階にいるさっちゃんを呼び、ご挨拶は明日しますといい、伝えるべきことのみ話しました。
おしゃべりをするには居間のほうが暖かだから、階下にお布団を敷いて休みなさい、とも。
私は用事だけ話し、また床に就きました。
でも、子供たちのことが気になって熟睡はとてもできなくて。
明け方の三時には起きてしまいました。
ファミリールームの小窓から居間を見ると、その時間も4人の子供達はまだ、制服を着たままひそひそ楽しそうにおしゃべりしています。
今どきの中学三年生の子供たちが夜を徹して話題にすること事って、いったい何なのでしょう。
興味津々ですが、想像もつきません。
とても楽しそうな雰囲気でした。
私は身支度を整え、床も上げた朝の四時頃、初めて皆さんとご対面。
ご挨拶をしました。
制服をまとった子供たちは、みんな清楚で、お育ちの良さが感じられるお嬢さんたちばかり。
一目それを見て、私はとても安心しました。
今どきの中学生、お化粧をした派手な子も多いですものね。
子供たちはほとんど寝ないで、徹夜に近い状態です。
横になったのは三十分足らずではなかったでしょうか。
その日の学校礼拝に出席するため、起床後、数十分で家を出なければならなかった子供たち。
お小遣いを手渡し、スターバックスで朝食をとってもらうことを考えていた私でしたが、そんな猶予は時間的になさそうです。
私は慌てておむすびとお味噌汁を作りました。
goo路線で検索し、乗るバスと電車を指示。
礼拝に遅れては大変と思い、私は必死で、まだ眠そうな子供たちをせきたてました。
学校に遅刻しないように5人の子供たちを何とか送り出した私です。
その後、まるで親の責任を果たしたかのような安堵感に浸りました。
ところが、その直後、雨が突然降り始めたのです。
バス停には若い人の足だと5分で到着できますが、都心にある最寄り駅から学校まで徒歩十分くらいかかります。
冬の冷たい雨に濡れては余りに可哀そう。
いたたまれない気持ちに私はなり、ビニール傘を三本手に提げ、バス停まで駆け足で届けました
子供たちはとても恐縮し、感激している面持ちでした。
これですべて私のお務めは終わり。
無事に子供たちを学校に送り出すまでは、私の心模様は、若い母親時代の頃に戻っていました。
娘たちが学生のころ、遅刻させたくなくて、同じように朝せきたてて、学校へよく送り出したもものです。
70歳の後半にもうすぐ差し掛かろうとする身ですのに・・・・・・。
母親として一番輝いていた時代に味わった懐かしい気持ちを、また経験することが私はできました。
クリスマス直前のことです。
さっちゃんからのハプニングのクリスマスプレゼント、と思うことにします。
その後娘に会った時、私は言いました。
「お母様方がお礼をおっしゃったら、私のお詫びの気持ちを伝えてね。
学校の規範を逸脱した行為だったのかもしれないから」
長女のMちゃんも、「確かにそうね」と言って頷いていましたが。
時に思い切り羽目を外した行動がとれるのも、青春時代だからこそ.
良き想い出になってくれたのであれば、それで良しとしましょう。
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花のように泉のように