今朝、ラジオ深夜便で南三陸町の遠藤美恵子さんの話を聴いた。町役場の職員として最期まで防災無線で町民に高台への避難を呼びかけながら津波の犠牲になったお嬢さんのお母さんだ。繰り返し流れた震災のニュースで「高台に逃げて下さい」と叫び続ける若い女性の声と津波が押し寄せる映像は東日本大震災の悲惨な事故を物語るシーンとして今も鮮明に記憶に残っている。
遠藤さん一家は今は小さな民宿「未希の家」を南三陸町で営まれている。民宿「未希の家」は今は亡きお嬢さんのお名前からつけられた未来と希望を語り合う宿だ。辛かった日々をお元気そうな声で振り返る話をラジオで聴いて、震災を乗り越えて東北が徐々によみがえりつつあると実感する。
今の僕には遠藤美恵子さんの心の痛みがわかる。3ヶ月前に妻を亡くした体験によって、ある日突然、身近な家族を失う喪失感がどれほど深いかということが心に染みた。人の悲しみの深さが少しだけわかる人間になれた気がする。
震災から早4年。明日また、3.11がやってくる。