三寒四温で日一日、春に向かっている。
先日、ばあちゃんのために風呂場の浴槽と入り口、勝手の上がり口に手すりを付けてもらった。年寄りには少しの段差がよほど堪えていたのか、ありがたいこっちゃあ、を連発してくれている。それほど喜んでもらえるのだったら、もっと早く取り付けてあげればよかったなあ。
週一回、ばあちゃんの入浴介助をしてもらいに自宅までケアセンターの職員に来てもらっているけど、あれほど入浴を嫌っていた人が毎週一回、渋々ながら入浴を続けてくれている。89歳の目線や感覚で物事を考えることは難しい。身体が臭くなるからと入浴を勧めると「風呂に入らんでも死にゃあせん」ともっともなご託宣を並べるし、これまで苦労して生きてきた自負や自信があるので、ちょっとやそっとの理屈や説得や圧力に屈することはない。
それでも入浴介助には大いに助けられた。これほどのサービスを安価に受けられる日本の福祉制度は素晴らしいと思う。介護保険、バンザイだ。
高齢化が進む日本。我が家も高齢化が進行している。これから先、福祉サービスを受けながら仙人のような心境で老老介護で義母と暮らしていくしかなさそうだ。