「あかずして わかれしひとの すむさとは さはこのみゆる やまのあなたか 詠み人知らず」
「いやになって別れたんじゃないあの女の住む里は、三函の見える 山の向こうか」
常磐湯本の立派な温泉神社の前に立つ、郷土の詩人「草野心平」さんの揮毫かと思われる、これも立派な石碑。
恥ずかしながら、湯本駅前から10分以内にある公共の湯「さはこの湯」を、阿川佐和子と同じ「佐和子さんの湯」、湯本駅前に立つ「みゆきの湯」を中島みゆきさんと同じ「みゆきさんの湯」と誤解していた。
「さはこ」は「三函」、湯本温泉の古い地名だという。「みゆき」はすぐ近くの「御幸公園」の「御幸」にちなむ名称なのだといってみてわかった。
どちらの湯も「含硫黄ーナトリウムー塩化物・硫酸塩温泉 弱アルカリ性」という大変に温泉らしい湯で、300円で入れるという地元民料金で入れるのがいいな。残念なことに、「みゆきの湯」は、土地区画整理のため今年3月末をもって閉鎖ということだが、「さはこの湯」だけでも十分この地を再訪する価値はあるのだろう。
そして、この地のお目あては常磐物の海産物をいくつかの食堂で味わうことができるということ。
この日のオイラの目的は、南東北の深海の砂地で眼を光らせる小魚「メヒカリのから揚げ」であった。駅近くのすし屋でいただいた丸々と太った唐揚げは、かつて震災前に小名浜でいただいたそれと比較して、味は劣っていたが(多分冷凍ものか)なつかしい香ばしさとワカサギやシシャモに通じる柔らか食感を堪能した。
常磐線での片道約4時間、暗くなっても灯りのつかない家並みの多い福島第一原発周囲の地域を車窓から眺めて行くのがつらいが、年に一度は常磐湯本温泉に行く価値は高い。
かぜねこ三百名山未踏峰・空想(共有)登山
吾妻山(あずまやま・1238m・日本三百名山№288)
日本全国「あずまやま」という山名が見られるが、かつてヒバゴンという類人猿の目撃情報で注目された広島と島根の県境にある比婆山地の一角のなだらかな山。休業中の休暇村ロッジの登山口から2時間もあれば周遊できるというのもいいし、広葉樹の新緑やスミレ科の花たちも多く快適な登山ができよう。
「山と花を巡る旅」さん提供 (休暇村ロッジから反時計回りに周遊)
このような花を中心とした動画が好きです。スミレ科の解説ありがとう。
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