かぜねこ花鳥風月館

出会いの花鳥風月を心の中にとじこめる日記

山頂の憩い

2025-03-08 15:41:21 | 日記

2018年から2021年までNHKBSで放映された「グレートトラバース3」の録画は、アルプスエリアと関東以北シリーズは比較的残っている。

南アルプスと中央アルプス周辺の分を、今、未踏峰空想(共有)登山を終えるにあたり、再び視聴する。こう言ってはお世話になっているYoutuberの皆さんに申し訳ないが、さすがNHKの画像は美しくダイナミックすぎてツイツイ見とれてしまう。

今日は空木岳南駒ケ岳・越百山、安平路山の3放送分を視聴したが、残雪を少しいただいた6月の空木岳や南駒ヶ岳が何とダイナミックで美しかったことか。ハイマツの褥を敷いた緑の越百山の何と美しかったことか。越百山から安平路山にいたる道なき笹尾根を苦闘しながら突き進む田中陽希さんを捉えたドローンからの映像が何と美しかったことか。

空木岳から安平路山までの激しいアップダウンと越百山以南の藪こぎも強いられる道なき道は、地図で見ると標準タイム13時間だが、1日で踏破した田中さんの体力たるや尋常ではないことは容易に分かるが、彼が安平路山頂の笹原に疲れのあまり座り込み瞑目するシーンは、安らぎそのもので、一番印象に残った。

「ああ、どんな山頂でも達成した時の安らぎはあるよね。山を登るって安らぎを求める行為かな。」

このシーンを見ながら、深田久弥さんが愛してよく紀行文に引用していた、ゲーテの詩が浮かぶ。こんな感じの歌だったか。間違いは後で訂正したい。

なべての頂に憩いあり

梢にそよとの風も吹かず

小鳥は黙す

待てよかし、君もやがて憩わん

         ゲーテ「旅人の夜の歌」

      

          安平路山頂でやすらぐ田中陽希さん(NHKグレートトラバース3から)


かぜねこ三百名山未踏峰・空想(共有)登山

経ヶ岳(きょうがたけ)・2296m・日本三百名山(№165)

福井の三百名山№269と同じ名の山だが、こちらは長野県にそびえる中央アルプス北端の独立峰。信仰の山で、仲仙寺からのコースが正道とのことであるが、Youtube動画のように権兵衛峠からの道が展望もよく、花の時期にササユリやヤナギランなどの花が多く人気のようだ。公共交通機関派のオイラのような人は、トレランスタイルの軽装で仲仙寺~山頂~権兵衛峠~伊那市駅へとロングトレイルするのもいいのだろう。(若かったらの話)

経ヶ岳Wikipedia

「てくてくお散歩日記」さん提供

経ヶ岳 ササユリとヤナギラン咲く登山道 想像していたよりずっと広大なお花畑に癒されました

まるで極楽浄土なようなお花畑が延々と続くなだらかな素敵な山です。花好きなお方の解説はありがたいです。

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木曽谷の思い出

2025-03-07 15:37:29 | 日記

空想(共有)登山は、三百名山の南木曽岳を登ったが、南木曽(なぎそ)とは懐かしい響きである。

オイラは、たしか2014年8月末に御嶽山のふもとの町、木曽福島町を起点とし周囲の町村を巡るKISOトレイル100Kというウルトラマラソンに参加し、翌日はレンタカーを借りて野麦峠を越えて乗鞍高原の温泉で疲れを取り、その晩はJR中央線の南木曽駅(なぎそえき)で降りて、そこから少し歩いた場所にある中山道の宿場町「妻籠宿」の民宿に泊まった。

当時は、この南木曽駅や妻籠宿のすぐ近くに三百名山の南木曽岳が聳えているとは思いもよらなかったが、もし知っていたとしても、ウルトラマラソンの疲れがあり登る気にはならなかっただろう。

そして、疲れは残っていたが、翌日は半日をかけて「馬籠宿」までの街道を、まるで江戸時代の旅人になったつもりで歩いた。「馬籠宿」は、観光客も多くいかにも観光地という雰囲気であったが、妻籠宿はひっそりとして、まるで江戸時代にタイムスリップしたような気になった。

たしか一泊二食5,6千程度の民宿ではあったが、その宿も古い木造の家屋で、小さな木戸をくぐって入ったと記憶する。客はオイラ一人であまりに静かな夜を過ごしたが、食事は豪勢で同年代の夫婦から熱いおもてなしを受けた。

木曽福島の駅近い旅館にもこのマラソンと御嶽登山で二度ほど泊まったが、安宿ながら食事がおいしく、とても親切な宿であったので、もしかしたらこの地域のあったかなおもてなしは、江戸時代より引き継がれてきた古き良き伝統なのかもしれない。

来年か、再来年、オイラはもう一度中央アルプスを登る計画を立てたが、帰りにもう一度妻籠宿や木曽福島といった木曽谷の安宿に泊まって、おいしい食事と周囲の山のシルエットをあおぎながら静かな夜を過ごしたいな。

でもあの時の静かな妻籠宿、いまは、なにやら外人さんばっか闊歩していそうな予感・・・・

 

 

 

     

 

 


かぜねこ三百名山未踏峰・空想(共有)登山

南木曽岳(なぎそだけ)・1677m・日本三百名山(№251)

中山道妻籠宿に近い三百名山。最寄りJR中央線の南木曽駅からのコースもあるけど、反対側の蘭登山口からのコースが歴史のある信仰の道で、木の桟橋が多数あって足を踏み外しそうで怖いが、ぐるっと反時計回りに周回したい。

 

南木曽岳Wikipedia

 

 

「安涼奈の登山日記」さん提供

【南木曽岳】もはや修行?!中山道の里山で絶景も待っていたが…(蘭登山口から反時計回りに頂上周回)

ちょっと桟橋とかあって歩きづらい登山道だと思いますが、ところどころ展望があっていい山ですね。楽しさが共有できました。

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深田久弥さんが「美しい」と言ったから登ってみたい山

2025-03-06 18:58:19 | 日記

「深田久弥選集.百名山紀行」(ヤマケイ文庫)の「木曽山脈縦走」という紀行文を読んでみた。

深田さんが1938年(昭和13年)8月、35歳の時に大学時代の先輩と案内人の3名で、越百山から木曽駒ケ岳へ3泊4日の縦走をした紀行である。

そして、まず最初に登った越百山については、

「越百山というのは実に美しい山だ。森林帯を抜けると一面の匐松(はいまつ)で、なだらかな線をした山がまるでビロードに覆われたようである。こんなきれいな山はちょっと類がないだろう。綺麗な、といってもいろいろあるが、ここのは全山が褥(しとね)のような物軟らかい優しい美しさだ。」

と最大級の賛辞を送っている。

その日、次に登った南駒ヶ岳については、山頂付近のハイマツと花崗岩の岩と白い砂礫の織り成す風景が気に入ったらしく、

「南駒の頂近くまで来た時、そういう一つの美しい平地に出た。僕等が期せずして荷を下ろしたほど気持ちのいい場所だ。」

そして2年前ある登山家がこの山頂付近で遭難死したことを想起し、

「ふと僕はここが〇〇氏の永眠された所ではないかという気がした。いやそうに違いないと決めてしまった。山男の死に場所に似つかわしく、あまりに清らかな美しいところだったからだ。」

 

「褥のような美しい山」だとか「あまりに清らかな美しいところ」と、当時作家として一名をなしていた深田さんからそのような賛辞を受けた山や場所に登山愛好家ならだれでも行ってみたいだろう。オイラももちろん例外ではない。ネットでこの二つの山の写真や動画を見れば、深田さんの言葉に偽りはないことが分かる。

うーん、再来年の計画にしては先過ぎるな・・・来年どうにかならんかな・・・検討中。

 

 

     

               越百山 色鉛筆

 

     

          南駒ケ岳 色鉛筆

 

 

 


かぜねこ三百名山未踏峰・空想(共有)登山

越百山(こすもやま)・2614m・日本三百名山(№252)

「コスモ」という言葉になにやら広大なものを感じるが、ヤマケイによると、木曽の山々は深く遠く、いくつもの前山を越えてやっとハイマツが生育するこの山に到達できるからとあり、なんだか、英語の「コスモ」と通じるものがある。深田さんが美しいと賛辞を贈ったこの山にはぜひ、お隣の南駒と合わせて登りたい。

 

越百山Wikipedia

 


かぜねこ三百名山未踏峰・空想(共有)登山

安平路山(あんぺいじやま)・2363m・日本二百名山(№167)

「あんぺいじ」という山名を聞いたのは、2007年に光岳を登った後、長い林道をとぼとぼ歩いていたオイラを車に乗せてくれた青年が、車内で話題にしたのが初めてだった。どういう話題だったか忘れたが、それ以来この不思議な発音の山名は忘れたことがない。数年前グレートトラバース2で、田中陽希さんが安平路山頂を踏んだ後、越百山までの尾根道を強烈なクマザサの藪をこぎながら苦労していた印象もあり、この山の印象はさらに強まったといえる。その時、田中さんはやぶの中に放置されている荷物の入ったザックを発見し、遭難者のものではないかと案じ、本人の手掛かりになる書類をザックから取り出して、下山後ふもとの警察に情報を提供したことも記憶に残っているが、たしか後日談でその遭難者は無事に自力下山していたようで、視聴者としてほっとした。その話題も、この山が強く記憶に残っている要因なのかもしれない。

 

安平路山Wikipedia

 

「ま横」さん提供

日本二百名山に登ってみた72 安平路山編  (摺古木山休憩舎前泊~山頂ピストン)

展望もなくやぶも深いこの山が二百名山なのは、ちょっと理解しがたいですね。摺古木山の展望はよかったです


かぜねこ三百名山未踏峰・空想(共有)登山

南駒ケ岳(みなみこまがたけ)・2841m・日本二百名山(№166)

さて、50年前に友人と空木に登ったとき、南駒も訪れたかどうか記憶があいまいなので、この二百名山も未踏峰に加えたい。あるいは、再訪した時記憶がよみがえるかもしれないが、深田さんが美しい山頂付近の平たん地にぜひ足を踏み入れたい。それにしても、空木岳といい南駒といい、堂々とした山容であり、なぜ50年も疎遠だったのか、単純に遠いというイメージだったかもしれないが、新宿から伊那谷の駒ヶ根や木曽谷の木曽福島に高速バスが走っているので、それを利用してぜひ登りたい。

 

南駒ケ岳Wikipedia

 


「安涼奈の登山日記」提供

【中央アルプス①】地獄の大縦走。限界きて泣いちゃう?!越百山から南駒ヶ岳経由で空木岳へ

 

【中央アルプス②】憧れの木曽駒ヶ岳までソロ縦走!絶景だが、”もう無理”の連発か。

片手でカメラもって厳しい縦走路を歩いていく姿に人間離れしたのパワーを感じます。すれ違いの登山者にも愛されているようです。

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中央アルプスの思い出

2025-03-05 14:50:59 | 日記

三百名山未踏峰空想(共有)登山も、南アルプス周辺を過ぎ、中央アルプス周辺にまでやってきた。

このエリアでオイラが足跡を残したのは、中央アルプスの百名山、木曽駒ケ岳・空木岳、それから周辺の百名山、恵那山・御嶽山である。

空木岳登山だが、大学の友人と50年前にテントで登った記憶があるが、お隣の南駒ケ岳や越百山、北側の檜尾岳まで足を伸ばしたのかどうか記憶があいまいだ。当時はまだ尾根上にテントを張れたので、二泊ならその可能性があるのだが、どうも思い出せない。

そのため、来年南アルプスを縦走できる体力まで向上したのなら、来年か再来年、あらためてこれらの山域に足を伸ばし、中央アルプスという存在をわが脳裏に確たるものとしてインプットしよう。と思い始めた。

また山渓オンラインのお世話になるが、中央アルプスは、比較的尾根の距離が短いので(アップダウンはきつく痩せ尾根もあることは分かっているのだが)ロープウェイ利用と山小屋二泊程度で、檜尾岳、南駒ケ岳・越百山山頂に足跡を残せるではないだろうか。

おぼろな思い出だったので、もう一度歩けたら、さぞかしやすっきりするだろう。

 

 

    

     中央アルプスの山並み(色鉛筆)

このシルエットを見て、木曽駒ケ岳・檜尾岳・熊沢岳・空木岳・南駒ケ岳・越百山を言い当てるほどになりたいな。


かぜねこ三百名山未踏峰・空想(共有)登山

小秀山(こひでやま)・1962m・日本二百名山(№168)

御嶽山を目の前に仰ぐことができる阿寺山地というエリアの最高峰。なんだか山容が平たんすぎて特徴のない山だが、コースは滝、岩、高原と変化に富んでいて楽しそうな山である。また山頂の避難小屋も新しく清潔で、できればこの小屋で一泊してアルプスの大展望を楽しみたい。

 

小秀山Wikipedia

 

「みわは.のアウトドア日記」さん提供

【長野県】小秀山(避難小屋宿泊)二の谷ルート~三の谷ルート周回

晴天に恵まれ、山頂からの好展望が思う存分楽しめる映像でした。ルート解説も丁寧です。

 

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山食研究 アルファ米活用

2025-03-04 17:46:16 | 日記

むかしから縦走登山などでお世話になっている「尾西のアルファ米」だが、今年計画している横尾山荘テン泊展望登山は無洗米持参でよいとしても、来年夏に予定している南アルプス南部テン泊縦走は、6泊7日であるためアルファ米持参による徹底した軽量化を今から研究していく。そのアルファ米は、1日1袋として最低6袋は持参したいが、今日白米を袋ごと軽量したら117gであった。

117g×6=702gである。袋から米だけを取り出してアイパックのポリ袋にいれると105gであった。

105g×6=630gであり、袋ごと持って行くより72gも軽くなるほかゴミも軽減できる。食料は全体で2kg以下を目標としているので72gの軽量化は大きい。

このアルファ米だが、やはり無洗米を炊くのとは食味において劣るのは否めない。

今朝がた布団の中で「アルファ米のおいしい食べ方」というYoutubeを見ていたら、規定より少し多めの水を沸騰させ、アルファ米をしばらくかき混ぜ、コメがいい加減水を吸い尽くしたら(1,2分か)火を止め、10分ほど蒸らせば、ただお湯を入れかき混ぜて15分待つよりおいしくいただける、ということで今日これを試してみた。

無洗米を炊いたご飯を100点としたら、この方法は85点、ただお湯を入れる方法は70点というところか。まずまずの出来であった。もう少し、研究してみようか。

ところで、「尾西のアルファ米」は、今家にある保存品を購入した時点では1袋350円程度であったが、昨今のコメの値上がりで大幅値上げしていないか心配になってきたので、調べてみたら、公式サイトで白米10袋で3348円とあった。まだ値上げをしていないようなので、…こっそり今のうちに買っておこうか。防災用になっていて5年保存品だから少し買いだめしておこうか…(公にしたくないが・・)

 

 

商品袋・スプーン・乾燥材を取り除く。なお、商品袋は1袋分持って行って何度も使いまわすというヒトもいる。

 

規定は160mだが、少し多めに200m入れてかきまぜる・

 

米が立つように仕上がるので、まずまずおいしい。

 

お気に入りの丸ごと1日野菜カレーポタージュと山で食べてる雰囲気でいただく

罪悪感なし

 

 


かぜねこ三百名山未踏峰・空想(共有)登山

奥三界岳(おくさんがいだけ)・1811m・日本三百名山(№253)

「奥三界」というなにやら仏教用語めいた名前がつくから、信仰の山かと思っていたら、「三界山」の奥にあるから「奥三界」であって、「山界」は三つの滝「三階」が由来だとか、三つの村の境界にあるから「堺」が由来だとかの説があって、宗教的モニュメントもないことから信仰としてあがめられていたわけではないようだ。でもこの山は滝がいくつもあって、シャクナゲもきれいだし、山頂からの展望も櫓にあがればよさそうで魅力的な山だ。

 

奥三界岳Wikipedia

 

「ま横」さん提供

山頂からの展望はガスって見えませんでしたが、美しいシャクナゲが見られて満足です。

 

 

「東海地方の登山情報サイト 命のトレッキングブログ」さん提供

自然公園の滝と展望が素晴らしい 奥三界岳

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