7月23日【Game87/54-32-1】
北海道日本ハムファイターズ 6-3 オリックス・バファローズ
【勝】鍵谷(1-1-1)【S】マーティン(1-0-13)【負】ディクソン(7-7-0)
《今日のヒーローは満塁男 大野奨太選手です》
勢いとは怖いものですね。日ハム先発を任された高梨でしたが、3回まではパー
フェクトビッチングでしたが、4回表15連勝を止めた安達了一選手にセンター前に
運ばれ、続く糸井選手には見事にレフト左にストレートを打たれ先取点を奪われて
しまいました。
安達選手は日ハムにとって今年度の天敵と言える存在であり、糸井選手はかっての
天敵であっただけに、この二人には絶対に打たれてはいけなかったのですが。
また相手投手のディクソンは、日ハム打線がとても打ち崩せる気がしないような好
投をしていましたから、私も本音では「連勝も今日でストップか」と暗い雰囲気に
陥ったのです。
しかし、今年の日ハムは交流戦最終戦前の中日戦(6月19日)に勝ってから、昨日ま
で19勝1敗という奇跡的な勝ち星を連ねてきていましたから、チャンスは必ず来る
だろうと反撃を期待していたのです。
先取点を取られた高梨は打たれつつ、最少得点差で6回までは粘投を続けました
が、ついに7回に入って先頭打者のボグセビックにセンターオーバーの3塁打を打
たれ追加点を若月捕手に打たれてしまいます。
その後2死満塁の大ピンチを迎え、ここで日ハムベンチは鍵谷陽平をリリーフに送
るのですが、ここが勝負の分かれ目となるとは、野球の神様しか結果は判らなかっ
たでしょう。鍵谷は天敵糸井をショートフライに打ち取り、この時点では0-2と
十分逆転可能な失点で7回表は終わったのです。
まさに手に汗を握る緊張感で脇の下まで汗びっしょりという状況です。
負けたからと言って優勝が懸かった試合でもなく、連勝が途絶えたとしても「わず
か一敗」です。
それでもこの興奮はなんだろう?
私のみではなく試合に臨んでいる選手も札幌ドームに押し寄せた観客も、誰もが逆
転を頭に描き応援をしているのです。
その先にあるのは「奇跡の逆転優勝」という大きな見出し以外に何もありません。
7回裏は日ハムの不動の四番中田翔からでした。ここからの11人の打者を送って
の逆転劇は見事としか言えません。
中田がセンター前にはじき返し、賢介は倒れるものの続くレアードは応援に駆け付
けた両親の声援を受けて四球を選び、7番岡大海は三遊間を破るヒットで1死満塁
にするのですから、「何が何でも塁に出てつなぐ」という日ハム野球の真骨頂は活
きていました。
ここで谷口に代わって代打に立ったのは、代打男の矢野謙次でした。
矢野は粘って押し出しとなり、ここで好投ディクソンは自分を見失い大野奨太には
満塁一掃の2塁打を打たれてしまうのです。
満塁男の面目躍如でした。
ちなみに、ディクソンの欠点は「四球で熱くなると我を忘れる」ことでした。
それをわかっていたベンチの采配と「負ける気がしないという選手の自信」が呼び
込んだ逆転勝利だったような気がします。
これで5連勝となり連勝街道を驀進中ですが、明日の先発は大谷翔平投手ではな
く、新人左腕の加藤貴之投手になるようですが、早い回に失点をすることがなけれ
ば、大いに期待が持てるでしょう。
なお、首位SBは西武に負けてゲーム差は3.5となっています。
ついにSBの尻に火が付いてきましたね。
もし連勝が続き今月末のSBとの直接対決は、札幌ドームでの3連戦です。
ミラクルが起きるかも知れません。