渓流詩人の徒然日記

知恵の浅い僕らは僕らの所有でないところの時の中を迷う(パンセ) 渓流詩人の徒然日記 ~since May, 2003~

雨の日のバイク

2024年11月26日 | open



「昔は雨とか関係なく普通に
乗ってたよ」
と妻が言う。
「なんで今の若い人乗らない
の?」
とも。

知るか。んなもん。
乗る側の中身が根本から違う
んだろうよ。
雨どころか、寒いからと冬に
はバイクに乗らないのが今の
時代にはごちゃまんといる。
それで「バイク乗り」を自認
している。
意味わかんね。
人間が違うのだろうさ。
空前絶後のオートバイ乗りだ
らけの1980年代とは。
つまり、俺らの世代とは。

最近は頑張る事も嫌われるら
しい。
頑張っちゃって道を拓く若者
は甲子園球児のみとなったの
ではなかろうか。
いや、体操や陸上も頑張って
るか。
とにかく、世間的には「頑張
なくていいのよ」とヨシヨシ
するのが今は常識なのらしい。
ま、人間も変わるよな。まるっ
きり。
てか、キッモー。
だから、いい成人がいつまで
も園児みたいなのばかりなん
じゃね?
ハタチ前後や20代で天下国家
を論じて世の中ひっくり返
うとする奴などいやしね
え。
その流れは幕末から連綿と昭
和60年あたりまでは日本の
者たちに100年以上続い
た性
だったのに。
まあ、不思議な事に今はオコ
チャマオンリーのオールオブ
ゼムだ。
 
バイクなんていう暑いし、寒い
し、濡れるし、汚れるし、疲れ
るし、危ない乗り物などには初
めから乗らなければいいのに。
お子様なのだから。
困難に立ち向かって真剣に
乗る気もないのだし。
だけど、辛いことには目をそら
せて、自分の欲求は満たしたが
る。まともに乗れもしないバイ
クに乗りたがる。バイクの事で
はなく「乗っている自分」の
が大好きだから。

でも「バイク乗り」ではないん
だよね、そういう種族は。
ほら、剣道や居合道で試合だけ
しか目標としない、という連中
は剣の道を極めようとする剣の
士(さむらい)=剣士ではなく、
単なる竹刀や居合刀を道具とし
て利用して旗挙げ競技に勝ちた
いだけの試合人なのであるのと
同じで。それらの者たちは剣士
ではない。ビリヤードのキュー
を所有しているだけの人間が撞
球師ではないのと同じく。
オートバイも、「二輪乗り」と
いうのは、車両の保管所有者の
事をいうのではない。

「バイクに乗って『風になりた
い』
なんて言ってる奴に限って
土に
なる」
これは故柳沢雄造氏が私に常に
言って
いた言葉だ。
けだし名言かと思うよ。
単に死んじまう、という事だけ
でなく、含むところはとても深
い。


 

 
 
 
 
 

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