ケン坊のこんな感じ。
キーボーディスト、川村ケンのブログです。




夕方、ちょっと楽器について調べ物をしようと、先日購入した除湿機のお陰で空気サラッサラになりまして、異常に居心地の良くった荷物部屋の本棚の前にペタリと座り込み、「アレでもないー、コレでもないー」と、資料やら古い音楽誌をパタパタ捲っておりました。整理整頓って、してもしても、またいつの間にかぐちゃぐちゃになるのは何でー

しばしガサゴソ。お、これこれ。知りたかったのは、今度の清木場俊介くんのツアーで使う予定の、ある鍵盤の音色にカマすエフェクターの名前だったんですが、どうしても出てこなくて。ザッツまたしても更年期障害の兆候か(怖)。進行してるなー、物忘れ。また一昨日くらいに、シャンプーしたあとにもう一回シャンプーして、「まぁ二回はありだな」と言いながら、もう一度シャンプーを出しましたからね。朝とは言え、ボケすぎですよね(笑)。

えー、などと言っているうちに、ありました、ありました。「キーボードマガジン 2002年2月号」。しかし、なんでキーボードマガジンなのに「Tommy february6」が表紙なんだろか、と少々疑問に思いつつも(笑)、まぁいいや、目的のページを開いてチェック、忘れないようにちゃんとメモも取って(笑)、それから何気なく他のページをペラペラと見ていたら。

あ。

これ、あれだ。これだ。うわ、いや、こらー、なつかしい!

これ、先日ちょっと書きました三大シンセメーカー(8月12日ブログ)の、最新型シンセサイザーの機能比べ、みたいな特集記事が組まれてて、なんとまぁ僭越ながら僕が、KORG社のシンセの楽器レビューを書いて、この楽器「だけ」を使ったデモソングを作り、掲載されたという号だったんです

まぁ、いいんですよ。一生懸命やりましたし。値段が倍ほども違う他ニ社のシンセにどうやって対抗するのか(シンセは原則として、値段に比例していい音がするもんなんですよ)、サッパリわからず、いよいよ締め切りが近いのに、一日中部屋でシンセを前に膝を抱えていたあの日の事をちょっと思い出しただけです。

担当の方に「ねぇ、これ、機材的なハンデ多くないですか(笑)?これじゃまるでカローラで、フェラーリとポルシェとレースするようなものじゃ・・・?」と、涙声で訴えたところ、「はい!その通りです。カローラでぶっちぎっちゃって下さい!」と大きな声でさっぱりと答えられ、ヤケになって仕事を放棄し、好きな音楽掛けながら半日ほど洗車に没頭していたあの日の事を思い出しただけです。

しかし、なんとか無い頭を捻って、締め切り間際にデモを作りあげ、担当の方に菓子折りを持っていかずともなんとかOKを貰うことも出来、そこでいい気になって原稿用紙、約十枚ほどに「面白」レビューを書き上げ、「これはいい!キーマガでは新しい!」と、自画自賛度200%で入稿すると、すぐさま「川村さん、このレビュー、面白いんですけど、あのですね、基本的に楽器のレビューなんで、とりあえず、まず語尾、文体を全部敬語調に直していただいて、それから内容も、機能的な事のみに絞って、もう一度お願いできますか?」と、なんとまぁ、9割方書き直しを「させていただいた」日の事を思い出しただけです。そんなら最初に言って下さいましー、って、担当の方宛てに弱々しい恨み光線出しながら、夜なべして書きましたけど。

いや、まーなので思い出深い仕事の1つです。大変でした。でもいい社会勉強になりましたね。終わってみれば楽しかったし、大好きなメーカーのシンセだったんで、何よりも僕なんかにやらせていただいて光栄だったんですけどね

この写真、デモを持っていった時に撮影してもらったもので、そうですね、確かOKを貰った30分後くらい(笑)。まだフェラーリとポルシェのデモが上がっていなかったので、まぁ僕がカローラで、えーなんとなくですが出来上がった興奮と共に、その二つをブッちぎった!と勝手に思っていた(担当の方も聴いて「あー、これはぶっちぎりでしょう!」って言ってくれたんですから(笑)。)時のものです。結果は・・・ま、まぁほら、音楽は競争ではなく、あくまで音楽ですから、ね、いいんですよー、とゆーことで(笑)。この写真の翌日は、原稿の書き直しショックに見舞われてもうひとヘコミするわけです(笑)。

後日、無事にこの号は発売され、その後KORGのPR担当の方と別件で電話で話す機会があり、その時に「そうそう、あのキーマガのデモ、聴いていただけました?どうでした?」って訊いたらですね、

「オルガンソロが長いよ(笑)!」って怒られ・・・、いや笑われました。うん、たぶん、笑っていた、と、思うけど・・・(笑)?

まぁ、たまには自分の写真でも、と思い。毎度まいど古いもので恐縮ですが(笑)。

ではー。



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