く~にゃん雑記帳

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<松江城> 国宝指定から2年余、年間登閣者50万人突破!

2017年08月12日 | 旅・想い出写真館

【出雲大社から日御碕灯台、ゆうひライン石見へ】

 松江城の天守閣が重要文化財から国宝になったのは2年前の2015年7月。その〝格上げ効果〟は絶大で、15年の登閣者数は前年を3割以上も上回り、16年には約52万人と初めて50万人を突破した。松江城は1611年に松江開府の祖、堀尾吉晴と孫の2代藩主忠晴によって築かれた。石垣にもその堀尾家の家紋である分銅の形が刻まれた巨石があった。白壁の姫路城が白鷺城と呼ばれるのに対し、木造黒塗りの松江城は千鳥城の別称を持つ。

 しゃちほこは高さ2.08mの木彫銅張り。現存する木造のものでは最大という。5層のうち3層の中央に寺院洋式の「華頭窓(かとうまど)」が設けられ、天守入り口の防備を強固にするため「附櫓(つけやぐら)」があることなども松江城の特徴。城内にある洋風建築「興雲閣」は1903年に松江市工芸品陳列所として建てられたが、本来の目的は明治天皇行幸の行在所として使うことだった。行幸は実現しなかったが、4年後、皇太子(後の大正天皇)と乃木希典学習院院長一行が宿泊されたという。

  

 城の堀のそばにある「松江歴史館」は松江藩政下の文化や暮らしを紹介する観光拠点として2011年春にオープンした。来場者の目を引くのが館内の一角にある「喫茶きはる」の店頭を飾る華麗な工芸菓子2点。店主で「現代の名工」でもある和菓子職人、伊丹二夫(つぎお)さん(下の写真㊨)が2年がかりで作ったそうだ。今まさに飛び立ちそうな白鷲、ボタンやツバキなど色艶やかな花……。使った材料は和菓子づくりに使う砂糖だけという。本物と見まがうような質感に、しばし見入ってしまった。

  

 出雲大社では2013年に「平成の大遷宮」の主要行事が執り行われた。大国主命が祀られる本殿はもちろん国宝。現在の高さは約24mだが、かつては今の2倍の約48m、あるいはその倍の約98mあったという言い伝えも。平安時代の貴族子弟向けの教科書『口遊(くちずさみ)』は大きな建物の順に「雲太、和二、三京(うんた、わに、きょうさん)」と記す。1位出雲大社、2位東大寺大仏殿、3位平安京大極殿というわけだ。2000年には境内の地下から直径1.35mの杉の巨木を3本束ねた柱が見つかった。今後の調査が注目される。

 

 島根半島の西端に立つ白亜の日御碕灯台は「世界灯台100選」の1つに選ばれている。高さは日本一の43.65m、夜間に光は約39キロ先まで届くという。そばにある日御碕神社は徳川3代将軍家光の命により造営された。朱塗りの社殿は国の重要文化財。島根県西部を走る国道9号などは夕日が美しいことから「ゆうひライン石見」と呼ばれる。8月5日にはちょうど浜田漁港周辺で「石州浜っ子夏まつり」が開かれていた。高台にある道の駅「ゆうひパーク浜田」から、日本海に沈む夕日と打ち上げ花火を楽しむことができた。

 

 

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