【中国原産、葉が細長くトゲが少ないのが特徴】
メギ科メギ属(ベルベリス属)の中国原産の常緑低木。ヒイラギナンテンの近縁種で、日本には明治の初めに渡来した。旧属名のマホニア属(ヒイラギナンテン属)から今も「マホニア・コンフーサ」の名前で流通することが多い。マホニアは米国の植物学者バーナード・マクマホン(1775~1816)の名前に因むという。
「細葉柊南天」の名の通り、ヒイラギナンテンに比べて葉が細長くて柔らかく、縁の鋸歯も少ないのが特徴。葉の形から「柳葉柊南天」とも呼ばれる。樹高は1~2mほど。花期はヒイラギナンテンが春先の3~4月なのに対し、こちらは10~12月の晩秋から初冬にかけた時期に鮮やかな黄色の小花を付ける。
近年、ヒイラギナンテンに代わって花壇や庭、道路沿いの植え込みなどで見かけることが増えてきた。常緑で年中青々している▽暑さに強く丈夫で、日向でも日陰でも育つ▽トゲが少なく扱いやすい▽和洋どちらの庭にも合うこと――などが人気のようだ。この花の蜜がスズメバチの好物なのか、この写真の植木にも数匹が飛び交っては花に止まっていた。園芸品種に花穂が長い「ナリヒラヒイラギナンテン」がある。