く~にゃん雑記帳

音楽やスポーツの感動、愉快なお話などを綴ります。旅や花の写真、お祭り、ピーターラビットの「く~にゃん物語」などもあるよ。

<アンビリバボー> なに、これ? 巨大ナメクジ?

2023年02月25日 | アンビリバボー

【ヤンバルヤマナメクジか 6年前に沖縄で】

 2月24日の日経新聞朝刊「絶景で神頼み」に沖縄の斎場御嶽(せーふぁうたき)が掲載されていた。参道奥の巨岩がもたれかかった三庫理(さんぐーい)の大きな写真とともに。6年前に訪ねた懐かしい場所だ。久しぶりにパソコンで当時の写真を見返すうち、撮ったのもすっかり忘れていたこの巨大ナメクジのような画面が目に飛び込んできた。

 撮ったのは2016年10月6日、沖縄島中部の亜熱帯の森「ビオスの丘」(うるま市)を訪ねたとき。同伴の3人の仲間と共に「湖水観賞舟」に乗ってジャングルクルーズを楽しんだ。水辺の草花や野鳥のさえずり、水浴びする水牛など亜熱帯の雰囲気を堪能して船着場で下船。その直後、木製ベンチの端にこれまで見たことのない物体が張り付いていることに気づいた。

 胴体が薄茶色で太く、背中は模様がなく無地。全身ぬるっとした粘液で覆われているような感じだった。見た目、あまり気持ちのいいものではない。上のほうに這い回ったような粘液の跡も付いていた。ナメクジの仲間だろう。それにしても普通のナメクジに比べると、あまりにも大きい。そんな印象を抱きながら、その後調べることもなく済ませていた。

 今回ネットで「巨大ナメクジ」と検索すると、まず「マダラコウラナメクジ」がヒットした。まだ比較的新しい外来種で、2006年に茨城県で初めて発見されたという。その後、関東や東北を中心に分布域をじわじわ広げているそうだ。ただ名前の通り体全体が黒い斑模様で覆われている。日本の在来種で大きいものに「ヤマナメクジ」があることも分かった。だがこちらも脇腹の部分に帯状の黒い筋模様が走る。

 ヤマナメクジを調べるうち、沖縄に「ヤンバルヤマナメクジ」という類似種が生息していることが判明した。画像をチェックすると、大きくてほとんど無地。これに間違いないとほぼ確信した。ヤンバル(山原)は沖縄島北部の通称。ヤンバルヤマナメクジは主に常緑広葉樹イタジイ(スダジイの沖縄名)などの森に生息し、キノコや昆虫の死骸などを食しているそうだ。このナメクジも伐採されたイタジイと共に「ビオスの丘」まで運ばれてきたのかもしれない。

 ちなみに、ごく普通に見かける長さ5cmほどのナメクジの正式名は「チャコウラナメクジ」というそうだ。チャコウラは「茶甲羅」。ヨーロッパ原産の外来種で、日本には1950年代に米軍の物資に混じって持ち込まれたという。日本生態学会により「日本の侵略的外来種ワースト100」に指定されている。

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