【2022年「風流踊」としてユネスコ無形文化遺産に】
滋賀県草津市内で5月3日、国の重要無形民俗文化財に指定されている「サンヤレ踊り」が各地の神社に奉納された。一昨年の2022年秋に「風流踊」の一つとしてユネスコの無形文化遺産に登録されたばかり。
サンヤレ踊りは五穀豊穣などを祈るもので、古文書などによると江戸時代からの長い伝統を誇るという。今年は市内7地区のうち隔年実施の矢倉を除く6地区で踊りが披露された。
下笠地区では正午から約30分にわたり老杉神社で踊りが奉納された。主役は華やかな花笠と衣装の子どもたち。青年男子の「サンヤレ、サンヤレ」という囃子詞(ことば)に合わせ太鼓や鞨鼓(かっこ)を打ち鳴らした。
吉田地区の踊りは午後1時半から三大神社に奉納された。こちらは太鼓打ちの子どもも、囃子や笛吹きも全員男性で白い法被姿。囃子方の「ヤー、ホイ」という独特な囃子と動きが印象的だった。
その後、志那中地区の惣社神社へ。踊りの行列は「今ごろ御旅所のはず」。社務所でそう教えてもらって太鼓が聞こえてくる方向に向かうと「御旅所祭」の真っ最中。ピンク色の法被姿の女の子たちの輪の中で、色鮮やかな襷掛けの男の子が太鼓を打っていた。
御旅所の一角にはユネスコの無形文化遺産登録を記念した石碑が。そういえば各地区の踊り保存会の旗や法被などにも誇らしげに「ユネスコ」の文字が躍っていた。ユネスコ登録が伝統の保存に一役買っていることは間違いない。
神社奉納後、踊りの行列は各地区の町内を巡行した(写真は志那神社で)。今年は3年に一度の長束(なつか)地区も登場した。3年前は新型コロナの影響で中止になっており、印岐志呂(いきしろ)神社への奉納は実に6年ぶりとのこと。
ただ三大神社などを巡るうち時間的余裕がなくなって長束の踊りを見ることができなかったのが心残り。三大⋅志那⋅惣社の3つの神社は「藤の志那三郷」としてフジの名所として有名とのこと。踊りよりフジお目当ての観光客も多いようだった。(写真は三大神社で)