允恭天皇はお歓びになり、直ぐに、”明日遣使者喚弟姬”になります。
その時、弟媛、即ち、衣通郎媛は母と一緒に近江坂田にいたのです。そこに天皇がら「直ぐに都にきてくだし。」という御命令です。その命令が何を意味するか、既に、弟媛には分かっていたのでしょう。
”弟媛畏皇后之情”
「畏」です。ただ、、自分の姉から、身に危険を覚えるような厳しい虐待等の仕打ちを恐れたのではないと思います。姉の皇后としてのというより「同じ女性としての立場に同情して」というぐらいに意味が、この「畏」という言葉の中には含まれているように思われるのですが、どう思われますか???
だからこそ、天皇からの重ねて7回にも及ぶも、「喚<メス>」にも拘らず、固辞して天皇の元には「不至<イタラズ>」なのでした。
天皇は、弟媛の頑なる固辞に対して、「不悦ヨロコバレズ>」。本来は、天皇の命令は絶対なのですが、それに敢て従わないことに対して、苦々しく思ったのです。強制的に束縛してまで連れてくることはたやすいことですが、そこは策略家の天皇です。何かいい策略はないかと考えられます。その策略の中に浮かんできたのが一人の知恵者です。
その人の名は
”舎人 中臣烏賊津使主<トネリ ナカトミノイカツオミ>”
です。
さて、この舎人の策略は、いかなるものでしたのでしょうかね???その人の名が「烏賊津」ですから、土産に「スルメでもイカが・・・・」と持参いたのでは思ったのですが。是は上句????です。