<クサナギノタチ>です。古事記にはこれだけしか説明がなされてはいませんが、書紀には、この大刀の名を”草薙剣<クサナギノツルギ>と書いております。「大刀」と「剣」の差がありますが、どちらも同じです。敢て言うならば、これも私の思いですが、両刃と片刃の違いがあったのではないでしょうか。スサノヲが中尾がら取り出した大刀を見られて
“故取此大刀。思異物而<カレ コノタチヲ トラシテ アヤシキモノゾ ト オモホシテ>”
と書かれています。なぜ、スサノヲが“異物<アヤシキモノ>”と思われたのかと云う事に付いては宣長は
“白上<モウシアグ>は、此の大刀を得給ひつる事のあるかたちを白<マウ>して献りたまうなり”
とあり。此の「かたち」とは、或は、従来にはない「片刃」の鉄で出来てい刀であったからではないでしょうか。私はそんな思いがしておりますが、どうでしょうか???
また、これも古事記にはないのですが、書紀には、
“一書にいう。もとの名は天の叢雲剣。大蛇のいるうえに常に雲があったので、かく名づけた”
と、この大刀の別名も書かれtります