「拍搦奶房間」などの場面を、私の持つ「遊仙窟」には、次のような挿絵が付いておりますので、見て下さい。
どうですか????このような何の変哲もない、そこには「ババアノ・・・・」のようなありそうでないエログロの風景は見当たりません。誠に整然たる普通の家にある庭園を描いただけの絵です。しかし、「遊仙窟」には、これらの絵に当たる所には
“花容満目<ハナノカオ メニ ミツ>。香風裂鼻<カ臂ウハシキカゼ ハナヲさく>。”
とあります。これは
「その身に着けていた帔も裙も衫も袜も何もかもない十娘の艶やかな裸体が花のように目を満たし、その真っ白な体からは湧き出でるが如くの香り立つ何とも云い表すことのできない匂いが鼻につきささるように匂立ちます」
と云う位に解釈く出来ます。
この挿絵には、そのような大変にあでやかで幻想的な、かつ、エロチズムな耽美的で優美な風景が直接的は描かれてはいません。この物語に出てくるような春画の場面ではなく、ただ単なる何処にでもあるような庭園風景をどうしてっ此処に入れたと思いでしょうか???そンなエログロな絵を入れると、この本の発禁間違いなしと思ったからでしょうか。
それにしても、この絵、見方によっては、大変思わせぶりの絵だとはお思いになられませんか???