「齧」と云う字は、原本では【口偏に齧】となっており、辞書によりますと、その意味は(歯でかむ)とあり、それが私の持っている「遊仙窟」では、<ヒトタビ クチスイ>と書かれております。しかし、この場合、漢字から受ける印象としては、<クチスイ>ではなく、むしろ、(かむ)の方がより適切にその場の情景を云い表しているのではないでしょうか。
では、この
“一齧”
ですが、、<スウ>ではなく、<カム>だとするとでは、「どうして、口を噛むの?」と少々疑問に思われませんか?その意味するところから考えると、おかしのではないでしょうか。すると、この<カム>は<クチ>ではなく、どこかほかの辺りだ思われますよね??まあとすると、文政は十娘の一体何処をかんだのでしょうかね。そこは何処でしょうかね?????
また、この「噛」の前にある“一”の字についても私の本の解説には、<ミナメズラシク ヲモフココロナリ>と注があります。では、此処に言う<メズラシク>とは、一体、何を珍しく思うココロでしょうか。そこは果たして何処か、まさかあそこではと??????????・・・・・・そう考えると、此の書の好色的な猥雑性は、あの「チャタレー夫人の恋人」の比どころの話ではないと思われますが・・・・・。そして、その次なる
“一快意”
もですが、これ又、「一齧」と同じく大変いわくつきのある意味深な三字なのです。解説の文は、<ヒトタビ ココロ ココロヨク>とルビがふってありますが、これも例の通り「今日もこれで」にします。