アインシュタインがソロヴィーヌへ送った手紙のなかで示した思考モデルを基礎にして、わたしたちは弁証法のモデルを示した。
アインシュタインの思考モデルは、興味深かった。
自己表出と指示表出の軸、悟性と理性の関係、「論理的なもの」と「経験的なもの」の違い、下向(原理の発見)と上向(構成的努力)、発見的思考(伊東俊太郎)とテマータ(G・ホルトン)の関係などを鍛えることができた。
第4章 終局――ひらがな弁証法
2 弁証法の図解
アインシュタインがソロヴィーヌへ送った手紙のなかで示した思考モデルを基礎にして、わたしたちは弁証法のモデルを示した。
アインシュタインの思考モデルは、興味深かった。
自己表出と指示表出の軸、悟性と理性の関係、「論理的なもの」と「経験的なもの」の違い、下向(原理の発見)と上向(構成的努力)、発見的思考(伊東俊太郎)とテマータ(G・ホルトン)の関係などを鍛えることができた。
第4章 終局――ひらがな弁証法
2 弁証法の図解
弁証法の共時的構造は、「二個の主体」「「媒介性と相補性」など中埜肇が対話の特徴としてあげた要素をアルファベットと矢印で表示し、選ばれた2つの「論理的なもの」の自己表出と指示表出(中央にある bi + a と c + di)から、混成モメント(両側の a + di と c + bi) が形成される構造を表現している。
c | ← | bi | + | a | → | di |
+ | ↑ | ↓ | + | |||
bi | ← | c | + | di | → | a |
弁証法の通時的構造は、認識における対立物の統一の過程を表わしたもので、いわゆる正反合の図式に対置している構造である。A =a+bi と A' =c+di を、複素数の掛け算をモデルにして、B=x+yi として複合する過程を表現している。
1(選択) | A =a+bi |
A' =c+di | |
2(混成) | A×A' =(a+bi)×(c+di) |
≒(a+di)×(c+bi) | |
3(統一) | =(ac-bd)+(ab+cd)i |
=x+yi | |
=B |
アルファベットで弁証法を表現する。ここにわたしの研究の特異性があった。
第4章 終局――ひらがな弁証法
1 弁証法の共時的構造と通時的構造