対話とモノローグ

        弁証法のゆくえ

フィボナッチ数列と「階段上り」2

2025-02-19 | パスカルの三角形
パスカルの三角形に「階段」を設定しみよう。
  
左側の1は間隔1で並んでいるとする。右側の1は間隔2で並んでいるとする。階段は左側を下、右側を上として、同じ数字同士(3と3,4と4など)をつなぐ。右側は2の間隔だから、数字1の間に階段の上部がくる場合がある。次のようになる。

右の青い数字がフィボナッチ数列である。
   1, 1, 2, 3, 5, 8, 13, 21, …
「何段あっても、最後が1段で上るときの場合の数は「前回の場合の数」となり、最後を2段で上るときは「前々回の場合の数」となり、その合計が着目している階段の上り方の場合の数となる。」これは上の数列で3+5=8、5+8=13など確認できる。

もう少し立ち入ってみよう。
フィボナッチ数列の項を、パスカルの三角形の要素で表わすと次のようになる。
1 = 0C0
1 = 1C0
2 = 2C01C1
3 = 3C02C1
5 = 4C03C12C2
8 = 5C04C13C2
13=6C05C14C23C3
……
Cで表示すると、階段は、左下添え字が1つずつ減り、右下添え字が1つずつ増えていく過程に対応しているとわかる。
これがどうしてフィボナッチ数列になるかといえば、パスカルの三角形が、
 nCrn-1Cr-1n-1Cr
という規則で並べられているからである。nに対して、2つのn-1が、1つ前の「階段」と、2つ前の「階段」に位置していることによっている。全体の関係が、それを構成する要素においても成立していることによっている。

3,5,8で確認してみよう。
3=   3C02C1
+   + +
5=4C03C12C2
  ↓  ↓  ↓  3C03C14C1 , 2C12C23C2 , 4C05C0
8=5C04C13C2

3C0(2つ前の階段)+3C1(1つ前)=4C1 , 2C1(2つ前)+2C2(1つ前)=3C2 , 4C0(1つ前、2つ前は0)=5C0

5,8,13でも確認しておこう。
5 =   4C03C12C2
+    +  +  
8 = 5C04C13C2
   ↓  ↓  ↓  ↓ 4C04C15C1 , 3C13C24C2 , 5C06C0 , 2C23C3
13=6C05C14C23C3

こんどは一般的な階段、フィボナッチ数列の一般項についてみておこう。

フィボナッチ数列の項のいくつかをCを使って表示すると、次のようになった。
5 = 4C03C12C2
8 = 5C04C13C2
13=6C05C14C23C3

左下添え字が1つずつ減り、右下添え字が1つずつ増えている。どこで終わるかといえば、nCrのnの半分程度で終わるが、偶数か奇数かによって区別される。rに着目して、区別してみよう。左下添え字が偶数の場合、nとrは同じ値で終わる(2C23C3)。それはn/2にあたる。奇数の場合、nとrは異なる値(3C2)でrは1だけ小さい。これをガウス記号[ ](ある値を超えないもっとも大きな整数)を用いると、偶数と奇数の場合を統一して把握できる。[4/2]=2、[6/2]=3、[5/2]=2が最終項のrの値である。パスカルの三角形に出てくるフィボナッチ数列の一般項Fn
   FnnC0n-1C1n-2C2+……+n-[n/2]C[n/2]
となる。

注 図は「やまでぃーのブログ」を拝借した。


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