対話とモノローグ

        弁証法のゆくえ

「一家に1枚 元素周期表」を見る

2025-02-26 | 周期律
図書館で『新元素ニホニウムはいかにして創られたか』( 羽場 宏光著)を借りてきた。読んでいて「一家に1枚 元素周期表」を文部科学省が公開していることを知った。2001年から始まって、2022年の時点で13版になっている。ダウンロードしてみてみた。それぞれの元素が写真付きで簡単な説明がある。

1960年代後半の化学の教科書に載っていたのは7周期のアクチノイドの103番ローレンシウムまでだったと思う。いまは第7周期が全部埋まって、118番まで延長されている。



カメラとスマホがつながった2

2025-02-24 | 日記
今年になって、カメラとスマホをWi-Fi接続した。そのカメラを使っていたが、画面がどうもおかしい。デフォルトで2秒のタイマーが設定してあったり、色のグラデーションが出てきたり、使いにくい。何度か使っていたが、最近は煩わしくなって、スマホのカメラを使うようにしていた。それで、アプリを削除して、カメラの画面をもとに戻そうと思った。しかし、アプリを削除したが、カメラの画面は元に戻らなかった。いろいろ確認していると、カメラでの撮影条件の選択が変更になっていたことに気づいた。もとの選択と同じかどうかわからないが、ある選択をしたら(「月」から「ソフト」)なじみの画面になった。

あらためてアプリを入れて、カメラと接続した。カメラの画像はスマホから確認できる。しかし、こんどはスマホの「画像」に保存されていない。しばらく悩んでいたが、カメラの画像を選択して送る操作が抜けていることにやっと気づいた。


公式が母関数から導かれていたが、

2025-02-21 | パスカルの三角形
フィボナッチ数列の一般項を表す式は「ビネの公式」と呼ばれている。ここに黄金数が出てくる。これはフィボナッチ数列の漸化式を解く過程で確認できる。

小林さんは「ビネの公式」をフィボナッチ数列の母関数から求めている。フィボナッチ数列を0からはじめ、
    0,1, 1, 2, 3, 5, 8, 13, 21, …
この母関数を求めている。この母関数はフィボナッチ数列を1からはじめる、
    1, 1, 2, 3, 5, 8, 13, 21, …    
ときの母関数とは異なっている。0からの場合は、分子xとなるが、1からの場合は、分子が1となる。分母は1-x-x2

0から始めるとその後の展開がスムーズで、それをまねて、1からの場合でやってみたが、うまく導けなかった。

今日、フィボナッチ数列の漸化式からやってみて、「ビネの公式」(94ページ)と同じ公式が出て来た。1から始める場合、初項a1=1だが、0から始める場合の初項はa1=1ではなく、a0=0となっていて、納得した。0から始める場合でもa1=1だった。

a0=0と初項を延長することによって、母関数での変形がやりやすくなっていた。


フィボナッチ数列と「階段上り」2

2025-02-19 | パスカルの三角形
パスカルの三角形に「階段」を設定しみよう。
  
左側の1は間隔1で並んでいるとする。右側の1は間隔2で並んでいるとする。階段は左側を下、右側を上として、同じ数字同士(3と3,4と4など)をつなぐ。右側は2の間隔だから、数字1の間に階段の上部がくる場合がある。次のようになる。

右の青い数字がフィボナッチ数列である。
   1, 1, 2, 3, 5, 8, 13, 21, …
「何段あっても、最後が1段で上るときの場合の数は「前回の場合の数」となり、最後を2段で上るときは「前々回の場合の数」となり、その合計が着目している階段の上り方の場合の数となる。」これは上の数列で3+5=8、5+8=13など確認できる。

もう少し立ち入ってみよう。
フィボナッチ数列の項を、パスカルの三角形の要素で表わすと次のようになる。
1 = 0C0
1 = 1C0
2 = 2C01C1
3 = 3C02C1
5 = 4C03C12C2
8 = 5C04C13C2
13=6C05C14C23C3
……
Cで表示すると、階段は、左下添え字が1つずつ減り、右下添え字が1つずつ増えていく過程に対応しているとわかる。
これがどうしてフィボナッチ数列になるかといえば、パスカルの三角形が、
 nCrn-1Cr-1n-1Cr
という規則で並べられているからである。nに対して、2つのn-1が、1つ前の「階段」と、2つ前の「階段」に位置していることによっている。全体の関係が、それを構成する要素においても成立していることによっている。

3,5,8で確認してみよう。
3=   3C02C1
+   + +
5=4C03C12C2
  ↓  ↓  ↓  3C03C14C1 , 2C12C23C2 , 4C05C0
8=5C04C13C2

3C0(2つ前の階段)+3C1(1つ前)=4C1 , 2C1(2つ前)+2C2(1つ前)=3C2 , 4C0(1つ前、2つ前は0)=5C0

5,8,13でも確認しておこう。
5 =   4C03C12C2
+    +  +  
8 = 5C04C13C2
   ↓  ↓  ↓  ↓ 4C04C15C1 , 3C13C24C2 , 5C06C0 , 2C23C3
13=6C05C14C23C3

こんどは一般的な階段、フィボナッチ数列の一般項についてみておこう。

フィボナッチ数列の項のいくつかをCを使って表示すると、次のようになった。
5 = 4C03C12C2
8 = 5C04C13C2
13=6C05C14C23C3

左下添え字が1つずつ減り、右下添え字が1つずつ増えている。どこで終わるかといえば、nCrのnの半分程度で終わるが、偶数か奇数かによって区別される。rに着目して、区別してみよう。左下添え字が偶数の場合、nとrは同じ値で終わる(2C23C3)。それはn/2にあたる。奇数の場合、nとrは異なる値(3C2)でrは1だけ小さい。これをガウス記号[ ](ある値を超えないもっとも大きな整数)を用いると、偶数と奇数の場合を統一して把握できる。[4/2]=2、[6/2]=3、[5/2]=2が最終項のrの値である。パスカルの三角形に出てくるフィボナッチ数列の一般項Fn
   FnnC0n-1C1n-2C2+……+n-[n/2]C[n/2]
となる。

注 図は「やまでぃーのブログ」を拝借した。


フィボナッチ数列と「階段上り」

2025-02-18 | パスカルの三角形
パスカルの三角形にフィボナッチ数列が出てくる理由を「階段上り」の方法で説明してある(小林吹代『ベルヌーイ数』)。この階段の上り方は1段か2段の2通りである。0段、1段、2段、3段、…と場合の数を数えていく。階段の最後の1歩を、1段で上るか、2段で上るかの2種類で場合分けをする。何段あっても、最後が1段で上るときの場合の数は「前回の場合の数」となり、最後を2段で上るときは「前々回の場合の数」となり、その合計が着目している階段の上り方の場合の数となる。

   1, 1, 2, 3, 5, 8, 13, 21, …

パスカルの三角形を斜めに足したときにフィボナッチ数列が出てくる(図省略)。

ミカンはまだ残っている

2025-02-17 | 庭の草木
1月ほど前に、ミカンの収穫を終え、残りは鳥に食べてもらっている。最初のころはムクドリが多数来て突いていたが、最近はめっきり少なくなった。ミカンの皮があちこちに見え、食べられるミカンの数は少なくなってきている。

それでもカラカラに乾燥した皮もあれば、湿った皮もある。中に房が残っているのもあるし、そのまんまのミカンもまだ残っている。今朝、庭に出ていると、メジロがやってきていて、地面に近いところに残っているミカンを突いていた。大きな鳥だと足場がなく絶対無理な場所のように思えた。ヒヨドリの鳴き声も聴こえてくる。低い枝に陣取って、啄ばんでいるようである。

ロドスはマルクスの薔薇について

2025-02-13 | 跳ぶのか、踊るのか。
「跳ぶのか、踊るのか」の副題、「ロドスはマルクスの薔薇」は、イソップのHic Rhodus, hic saltus.(ここがロドスだ、ここで跳べ。)に対して、ヘーゲルがHier ist die Rose, hier tanze!( ここに薔薇がある、ここで踊れ!)と言い換えたこと(『法の哲学』の序文)を背景にしている。

「ここに薔薇がある、ここで踊れ!」に対するラテン語は「Hic rodon, hic salta! 」である。マルクスは、伝承のロドス島とヘーゲルが言い換えた薔薇の表現から、Hic Rhodus, hic salta! と表現した。マルクスがいっているHic Rhodus, hic salta! は「ここがロドスだ、ここで跳べ」と訳されているが、ラテン語に忠実な訳は「ここがロドスだ、ここで踊れ」である。これは堀江忠男が指摘していたことである。私は「踊れ」と「跳べ」に異なった位置づけをしていて、違和感を持った。

しかし、saltaが「跳べ」ではなく「踊れ」以外にあり得ないことを知ると、「踊れ」と「跳べ」の意味の変容が起こり、違うものから同じものの両面として、捉えることになった。このとき、ロドス島Rhodusの意味も変容した。ロドスを、ヘーゲルが言い換えた薔薇を指すものとして捉えることになった。「ロドスはヘーゲルの薔薇」なのだが、マルクスが「ロドス」で思い浮かべているのはヘーゲルが言い換えた表現の「薔薇」のことである。強調すれば、マルクスはイソップの「ロドス」を考えていない。「ロドス」Rhodusを「薔薇」Rodonのつもりで表記している。ロドスはマルクスが影響を受けたヘーゲルの「薔薇」を継承したものである。これが副題の「ロドスはマルクスの薔薇」の意図するところである。