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ドキュメント「西穂高」登頂――その5

2008年08月24日 | 丸ちゃんの喜怒哀楽へなへなジャーナル

 西穂山荘を発ち目標地点である独標(どっぴょう)をめざして登っていく。角の丸っこい大きな石がハイマツに覆われながら連なる道が登り始めである。石から石へと足を進めながらしばらく行き振り返ると、西穂山荘の赤い屋根が緩やかな弧を描く緑の絨毯の下に見える。ペースはゆっくりだが、気がつくといつの間にこんな所まで登っていたのかと思うくらいの高さにいる。こぶし大の石がゴロゴロするとても歩きにくい道に変わり傾斜も緩やかになったころ、ケルンが立つ最初の休憩ポイントらしきところに着く。立ったまま休憩、時間も短めにしてすぐに出発、ハイマツに覆われたなだらかな道を抜け、再び石ころだらけのだらだら坂を登り、2つ目のケルンが建つ丸山という場所に到着。振り返ると西穂山荘は見えなくなっていたが、徐々にガスが晴れてきており、西穂高口のロープウェイ駅が左下に見える。さあ、丸山を過ぎると傾斜が急になり、いよいよ岩峰という感じの登りが始まる。蒲田川を挟んで対岸に位置する笠ヶ岳も少しずつ雲間に姿を現してきた。どうやら天気は晴れ上がりそうで、気分も高揚してきた。


もう少しで笠ケ岳が見えてくる


南方面には八ヶ岳、その向こうに富士山


遙かに白山の姿も


蒲田川の谷間


ガレ場の道をゆっくりと


左下はロープウェイの塔


ついに姿を現した西穂高の山々


間もなく雲もはれることに

 やがて眼前にテーブル状の岩のピークが見えてきた。よく見ると人が何人もいるようだ。これがめざす西穂独標だ。右下には梓川を埋めるように緑の樹林帯を広げる上高地が霞沢岳の暗い影に覆われている。ポツリポツリと見える赤い屋根はどこかのホテルだろうか。さらにその横には、土砂が流れ込むためにすっかり小さくなった大正池も見える。目を西に転じると焼岳。いま立っているこの場所とほぼ同じ高さのように見えるが、どうだろうか。今日は噴煙は上げていない。そういえば昨夜の浜松からのご夫妻はもう焼岳に登っただろうか。独標直下、ほぼ岩登り状態の急登をグイっとクリア、ようやく目指す西穂独標に到着した。西穂山荘を出て約1時間。天気は、まるで待っていてくれたかのような晴れとなった。


独標手前の上り


焼岳(手前)と乗鞍岳(左)


この晴天、ようやく独標に到着


写真を撮ってくれた人は大阪・枚方の
元気なおばちゃんでした。ありがとう。

 


 

コメント
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