雑誌『宣伝研究』7月号の読書欄に『女子大生と学ぼう「慰安婦」問題』への感想を〈娘との会話〉という形で読者の方から寄せてもらいましたので、以下に転載させていただきました。ありがとうございます。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
*父(57歳・大阪府内自治体職員)と長女(25歳・司法書士事務所勤務)の会話から
「父さんは広島出身ということもあり、原爆資料館や戦争展なんかもよく連れていったけど」
「確かに同世代と比べると戦争とかに触れる機会が多かったとは思うけど、あんまり記憶に残っていない」
「そうか。従軍『慰安婦』のことは学校で習った?」
「うーん、学校の授業で教わった覚えはなく、たしか何かの雑誌だったような。そのときは、日本は韓国、中国やその他のアジアの人たちに対して、こんなことまでしていたのかと、すごく衝撃だったし後味が悪かった」
「この本はどうだった?」
「最初の衝撃がすごく重く、実際自分だったらと考えたくもない出来事だから、この本は読みたくないというのが本音。でも読み始めたらわかりやすく書いてあって、すぐに読めた」
「父さんたちは戦後世代だけど、先生や親たちから戦争体験を聞いてきた。君たちの世代は戦争被害者の声を直接聞ける最後の世代になるね」
「被害を受けた人たちが名乗り出るのは相当な葛藤や苦しみがあったはずだし、想像のつかないほどの勇気のいることだと思う」
「国際化が進み、アジア各国に人との交流も進むけど、過去の歴史認識が大事になるね。問題の解決のためにできることは何だろう?」
「祖父母の生きた60年前の出来事なのに、すごい昔のことのように感じる。やっぱり知ることかな。知る機会が増えれば、それで何かを感じた人は行動する。そういうものがすごく重要なんだと思った。その意味で、知る機会をきちんと与えてくれたこの本は、とても貴重だったと思う」
「過去の出来事に目を背けず、知ることを通して、考えていくことが大切だね。親子の対話が、この本を通して少しできたなか」
☞本の紹介はコチラです。