橋下大阪府知事が代表の「大阪維新の会」府議団が「大阪府の施設における国旗の掲揚及び教職員による国歌の斉唱に関する条例」を5月府議会に提出した。これには罰則規定はないが、9月府議会では違反者を免職にする条例を作るそうだ。現状では「大阪維新の会」が過半数を占めるので成立は避けられそうにないが、なんとしてもこれはは撤回させないといけない。このままいけば「日の丸」「君が代」義務化という全国初の悪しき条例を大阪府民が認めたことになってしまう。
橋下知事の先日の記者会見の関連部分を読んでみたが、子どものこと、教育現場の主人公である子どもたちのことについてほとんど何も触れていないことに驚く。「日の丸」「君が代」の強制の、その先にあるものについて何も語られてはいない。ただ強調されているのは「服務規律の厳格化」。そのためにこの条例を突破口にしようという魂胆のようにみえる。
この条例が、ただでさえ管理強化が進んでいる学校現場に、より一層の混乱をもたらすだろうことはすぐに想像できる。上から下への懲戒を伴う管理化。そんな環境下で果たして、子どもたちにどのような教育が保障できるのだろうか。教師はどのような希望を語ることができるのだろうか? こんなことがどんどん進んでいくと、苦悩する教職員が増えるだろうし、教職をめざす若者はいなくなるのではないかと思ったりするがどうなのだろうか?
橋下知事ってこういうことへの想像力はないのかなあ…。