月刊 きのこ人

【ゲッカン・キノコビト】キノコ栽培しながらキノコ撮影を趣味とする、きのこ人のキノコな日常

慈雨4

2009-06-24 19:03:09 | キノコ
「おーい」

遠くから声がする。本隊からずいぶん離れてしまったようだ。でも、はぐれたくらいで呼んだりはしないのが習わし……もしかして大物が見つかったのか?

ノボリリュウをかなぐり捨てて直行する。



おほー、いたいた。倒木の上、硬質菌の類だ。

大きい。ろうと状のキノコが根元でくっつき合うようにして重なっており、そのひとつひとつは15センチほどの広がりを持っている。う~ん、見たことないキノコだなぁ。

広葉樹の倒木上。肉は1~2㎝ほどの厚みがあり白色、しっとりしており、柔軟だけど強靭。ゴムみたいだ。孔口は小さく多角形~不定形、大きく乱れる場所もある。管孔の長さは5mm強、傘の肉と半々くらいの長さ。形はまったく違うけど全体的な印象はシロカイメンタケに似た感じ。香りも温和でマスタケに似る。ひょっとしたら食えるかも……

このあと散々調べたけど手がかりまったくなし。こんなにデカイのに属名すらわからないなんて~。

この日、家に帰ったあと、リベンジと称してコイツをすまし汁に入れて食ってみた。包丁で切れない時点で食べることはあきらめていたが(噛み切れない)、濃厚なダシが出て、なかなかのお味。
しかもこのダシがら、天日で干したらすごいいい香りがするぞ……まるで干しシイタケのような……こりゃ、とんだ拾いものをしたかも。

キノコはいろいろな発見があって、ほんに面白いですな~(良い子はマネしない)