(いつものごとく過去日記。今更のupです)
平成30年5月5日。
午前中は奈良町をふらふらして。
午後は御所の野口神社の汁かけ祭りに行ってきました。
どんなおまつりかなのかを簡単に言えば、
わらで作った「蛇」に味噌汁をかけて、村内で引き回すおまつり(をい)
…ではひどすぎ(笑)なので、もうちょっとくわしく言うと…。
葛城山に修行に来ていた役行者。
その役行者に懸想した長者の娘。
しかし、役行者は修行の身。
娘の求めには応じることが出来ず、ついに娘は逆上して蛇に変身。
(古来からこういう話はムスメが変身するといつも蛇。執念深いって意味?)
蛇と化した娘が村内を動き回っているのを発見した第一ムラビト。
「蛇がおる!!」
とあわてて、昼餉に持っていた味噌汁を蛇にぶっかけて逃げた。
その後、村人達が見に来ると、蛇は火を吹きながら、井戸の中に入ろうとしていたので、
村人はこれ幸いとばかりに大きな石で蓋をしてしまった…。
しかあし、その蛇はもともと長者の娘っこなのだな。
そのため、娘の供養にと野口神社では「汁かけまつり」と「蛇綱曳」を行い。
娘の霊をなぐさめたということ。
おしまひ。
現在では、5月5日に、『汁掛』と『蛇綱曳』のおまつりをしてます。
午前中に神社の境内で縄をない、蛇を作り、
その一方でもう一つの行事「汁かけ」の味噌汁を作ります。
この汁を村人が飲み、参詣人にも振る舞い、
最終的にはその場にいる人にぶっかける(!)
なんでそんなご乱行におよぶかというと、
この行為は厄除け邪気除けの効能があると信じられていたとのこと。
ちょっと前までは参列者に、一張羅であろうが、羽織袴であろうが、
みんなに味噌汁をかけたらしいですが。
最近ではそんなことをしたら一大事(?)ということで、
神職さんが蛇に味噌汁をかけるだけになったとのことですが。
残念ながらわたくし、午前中ののんびりタイムがちょっと長かったらしく、
この神事に間に合いませんでした(涙)
村内を回る前に参列者には、味噌汁とおにぎりの振る舞いもあるとのことでしたが、
食べ損ねた~。がーん。
時は昼時だったのでそれでお昼ご飯とか思っていたのに(をい)
まあ朝ごはんはたくさん食べたから、正午にはまだおなかすいてなかったけど。
とりあえず野口神社に到着した時には蛇は出発したばかりでしたので、
人がたくさんいる方向へ行ったら、蛇には追い付きました。
野口神社は近鉄・JR御所駅から徒歩で行ける範囲。
駅から南下して、鴨都波神社前を素通りして、御所橋南詰で小道に入るとすぐ。
野口神社の看板
着いた時には蛇は出発した後でした…
慌てて追いかけます
太鼓の音で出かけた方向は判るので、どんどん音の方向へ歩いていくと、
すぐさま集団には追い付けました。
そして、見たことがある「蛇」発見。
蛇みつけた
ひっぱってゆかれます
村内をすみずみまで回ります
そして、この蛇は各おうちの前で止まっては、
ソーレ!そーれ!ソーレッ!!と空中を舞うのでした。
おうちのまえでは蛇を持ち上げて
落として
これを三回くりかえします
奥は金剛山
ぐったりした蛇(笑)
謎の建造物
蛇へろへろ人もへろへろ
一時間ほど村内を歩き回ったら、蛇が道端に置かれました。
休憩に入るようです
蛇の全景がようやく見えました
休憩~ってことで、皆さんに飲み物が配られてしばし日陰で休みます。
わたしも持っていたゼリー飲料など飲みながら休みます。
この日は5月とはいえ、暑い日で、歩いていると汗が噴き出すくらい。
日よけカバーして、帽子かぶって、日焼け止めぬってましたが、
日に焼けたなあ。
10分ほど休憩したら再び出発です。
広い町内をくまなくまわります
正面は葛城山
最初はすぐに神社に戻ってくるのかと思ったら大間違い。
ぐるぐる、村内をくまなくまわっているようです。
新興住宅地も行きます
そしてもともとはここら辺だけであったろう、
古くからあるっぽい集落の中にも入ります。
古い村内を流れる水路
狭い道なのでおまちしておりました
高くなっているところも登ります
再びおりてきてマンションの前でも止まります
高い所を見上げる、または低い所を見下ろしてわかったことは。
各家いえの前で太鼓をたたき、ドンガンやって大騒ぎをしたのちに、
そこに蛇がやってきて、三回空中に放り投げられていました。
この大騒ぎも、邪気祓い、病除けとのことです。
なのでこの訪問は喜びをもって受け入れられています。
この蛇には面白い言い伝えも。
いろんな道をくまなく通行しますが、ある道では頭からではなく、
尻尾から進んでいくのです。
これは蛇の頭を北に向けると大雨が降るので、
蛇を巡回する際には、北行きの道になるとしっぽを先にしてゆくのだそうで。
へーへーへー。
亀石の伝説みたいですね、
持ち手が取れてヘロヘロになっているのを修復
さっきの水路の逆側からの図
この井戸…蛇を閉じ込めた井戸かな?(妄想)
最初のうちはこの行列について歩いた村落外の参拝客も、一人抜け二人抜け、
どんどん脱落していきます>暑かったからねー。
結局この日は、ぐるぐる歩きながら、三回休憩を取りつつ、
巡っては休んで、歩いては休んで、してました。
暑い日でみんな疲れています
そろそろおしまいです
神社に戻ってきたのは四時頃でした。
ひゃー。
午後じゅうかかりましたね。
神社に戻ってきました
蛇を塚にまきます
子供の一団が返ってきました
蛇が鎮座ましました
この後、餅まきがあるというので、それまで待つことに。
餅まきの準備
何やら高い位置に設けられたステージ(?)に、
人が上がっていきます。
どうやら餅はここからまかれるようです。
しかしお祭りはここで終了ではなく、仕上げがあります。
祭りの最後は「頭屋(トヤ)渡し」。
そういえば「トーヤマワシ」ってのありましたね
>奈良検定の問題にも。
Q.橿原市東坊城町で毎年8月15日に行われる無形民俗文化財の行事はどれか。
ア.オコナイ イ.トンド ウ.ホーランヤ エ.トーヤマワシ
(答えはホーランヤ、ですが、選択肢にトーヤマワシ)
自分でやってるメルマガでは、
>>エ.トーヤマワシは、さきほど問86で出てきた曽爾の獅子舞で、
>>当屋宅で舞を舞うことをトーヤマワシというらしいです。
ってその当時書いたけど。
舞を舞うことをトーヤマワシっていうわけじゃないと思うな
>今の認識では。
文字通り「当家廻し」は、当家(お祭りの采配をふるうおうち)を
次の(順番の)人に回す(引き渡す)ってのが「トーヤマワシ」だわね。
ということで、そのトーヤマワシのため神職さん以下お祭りの執行役員の方々が
当家での行事のために移動されます。
神職さんが当屋へ
たらいに乗せた蛇さんも御供します
蛇?竜神?
何やら聞こえてくる噂話では、餅まきは午後5時からとのこと。
ひゃー、想定していた帰りの時間を超えてます。
待ちながら帰りの電車時間を探します。
餅が舞台にあげられました
人もワクテカで待ちます
当屋渡しが済んだのか、お祭りの役員さんたちが戻ってきました。
すると、そろそろ時間だわということが住民の皆様にも分かったのか、
続々と餅拾いのための袋を手に集まってこられました。
神職さん戻ってきてスタンバイ
お社にたくさんのお供え
そして、時計とにらめっこして午後五時ぴったりに餅まき開始。
餅まかれた~!
私は立ったまま、降ってくる餅を手元のマイバッグに入るように掲げてましたが、
私の足元には、落ちてくる餅を拾うことに専念するおばあちゃまがいらして、
ふんずけないように気を使いました。
立ったままだと、餅が落ちてくるのが早いから、
頭にぶつかったり、胸にあたって落ちたりしてあんまり取れませんでした。
下でしゃがんで拾い集める方がよかったかもしれない。
一回顔面にあたって痛い思いもしました(ははは)
この餅まきは純粋にお餅のみ。
そのお餅も、昨今のビニールに個別包装された市販のお餅ではなく、
今朝餅つきしました、みたいな昔ながらの餅です。
白と赤の餅をたーんと。
ずっしりと重いビニール袋を持って人々が帰ります
おまつり終了です
そして今頃ではありますが、本日はありがとうございましたの意を込めて
神様にパンパン。
お餅たくさんいただきましたので、心ばかりのお賽銭をあげてきました。
そんなに取れてないつもりでしたが、手にはずっしりと重い餅入りの袋。
自宅に帰って体重計に乗せてみたら…1.2キロもありました(笑)
わたしよりも大量に持っている人もたくさんいたので、
本当に大量な餅がまかれたんだなあ。
ごちそうさまでした。
暑くて大変でしたが、たくさん歩いていい運動になったし、
お土産もたくさんいただきましたので楽しかったです。
蛇穴の蛇曳き汁かけ祭りのお勉強は→こちらで
平成30年5月5日。
午前中は奈良町をふらふらして。
午後は御所の野口神社の汁かけ祭りに行ってきました。
どんなおまつりかなのかを簡単に言えば、
わらで作った「蛇」に味噌汁をかけて、村内で引き回すおまつり(をい)
…ではひどすぎ(笑)なので、もうちょっとくわしく言うと…。
葛城山に修行に来ていた役行者。
その役行者に懸想した長者の娘。
しかし、役行者は修行の身。
娘の求めには応じることが出来ず、ついに娘は逆上して蛇に変身。
(古来からこういう話はムスメが変身するといつも蛇。執念深いって意味?)
蛇と化した娘が村内を動き回っているのを発見した第一ムラビト。
「蛇がおる!!」
とあわてて、昼餉に持っていた味噌汁を蛇にぶっかけて逃げた。
その後、村人達が見に来ると、蛇は火を吹きながら、井戸の中に入ろうとしていたので、
村人はこれ幸いとばかりに大きな石で蓋をしてしまった…。
しかあし、その蛇はもともと長者の娘っこなのだな。
そのため、娘の供養にと野口神社では「汁かけまつり」と「蛇綱曳」を行い。
娘の霊をなぐさめたということ。
おしまひ。
現在では、5月5日に、『汁掛』と『蛇綱曳』のおまつりをしてます。
午前中に神社の境内で縄をない、蛇を作り、
その一方でもう一つの行事「汁かけ」の味噌汁を作ります。
この汁を村人が飲み、参詣人にも振る舞い、
最終的にはその場にいる人にぶっかける(!)
なんでそんなご乱行におよぶかというと、
この行為は厄除け邪気除けの効能があると信じられていたとのこと。
ちょっと前までは参列者に、一張羅であろうが、羽織袴であろうが、
みんなに味噌汁をかけたらしいですが。
最近ではそんなことをしたら一大事(?)ということで、
神職さんが蛇に味噌汁をかけるだけになったとのことですが。
残念ながらわたくし、午前中ののんびりタイムがちょっと長かったらしく、
この神事に間に合いませんでした(涙)
村内を回る前に参列者には、味噌汁とおにぎりの振る舞いもあるとのことでしたが、
食べ損ねた~。がーん。
時は昼時だったのでそれでお昼ご飯とか思っていたのに(をい)
まあ朝ごはんはたくさん食べたから、正午にはまだおなかすいてなかったけど。
とりあえず野口神社に到着した時には蛇は出発したばかりでしたので、
人がたくさんいる方向へ行ったら、蛇には追い付きました。
野口神社は近鉄・JR御所駅から徒歩で行ける範囲。
駅から南下して、鴨都波神社前を素通りして、御所橋南詰で小道に入るとすぐ。
野口神社の看板
着いた時には蛇は出発した後でした…
慌てて追いかけます
太鼓の音で出かけた方向は判るので、どんどん音の方向へ歩いていくと、
すぐさま集団には追い付けました。
そして、見たことがある「蛇」発見。
蛇みつけた
ひっぱってゆかれます
村内をすみずみまで回ります
そして、この蛇は各おうちの前で止まっては、
ソーレ!そーれ!ソーレッ!!と空中を舞うのでした。
おうちのまえでは蛇を持ち上げて
落として
これを三回くりかえします
奥は金剛山
ぐったりした蛇(笑)
謎の建造物
蛇へろへろ人もへろへろ
一時間ほど村内を歩き回ったら、蛇が道端に置かれました。
休憩に入るようです
蛇の全景がようやく見えました
休憩~ってことで、皆さんに飲み物が配られてしばし日陰で休みます。
わたしも持っていたゼリー飲料など飲みながら休みます。
この日は5月とはいえ、暑い日で、歩いていると汗が噴き出すくらい。
日よけカバーして、帽子かぶって、日焼け止めぬってましたが、
日に焼けたなあ。
10分ほど休憩したら再び出発です。
広い町内をくまなくまわります
正面は葛城山
最初はすぐに神社に戻ってくるのかと思ったら大間違い。
ぐるぐる、村内をくまなくまわっているようです。
新興住宅地も行きます
そしてもともとはここら辺だけであったろう、
古くからあるっぽい集落の中にも入ります。
古い村内を流れる水路
狭い道なのでおまちしておりました
高くなっているところも登ります
再びおりてきてマンションの前でも止まります
高い所を見上げる、または低い所を見下ろしてわかったことは。
各家いえの前で太鼓をたたき、ドンガンやって大騒ぎをしたのちに、
そこに蛇がやってきて、三回空中に放り投げられていました。
この大騒ぎも、邪気祓い、病除けとのことです。
なのでこの訪問は喜びをもって受け入れられています。
この蛇には面白い言い伝えも。
いろんな道をくまなく通行しますが、ある道では頭からではなく、
尻尾から進んでいくのです。
これは蛇の頭を北に向けると大雨が降るので、
蛇を巡回する際には、北行きの道になるとしっぽを先にしてゆくのだそうで。
へーへーへー。
亀石の伝説みたいですね、
持ち手が取れてヘロヘロになっているのを修復
さっきの水路の逆側からの図
この井戸…蛇を閉じ込めた井戸かな?(妄想)
最初のうちはこの行列について歩いた村落外の参拝客も、一人抜け二人抜け、
どんどん脱落していきます>暑かったからねー。
結局この日は、ぐるぐる歩きながら、三回休憩を取りつつ、
巡っては休んで、歩いては休んで、してました。
暑い日でみんな疲れています
そろそろおしまいです
神社に戻ってきたのは四時頃でした。
ひゃー。
午後じゅうかかりましたね。
神社に戻ってきました
蛇を塚にまきます
子供の一団が返ってきました
蛇が鎮座ましました
この後、餅まきがあるというので、それまで待つことに。
餅まきの準備
何やら高い位置に設けられたステージ(?)に、
人が上がっていきます。
どうやら餅はここからまかれるようです。
しかしお祭りはここで終了ではなく、仕上げがあります。
祭りの最後は「頭屋(トヤ)渡し」。
そういえば「トーヤマワシ」ってのありましたね
>奈良検定の問題にも。
Q.橿原市東坊城町で毎年8月15日に行われる無形民俗文化財の行事はどれか。
ア.オコナイ イ.トンド ウ.ホーランヤ エ.トーヤマワシ
(答えはホーランヤ、ですが、選択肢にトーヤマワシ)
自分でやってるメルマガでは、
>>エ.トーヤマワシは、さきほど問86で出てきた曽爾の獅子舞で、
>>当屋宅で舞を舞うことをトーヤマワシというらしいです。
ってその当時書いたけど。
舞を舞うことをトーヤマワシっていうわけじゃないと思うな
>今の認識では。
文字通り「当家廻し」は、当家(お祭りの采配をふるうおうち)を
次の(順番の)人に回す(引き渡す)ってのが「トーヤマワシ」だわね。
ということで、そのトーヤマワシのため神職さん以下お祭りの執行役員の方々が
当家での行事のために移動されます。
神職さんが当屋へ
たらいに乗せた蛇さんも御供します
蛇?竜神?
何やら聞こえてくる噂話では、餅まきは午後5時からとのこと。
ひゃー、想定していた帰りの時間を超えてます。
待ちながら帰りの電車時間を探します。
餅が舞台にあげられました
人もワクテカで待ちます
当屋渡しが済んだのか、お祭りの役員さんたちが戻ってきました。
すると、そろそろ時間だわということが住民の皆様にも分かったのか、
続々と餅拾いのための袋を手に集まってこられました。
神職さん戻ってきてスタンバイ
お社にたくさんのお供え
そして、時計とにらめっこして午後五時ぴったりに餅まき開始。
餅まかれた~!
私は立ったまま、降ってくる餅を手元のマイバッグに入るように掲げてましたが、
私の足元には、落ちてくる餅を拾うことに専念するおばあちゃまがいらして、
ふんずけないように気を使いました。
立ったままだと、餅が落ちてくるのが早いから、
頭にぶつかったり、胸にあたって落ちたりしてあんまり取れませんでした。
下でしゃがんで拾い集める方がよかったかもしれない。
一回顔面にあたって痛い思いもしました(ははは)
この餅まきは純粋にお餅のみ。
そのお餅も、昨今のビニールに個別包装された市販のお餅ではなく、
今朝餅つきしました、みたいな昔ながらの餅です。
白と赤の餅をたーんと。
ずっしりと重いビニール袋を持って人々が帰ります
おまつり終了です
そして今頃ではありますが、本日はありがとうございましたの意を込めて
神様にパンパン。
お餅たくさんいただきましたので、心ばかりのお賽銭をあげてきました。
そんなに取れてないつもりでしたが、手にはずっしりと重い餅入りの袋。
自宅に帰って体重計に乗せてみたら…1.2キロもありました(笑)
わたしよりも大量に持っている人もたくさんいたので、
本当に大量な餅がまかれたんだなあ。
ごちそうさまでした。
暑くて大変でしたが、たくさん歩いていい運動になったし、
お土産もたくさんいただきましたので楽しかったです。
蛇穴の蛇曳き汁かけ祭りのお勉強は→こちらで