「遠江」と書いて「とおとうみ」と読みます。
これは、僕の出身地浜名湖のそばの地域を言います。
この言葉は、都である京都から近くの湖の琵琶湖が「近江(おうみ)」、それに対して、遠くの湖である浜名湖が「遠江」であるということから来ています。
先日、近江八幡市に僕の研究調査のため行ってきました。
僕は、国際姉妹都市交流について研究をしています。
自治体が海外の(または国内の)自治体と交流を行っている場合、通常は「姉妹都市」または「友好都市」などの名称が使われます。
ところが、この近江八幡市はアメリカのカンザス州レブンワース市と「兄弟都市」関係を結んでいます。
また、静岡県の富士宮市とは「夫婦都市」関係を結んでいるのです。
アメリカのレブンワース市と兄弟都市になったのは、レブンワース市出身で近江に移り住み、英語教育、建築、キリスト教布教で活躍したウィリアム・メレル・ヴォーリズがきっかけとなっているのです。ヴォーリズの名前にぴんと来ない人もいるかもしれませんが、彼が設立した近江兄弟社、そしてその製品「メンソレータム」のことは知っているでしょう。
このきっかけのため、この交流は「兄弟都市」交流と呼ばれています。
また、「夫婦都市」の名称ですが、これは、神様が琵琶湖を掘った時に出た土を、静岡県の辺りに置いた時にできた山が富士山
であるという言い伝えに基づくものです。ここから、琵琶湖のある滋賀県の近江八幡市と富士山のふもと富士宮市が「夫婦都市」となったのです。
この日は、この交流について調べるため、近江八幡市役所を訪問。
最初に、近江八幡市が兄弟都市、夫婦都市、そして姉妹都市(「姉妹都市」関係はミシガン州のグランドラッピズ市と結んでいる)から受け取った記念品類が飾られている棚を見せてもらいました。
その後は、保存公開されている昭和45年頃からの市報を紐解いて、兄弟都市、夫婦都市、姉妹都市との交流について書かれている記事のコピーを集めました。
思えば近江八幡市、実は中学校の頃、社会科を教えてくれた河合先生が自分の興味のある市町村の役所に資料請求をして、どんなところか調べてみようということをおっしゃったことがありました。しっかりとお手紙を書いて、資料請求の目的も書けば資料を送ってくれる
という河合先生の言葉を信じ、中学生の僕は、地図帳を見て、近江八幡市と大和郡山市そして大町市に資料請求をしたことがあります。
その時の手紙もこの市役所に届き、この市役所から資料が発送されたのだなと思いました。
また、若い頃、新見から車
で帰省する時、中学校の頃資料請求した近江八幡市を思い出し、立ち寄ったことも思い出しました。
市役所の資料閲覧コーナーでほぼ半日を費やしましたが、多くの資料を入手することができ、よかったです。