祖父は都会に住む娘に会いに行くためによく時刻表を開いていた。どこの駅でどんな乗り継ぎがよいのか楽しんで調べていた。孫の私はよく伴をした。当時は急行(なすの号)で6時台の始発なら黒磯まで各駅停車、その先は急行となり乗り継ぎがいらなかった。黒磯、西那須野、矢板、・・・宇都宮・・上野と駅に止まる度に駅名を覚えていく。家に戻り時刻表を開くと、旅の余韻が味わえた。そしてそのうち、時刻表を眺めているだけで旅をしている気分になった。行ったことのない海沿いの路線や半島を巡る路線を見て勝手に風景を想像しそれが楽しいのだ。
昨夜札幌を出発したブルートレインは今の季節車輪の回りに雪をつけてくる。北海度か東北のまだ真っ白な世界を力強く駆け抜けてきたのだ。夜汽車に乗るとわかるが、ゴトンゴトンという音でなかなか寝付けずぼんやり闇夜に目を配る。窓に映る自分の顔はその時の心持ちをよく表していて感傷的になる。汽車はそんなドラマも演出する。
片田舎の小さな無人駅。ホームから先を見ると単線。此処を走る列車はさらにゆったりだ。南へ行けば水戸。北へ行けば郡山。ホームは舞台だと思う。私は昨夜もその舞台に降り立った。仕事を終え少し酔いながら
舞台の主人公になった。土産におり詰めをもってくる親爺の気持ちがよくわかる歳になった。
http://www.youtube.com/watch?v=FaiV-cFAIRA&feature=related
昨夜札幌を出発したブルートレインは今の季節車輪の回りに雪をつけてくる。北海度か東北のまだ真っ白な世界を力強く駆け抜けてきたのだ。夜汽車に乗るとわかるが、ゴトンゴトンという音でなかなか寝付けずぼんやり闇夜に目を配る。窓に映る自分の顔はその時の心持ちをよく表していて感傷的になる。汽車はそんなドラマも演出する。
片田舎の小さな無人駅。ホームから先を見ると単線。此処を走る列車はさらにゆったりだ。南へ行けば水戸。北へ行けば郡山。ホームは舞台だと思う。私は昨夜もその舞台に降り立った。仕事を終え少し酔いながら
舞台の主人公になった。土産におり詰めをもってくる親爺の気持ちがよくわかる歳になった。
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