朝寝-昼酒-夜遊

日々感じたことを思いのままに書き散らすのみ。
※毎週土曜更新を目標にしています。

やっぱり、声

2008年04月20日 16時59分56秒 | 歌舞伎・文楽
昨日は、例によって図書館2件回って、15時頃歌舞伎座へ。
既に並んでいる。ちょうど私の後から立ち見になる、というぐらい。
危ないところだった。

夜の部1幕目から。「将軍江戸を去る」。
まあ、いかにも青果物らしい。
近代的に、心理描写で進めるだけ、という感じ。
橋之助、三津五郎とも嫌いでないが、
説得するところまでが長くて少ししんどい。
彰義隊が通る人を改める場面は、なくても良いのでは、と思った。

2幕目は「勧進帳」。
仁左衛門の弁慶、勘三郎の富樫、玉三郎の義経、という
人気者の顔ぶれ。
ただ、良かったか、というと微妙。

最初の富樫の名乗りだが、勘三郎の声の調子が良くない。
かなり苦しそうに聞こえる。
下手側で名乗って上手におさまるのだが、
その間、単に歩いているだけに見える。
大名の雰囲気、てものがあるだろうに。

義経一行の出になるが、
この義経の声に違和感がある。
玉三郎の声で、これが義経に聞こえない。
慣れの問題かも知れないが、
今までいろいろ聞いてきた義経の声とかなり違う感じ。
何となく「伊勢音頭」の万野の姿が見える気がする。

まあ、仁左衛門は流石。
きっちりと動き、発声も抑揚があって快い。
また、四天王の動きが安定していて、落ち着いて見ていられた。

しかし、富樫のハラが見え過ぎたり、
呼び止めの声が薄っぺらく、「身替座禅」の大名程度にしか聞こえないところ、
勘三郎の調子が良くないのが不満だった。

やはり「勧進帳」は分かりやすくて良いが、
もっと満腹できるのでは?と思いながら帰った。
コメント
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