ここ2,3日で読み終えた本から。
ちょうど読み終わるタイミングが重なっただけで、
そんなに大量に読んだ訳ではない。
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●「すべての経済はバブルに通じる」(小幡績)
サブプライムショックなど、「バブル」崩壊について論じた本。
「証券化の意義」「リスクの変質」など、
具体的に説明されており、大変分かりやすい。
「参加者はバブルだと分かっている」
「バブルと分かっていても参加せざるを得ない」
「バブルに乗っかるのはプロの投資家」
といった、何となくの思い込みに反した内容が語られる。
そのあたりも、ファンドマネージャーが競争している元では
必然的に起こらざるを得ない、と納得できるものだった。
結局、今の資本主義は「キャンサーキャピタリズム」であり、
「ねずみ講」だ、ということだと思うのだが、
「ではどうするか」といったあたりは弱い。
「またバブル崩壊はあるから耐えろ」と言っているだけかも。
まあ、そのあたりは自分で考えるべきだろう。
考える背景や知識は得られ、有意義な本だと思う。
●「私たちにとって本当に必要な「小さな政府」とはどんなものか?」(跡田直澄)
4年前に出版されている。
小泉政権の最終盤かな。
内容も、小泉改革の「光」のみを挙げている感じはする。
ただ、私も基本的に、「必要最小限なことだけをやる政府」が良い、と感じる。
もちろん「必要最小限」が何か、で議論はあるだろうが、
根本的な価値観としてはそう。
「民間でできることは、民間で」であるべきではないか。
この本で不満なのは、
「ナショナル・ミニマム」に対する視点が感じられなかった点。
「弱者切り捨て」の印象を受けてしまった。
あと、これだけの記述では、
「経済成長」につながるかどうかは判断できなかった。
その部分は省略しても良いのでは、と感じた。
「小さな政府」を求める理由など、
基本的な考え方については分かりやすくまとまっていたと思う。
# まあ現実には、国民が「お上がやってくれる」と依存し、
「他の人はやってもらっているのに」と嫉み、
問題が起これば何でも「政府が事前に芽を摘んでいないからだ」と非難する限り、
「小さな政府」は無理だと思う。
そんな国民のレベルに合っているのが、
官僚や政治家がブラックボックスの中で意思決定し、
お金をばら撒いてくれる今の状態なのかも知れない。
●「動的平衡」(福岡伸一)
読み物集。
様々な人体や生物に関する錯覚を指摘していく。
例えばあるタンパク質を増やしたい、と思って
そのタンパク質ばかり摂取しても意味はない、とか。
特に
「部分の集合」として静的に捉えてしまう見方を否定し、
「動的平衡」として生物を捉えよ、とする記述が多かったように思う。
イメージとしては、一輪車で立っている状態かな。
実際には常に体重移動を繰り返しているのだが、
結果として止まっているように見える。
全体のまとまりはあまり感じられなかったが、
一つ一つは読みやすいし、個人的には楽しめた。
●「伝える力」(池上彰)
そう目新しいことが書いてある訳ではないが、
具体的な説明や描写が多く、伝わりやすい。
他の本が、10の情報量だが10分の1しか伝わらなくても別に構わない、とするところ、
この本は、3の情報量を全て伝えようとしている、という印象。
結果として多く伝わるんだからいいでしょ、という感じを受けた。
…まあ、そういう行き方もありますけどね。
実際、筆者の言いたいことを理解していないから、
そう来られても文句は言えないのだが、
もっと想像で空隙を埋める余地を残しておいても良いのでは、と思う。
ちょうど読み終わるタイミングが重なっただけで、
そんなに大量に読んだ訳ではない。
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●「すべての経済はバブルに通じる」(小幡績)
サブプライムショックなど、「バブル」崩壊について論じた本。
「証券化の意義」「リスクの変質」など、
具体的に説明されており、大変分かりやすい。
「参加者はバブルだと分かっている」
「バブルと分かっていても参加せざるを得ない」
「バブルに乗っかるのはプロの投資家」
といった、何となくの思い込みに反した内容が語られる。
そのあたりも、ファンドマネージャーが競争している元では
必然的に起こらざるを得ない、と納得できるものだった。
結局、今の資本主義は「キャンサーキャピタリズム」であり、
「ねずみ講」だ、ということだと思うのだが、
「ではどうするか」といったあたりは弱い。
「またバブル崩壊はあるから耐えろ」と言っているだけかも。
まあ、そのあたりは自分で考えるべきだろう。
考える背景や知識は得られ、有意義な本だと思う。
●「私たちにとって本当に必要な「小さな政府」とはどんなものか?」(跡田直澄)
4年前に出版されている。
小泉政権の最終盤かな。
内容も、小泉改革の「光」のみを挙げている感じはする。
ただ、私も基本的に、「必要最小限なことだけをやる政府」が良い、と感じる。
もちろん「必要最小限」が何か、で議論はあるだろうが、
根本的な価値観としてはそう。
「民間でできることは、民間で」であるべきではないか。
この本で不満なのは、
「ナショナル・ミニマム」に対する視点が感じられなかった点。
「弱者切り捨て」の印象を受けてしまった。
あと、これだけの記述では、
「経済成長」につながるかどうかは判断できなかった。
その部分は省略しても良いのでは、と感じた。
「小さな政府」を求める理由など、
基本的な考え方については分かりやすくまとまっていたと思う。
# まあ現実には、国民が「お上がやってくれる」と依存し、
「他の人はやってもらっているのに」と嫉み、
問題が起これば何でも「政府が事前に芽を摘んでいないからだ」と非難する限り、
「小さな政府」は無理だと思う。
そんな国民のレベルに合っているのが、
官僚や政治家がブラックボックスの中で意思決定し、
お金をばら撒いてくれる今の状態なのかも知れない。
●「動的平衡」(福岡伸一)
読み物集。
様々な人体や生物に関する錯覚を指摘していく。
例えばあるタンパク質を増やしたい、と思って
そのタンパク質ばかり摂取しても意味はない、とか。
特に
「部分の集合」として静的に捉えてしまう見方を否定し、
「動的平衡」として生物を捉えよ、とする記述が多かったように思う。
イメージとしては、一輪車で立っている状態かな。
実際には常に体重移動を繰り返しているのだが、
結果として止まっているように見える。
全体のまとまりはあまり感じられなかったが、
一つ一つは読みやすいし、個人的には楽しめた。
●「伝える力」(池上彰)
そう目新しいことが書いてある訳ではないが、
具体的な説明や描写が多く、伝わりやすい。
他の本が、10の情報量だが10分の1しか伝わらなくても別に構わない、とするところ、
この本は、3の情報量を全て伝えようとしている、という印象。
結果として多く伝わるんだからいいでしょ、という感じを受けた。
…まあ、そういう行き方もありますけどね。
実際、筆者の言いたいことを理解していないから、
そう来られても文句は言えないのだが、
もっと想像で空隙を埋める余地を残しておいても良いのでは、と思う。