昨日は東梅田教会の「まるまる出丸の会」へ。
普段自習に使っているファミレスから近く、
スケジュールに入れやすいのが有難い。
「桃太郎」(福丸):△
久し振りに見たが、声の出し方が変わった気がする。
林家っぽい不自然さ、気色の悪さを感じた。染雀に似た感じ。
マクラは「出しているネタをやらなかったら」話。
けっこうマニアックな話で、爆笑までは至らなかったが
まあまあウケていた。
ネタは子どももだが、父親の設定がぞんざいなのが気になった。
「寝かせようとしている」はずなのだが、
そんなに大声出したらそりゃ寝られへんやろ、と思ってしまった。
あと、先に「母親が寝ている」と言ってしまうのは好みではない。
サゲの「父親が寝ている」転換の効きが弱くなる
(実際に効くかどうか、ではなく、このネタの趣旨としてここは譲るものではない)
と思う。
細かい科白では面白いものもあった
(年が64か65で大きく違う、年金が、とか)が、
全体にはあまり快くなれなかった。
「ガマの油」(出丸):△+
マクラは叩き売りの話。
せっかく綺麗に入れるパターンなのに「珍しく綺麗に入れる」とか言うのは勿体ない。
この人らしい、と言えばそうだけど。
最初の言い立てで「トチらないか、と客が心配している」のはその通り。
手に汗握って聞いていたのは、私だけではなかったと思う。
結果的には、カミ・トチリはあまりなかった。
もう少し間の取り方、上下の振り方、強弱の付け方に
「商売で、普段からやっている」レベルの練れた感じが欲しい。
酔っての口上は、まあ普通。
少し自己言及的なツッコミがあったが、
あまり不愉快にならないのは人徳か。
口上で声を発している内に、
さらに酔いが回ってくるのかな、とふと思った。
切ってしまってからの焦りが良かった。
別に何か工夫している訳でもないと思うのだが、
素で焦っているところが楽しい。
全体に、刀の扱いが粗い。
重み、長さをもう少しイメージした方が良いと思う。
「子盗人」(三喬):○
出丸とは対照的な落ち着き。
しかし、キャリアは2年くらいしか違わないんだよなあ…。
マクラ、上手い。
郵便局の「転送」の話で、かなり複雑なのだが
無駄なことは言わず、ウケはとっていた。
ネタは江戸の「穴どろ」で、
まあ、小佐田定雄の手が入っているんだろうなあ。
細かくウケを取っていくシャレやギャグの類が、
「月に群雲」の諺ギャグを置き換えただけの位置付けに見えてしまう。
「穴どろ」との一番の違いは、
主人公の男が本職の盗人かどうか、というところだと感じた。
個人的には、別に盗人でもない男が何となく家に入って、という江戸の流れの方が好み。
何故だろう、
確かに「本職」だが「情けない」盗人、とした方がギャグなどは入れやすいし、
伝え歩きする子どもを見て
「捕まると可哀想だから作らなかったが、これならば作ろうか」と言えるのは
「本職」設定なればこそ、だと思う。
ただおそらく、
特に盗る気でもなくお屋敷に入り、子どもをあやし、穴倉に転落する、
という江戸の流れには悪意ある人が全くおらず、
サゲの「5円くれるならこちらから上がっていく」まで
気持ちよく流れていくからなのだろう。
子どもをあやすところは確かに長いが、
この場面が個人的には好きなので、別に構わないと思う。
熊さんの応対のあたりが何かごちゃごちゃした印象。
盗人の、最後の開き直った表現はイマイチ。
酒に酔った調子で言う方が好みかな。
「質屋蔵」(出丸):△+
マクラは質屋について。まあまあ。
「大店」とまでは出ていないが、
旦那の雰囲気は(昔に比べて)出ていたと思う。
「繻子の帯」の物語も、カミは多かったが聞かせられていた。
定吉は「立ち聞きしてぇしまへん」の時、見上げる目線だと思う。
あとは、まあ普通に熊はんを呼びに行き、栗を食べる。
熊はんの酒、漬物の説明もカミながらも勢いで進める。
「幽霊の正体を見てくれ」に対する熊はんの反応など、
確かに「子盗人」と被っているのだが、
そこで気が途切れるくらいならば、別に言わなくても良い、と思った。
言っても一言でスパンと言い切れる科白にして欲しい。
ちょっとダラダラしてしまった感じ。
離れへ行くところは普通。
途中で熊はんは腹を括っているように見えた。
その流れなので、「帯を括って箸を取りに行く」なし。自然かな。
旦那が三番蔵を覗くところ、
扇子の骨から覗いているのだが、扇子の始末をする必要がある分、マイナスだと思う。
普通に手の間から覗くようにすれば良いのでは?
道真公は、もう少し「神」の雰囲気が欲しい、と思った。
普段自習に使っているファミレスから近く、
スケジュールに入れやすいのが有難い。
「桃太郎」(福丸):△
久し振りに見たが、声の出し方が変わった気がする。
林家っぽい不自然さ、気色の悪さを感じた。染雀に似た感じ。
マクラは「出しているネタをやらなかったら」話。
けっこうマニアックな話で、爆笑までは至らなかったが
まあまあウケていた。
ネタは子どももだが、父親の設定がぞんざいなのが気になった。
「寝かせようとしている」はずなのだが、
そんなに大声出したらそりゃ寝られへんやろ、と思ってしまった。
あと、先に「母親が寝ている」と言ってしまうのは好みではない。
サゲの「父親が寝ている」転換の効きが弱くなる
(実際に効くかどうか、ではなく、このネタの趣旨としてここは譲るものではない)
と思う。
細かい科白では面白いものもあった
(年が64か65で大きく違う、年金が、とか)が、
全体にはあまり快くなれなかった。
「ガマの油」(出丸):△+
マクラは叩き売りの話。
せっかく綺麗に入れるパターンなのに「珍しく綺麗に入れる」とか言うのは勿体ない。
この人らしい、と言えばそうだけど。
最初の言い立てで「トチらないか、と客が心配している」のはその通り。
手に汗握って聞いていたのは、私だけではなかったと思う。
結果的には、カミ・トチリはあまりなかった。
もう少し間の取り方、上下の振り方、強弱の付け方に
「商売で、普段からやっている」レベルの練れた感じが欲しい。
酔っての口上は、まあ普通。
少し自己言及的なツッコミがあったが、
あまり不愉快にならないのは人徳か。
口上で声を発している内に、
さらに酔いが回ってくるのかな、とふと思った。
切ってしまってからの焦りが良かった。
別に何か工夫している訳でもないと思うのだが、
素で焦っているところが楽しい。
全体に、刀の扱いが粗い。
重み、長さをもう少しイメージした方が良いと思う。
「子盗人」(三喬):○
出丸とは対照的な落ち着き。
しかし、キャリアは2年くらいしか違わないんだよなあ…。
マクラ、上手い。
郵便局の「転送」の話で、かなり複雑なのだが
無駄なことは言わず、ウケはとっていた。
ネタは江戸の「穴どろ」で、
まあ、小佐田定雄の手が入っているんだろうなあ。
細かくウケを取っていくシャレやギャグの類が、
「月に群雲」の諺ギャグを置き換えただけの位置付けに見えてしまう。
「穴どろ」との一番の違いは、
主人公の男が本職の盗人かどうか、というところだと感じた。
個人的には、別に盗人でもない男が何となく家に入って、という江戸の流れの方が好み。
何故だろう、
確かに「本職」だが「情けない」盗人、とした方がギャグなどは入れやすいし、
伝え歩きする子どもを見て
「捕まると可哀想だから作らなかったが、これならば作ろうか」と言えるのは
「本職」設定なればこそ、だと思う。
ただおそらく、
特に盗る気でもなくお屋敷に入り、子どもをあやし、穴倉に転落する、
という江戸の流れには悪意ある人が全くおらず、
サゲの「5円くれるならこちらから上がっていく」まで
気持ちよく流れていくからなのだろう。
子どもをあやすところは確かに長いが、
この場面が個人的には好きなので、別に構わないと思う。
熊さんの応対のあたりが何かごちゃごちゃした印象。
盗人の、最後の開き直った表現はイマイチ。
酒に酔った調子で言う方が好みかな。
「質屋蔵」(出丸):△+
マクラは質屋について。まあまあ。
「大店」とまでは出ていないが、
旦那の雰囲気は(昔に比べて)出ていたと思う。
「繻子の帯」の物語も、カミは多かったが聞かせられていた。
定吉は「立ち聞きしてぇしまへん」の時、見上げる目線だと思う。
あとは、まあ普通に熊はんを呼びに行き、栗を食べる。
熊はんの酒、漬物の説明もカミながらも勢いで進める。
「幽霊の正体を見てくれ」に対する熊はんの反応など、
確かに「子盗人」と被っているのだが、
そこで気が途切れるくらいならば、別に言わなくても良い、と思った。
言っても一言でスパンと言い切れる科白にして欲しい。
ちょっとダラダラしてしまった感じ。
離れへ行くところは普通。
途中で熊はんは腹を括っているように見えた。
その流れなので、「帯を括って箸を取りに行く」なし。自然かな。
旦那が三番蔵を覗くところ、
扇子の骨から覗いているのだが、扇子の始末をする必要がある分、マイナスだと思う。
普通に手の間から覗くようにすれば良いのでは?
道真公は、もう少し「神」の雰囲気が欲しい、と思った。