テーマ落語会＠繁昌亭

昨日は夜繁昌亭へ。
「テーマ落語会」ということで、
今回は「稽古をつけてもらったところからいじくった」ネタの特集。


「寝床」（たま）：○－

確かにいろいろ変えてはいるが、
骨格の「旦那は浄瑠璃好きで聞かせたい」「周りは迷惑」は
きっちりしているので、
あまり違和感なく聞ける。
サゲは欲しいなあ。途中で切ったのかも知れないが。

細かい部分でいろいろ工夫されていた。
長屋のやもめが「切腹した」とか、
浄瑠璃を語るところで三味線を大きくすると、
それに合わせて浄瑠璃の声も大きくして悪循環になるところとか。


「代脈」（福笑）：△＋

先生の言葉を時々崩してウケをとる。
これはあまり好きにはなれない。
代脈のボケ（口合の類）がいろいろ追加されており、
そこへのツッコミとして仕方のないところではあるが。
この先生のツッコミの科白が、
後で病家に行った時に代脈が喋る仕込になっているのは流石。

代脈は駕籠に乗らず、歩いて行く。

後半は若干艶笑落語っぽい。
おかみさんに言い寄る、布団に潜り込もうとする、
胸をはだけさせてむしゃぶりつく、など。

代診の理由の間違い、
「羊羹１切れ」と言われて代脈が「１本丸ままもらう」あたり、面白かった。
ただ、一つ一つのウケが単発で、
いまいち爆笑までつながらなかった感じ。


「首の仕替え」（三喬）：○－

久し振りに聞いた。
稽古の話など、マクラから好き勝手喋っていて面白い。

「３金」で一部抜いたところについて
「ここはウケないから」とか喋らせるのは余計だと思う。
「人間ラッパ」は、やはり下らなくて良い。

「韓流スター」を追加するなど、いろいろ手を入れていた。


「牛の丸子」（生喬）：△＋

うーん。辛いネタやな。
どうやっても爆笑にはならないと思う。
# 「上の世代の人には、このネタのイメージは悪い」と言っていたが
　誰のせいなんだろう？

元々のサゲの後、新たな設定・サゲをつけているが、
あまり良いとは思えないなあ。

爆笑をとろう、と色々手をつけるよりも、
小ずるく騙すところを軽く演る方が良さそう。
個人的には文紅のが好みだが。


「世帯念仏」（福笑）：○－

１５年ぶりくらいに聞いた。（前は、確か京都の市民寄席。）
その時は好感が持てなかったのだが、
今回は特に違和感なく聞けた。

「藍ちゃん」を見る目は、その時程変態に感じず、
親の遺産がどうこう、という話もあまり引っかからず。
結婚３０年の家庭の雰囲気を感じた。

「代脈」でもそうだったが、
マクラで年寄りを扱うことが多い気がする。
本人が還暦で意識し出しているせいかも知れない。