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恥ずべき強弁

2012年11月08日 03時58分58秒 | 法・裁判
時事ドットコム:「冤罪」と認めず=直接謝罪も否定-再審無罪に東京高検

先日無罪判決が確定した所謂「東電OL殺人事件」についての
検察幹部の強弁。

嗚呼、冤罪が頻発しても、本当に何も変わっていないんだなあ。
非常に不愉快で、情けなくなった。

「当時の証拠関係では間違いではなかった」と言うが、
「無罪推定」の原則に反して己のストーリーを優先して、
別の人間の存在を示す証拠を隠蔽していたのではなかったのか?
それも間違いではなかった、と言うのか?
確かに有罪推定で判決を下した裁判所の罪の方が遥かに重いし、
裁判所と人事交流を通してズブズブの検察当局としては、
裁判所批判に通じかねない「反省」はできないのかも知れないが。

そして「真犯人を逮捕しなければ冤罪と言えない」も狂っているとしか思えない。
それは「無罪判決だけど、本当は被告がやったかも知れない、と思っているんだよ」という負け惜しみ、
或いは15年監禁した冤罪被害者にさらに鞭打つ発言と感じる。
菅家さんの時は真犯人を見つける前に「冤罪」と認めたのではないのか?
その違いは何なのだ?
逆行しているように見える。

結局、「今回は新しい証拠が発見されたので已む無く無罪にした、
最初の有罪にした裁判は誤っていない」と言いたいのだろう。
しかしその際の証拠の扱い、取調べなどに誤りはなかったのか?
このあたり、検察・裁判所とも己らの正当化・自己弁護に走り、
誤りを自ら正す自浄能力に欠けていると感じる。
いっそ、冤罪被害者に国際機関に訴え出てもらって、
「人権侵害」「日本の司法制度は法治国家の態を為していない」と
国際的な指弾を受けないとダメなのかも知れない。
それでも尚、冤罪を生み出す構造を改めることはできないのでは、と
悲観的に感じてしまうほど根深いのだが。

特に外国人が冤罪被害者になった今回の件、
私は別に「憂国の士」でも「愛国者」でもないが、
「同じ日本人と思われると恥ずかしい」と怒りを覚えてしまった。
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