昔読んだ
童話の
イヌは
川面に映る
己れが
咥えた
肉片すら
欲しがり
自ずと
シアワセを
手放したっけ
川面に映る
桜並木は
散りゆき
水面に浮かぶ
桜吹雪に
胸を痛めては
居ないだろうか
大丈夫だよ
いまは
哀しいけれど
上手に
見送るコトが
できたら
やがて
若葉が
芽吹き
お礼を告げるよう
優しく
風に合わせて
踊り出す
筈だから
川面に映る
今年のワタシは
至福の笑みを
浮かべて
時々は
水面に歪み
泣いてるように
見えるけれど
シアワセと
痛みは
背中合わせ
大丈夫
とても
とても
元気です
蛇行する川の流れ
頼りない源流が
かけがえのない
出逢いに
結びつき
やがては
大きな
チカラになる
尖がったココロも
キミと云う
穏やかながら
意志ある流れに
撫ぜられて
こんなにも
整っていく
蛇行する川の流れ
来年も
桜は
咲くだろう
来年も
一緒に
見られるかな
来年も
一緒に
居られるかな
来年も
ずっと
その先も
この流れが
辿り着く
その先を
見届けられる
その日
までは