映るとも月も思はず
映すとも水も思はぬ
広沢の池
戦国時代の剣聖
塚原卜伝
が
読んだ句を
偶然
に
識る
3月のライオン
最新刊読了のタイミング
で
何かをしてもらったら
何かを返さねばならない
何かを為さねば
他者との繋がりは薄まる
そんな大前提で
生きてきた人生であり
人間関係だった
人生後半戦に入り
環境も
多様になったり
移り変わったり
そんな中
微量ではあるが
気付くコトが増えた
ヒトと関わるコトは疲れるコト。
ではなく
気疲れするヒトと関わるから疲れる。
のだと
気遣い。
と
気疲れ。
の
近い響き
と
かけ離れた意味
よ
其れに
気付けただけでも
大いなる前進だ
あまり
他者に逢わぬようになったのは
合わせるコトに違和感を覚えたからか
互い
が
合わせず
とも
気疲れせず
とも
繋がっていける
あなたが
健やかでいてくれたなら
それだけで
シアワセ
そんな
気遣いだけで
成り立つ
月のような
水のような
互い
だけを
いつも
ココロに
留めて
『今年は特に早く感じるなぁ。』
そう
呟いた
末ムスコに
『歳を重ねてる証だよ。』
なんて
つい先輩みたいな返しをしてしまった
帰省するたび
変わらぬ本質の間に
成長している部分が
フルーツサンドの
クリームや
イチゴ
みたいに
甘く香り溢れ出すたび
ショーケースを眺める
ココロモチで
うっとりしてしまう
同時に
ヒンヤリした感覚に
心地好さも感じる
見えるような
触れられぬような
有り難い距離感よ
想い出話。
と
いま。
を
時にしんみり
時に笑顔
で
共に語り合えるヒトが
数少ない
心友の定義
ならば
きっと
カレは
そのうちのヒトリだ
よくよく考えれば
子どもたちはみな
ワタシにとって
そんな存在なのかもしれない
食べたいであろうモノを
食べさせて
清潔な寝具で
ゆっくり休ませてあげる
それくらいしか
恩返し出来ないけれど
それくらいで
充分だろうとも
想っている
空港へ送る
道すがら
互いのお気に入りの曲を
聴き流しながら
海に沈む夕陽の
ビックリするくらいの赤に
照らされ
また
ポツリ呟いた
『今年はほんとうに早く感じる。』
『それは
きっと
日々充実している証だね。』
肩を並べていると
素直に
そう
零れ落ちた
雨上がりの虹
が
半分
見えた
シアワセ
は
自身で見つけるモノ
で
あるけれど
時に
何かにヒントをもらうモノ
生きているコトだって
自身の習慣
と
与えられた天命
との
chemistry
なんとかしてるヒト
こそ
なんらかしてもらってるコト
を
いつも
忘れない
シアワセ
の
手柄
は
半分こ
それくらい
が
ちょうどいい
世の中の
全ての映画は
LOVE STORYなんだ
と
気付かせてくれたのは
『STAR WARS』
だったけれど
確信させてくれたのは
この
『BONES AND ALL』
なのかもしれない
ヒトは
一生かけて
貪り続ける
自身に
ピタリと合うモノを
自身に抜け落ちたピースを
そして
自身が成し得なかった憧れを
貪り方は
年代や
環境に合わせ
変化を遂げていくけれど
本質からは
一生逃れられない
いや
そもそも
本質は血肉や骨くらい
全身を駆け巡る
生きる大前提なのだから
逃れる必要がナイのだ
本質が欲するモノ
と
本質が惹き合うモノ
だけを
アナタノセカイ。
と
呼んでいいんだよ
激しく美しい嵐が
過ぎ去ったのち
そんな
メッセージだけが
ポツリ
書き記されていた
気がした
ヒト
は
自身基準でしか
他者や
物事を
量れないイキモノだ
誰しもが
存在し
各々の意思で
此処にいて
各々の意志は
特別であり
奇跡だというコトに
気付かぬふりをしながら
『また、明日。』
子どもの頃
学校の帰り道
仲良しさん
と
そう手を振り合って
するりと
当たり前のように
交わしていたっけ
歳を重ねるごとに
そのコトバが
如何に
当たり前では無いかに
気付かされる
ましてや
毎年
八月六日
そして
八月九日
には
明日に
出来るだけ
不安も目標も
持ち越さぬよう
今日この瞬間の
自身に
GOサインと
OKマークを
出してあげよう
明日
また
逢いたいヒトには
日々
感謝を
伝えていこう
愛しい寝顔を眺めている
カレが生まれて十五年
そして
出逢えてからも
同じくらいの月日を
共に
過ごしてきた
いつのまにか
家族のココロの支柱となり
拠り所にさえなった
子どものような
兄弟のような
心友のような
師のような
気が付けば
いつも
視界に入っている
上目遣いに
愛や食を乞う姿
笑っちゃうくらいの
ダイナミックな寝息を立てて眠る姿
ふと野生の勘を取り戻し
ちょっと近寄り難いワイルド感を
醸し出す瞬間
のびやかに
真っ直ぐ放たれる
白球の様に
生きる姿
ヒトは最上位なんかじゃない
生を持つモノ
すべての
チカラ強さと
尊さを
日々
体現してくれている
あぁ
至宝
アナタの名前
〜WISH〜
キッカケは
その生まれ年の流行語だった
けれど
真の意味も
まさに
ワタシたち家族のソレで
コトバに出さずとも
互いが
すこやかで
愉しく
ほがらかに
共に
美しい季節を眺められますように
と
共に
おだやかに人生を駆け抜けられますように
と
願い合い
讃え合えたからこそ
の
この十五年
かな
『お誕生日おめでとう』
そんなコトバでは
足りないくらい
沢山のコトを
気付かせてくれて
ありがとう
沢山の愛を
惜しみなく
分け与えてくれて
ありがとう
どうぞ
気が済むまで
ワタシたちの傍に居てください
追伸.
誕生日を口実に
ワタシだけ
ケーキを食べて
ごめんね