選択肢
は
多い方がいい
そう
ヒトは
云ふけれど
ワタシの場合
二択くらいがちょうどいい
右か左か
前か後ろか
為すか為さぬか
其れくらい
短絡的
で
浅はかな
思考しか
持ち合わせておらぬ故
沢山のカード
を
突きつけられても
全部
掴み取り
投げ出したくなるような衝動
に
駆られるだけなのだ
選ぶか選ばぬか
大切に懐くか宙へ放るか
そんなふうにしか
決めて来なかった故
生きて来なかった故
傷つけたモノ
も
還らぬモノ
も
多々あるだろう
が
もしかしたら
其れらのモノは
選ばれぬコト
に
ホッとして
よりイキイキと
水を得てるかも知れぬ
選ばれるコトは
誇らしくもあり
少しだけ
窮屈でもあるから
振り返るコトはあっても
巻き戻すコトは出来ぬ
選択肢
は
結局のところ
どれを選んだとしても
間違いではなく
現実味を帯び
歩むべき道を作る
選択肢
を
突き出された時点で
すでに
ココロは決まっていたりする
其れ
が
ヒトと云ふモノなのだから
仕事終わりに
母から
連絡をもらっていたコトを
憶い出し
実家へ立ち寄る
古里へ
法事で帰省していた母は
美味しそうなお土産と
大切な人たちとの
かけがえのないひとときを
シアワセそうな笑顔の花を咲かせ
話してくれた
慣れない旅に寝込んでいるのではと
母を年寄り扱いしていた自身を恥じる程に
旅の充実っぷりを体現してくれたのだ
貧血の治療に始まり
白内障の手術もなんなく終え
向き合わねばならぬ糖尿病対策にと
朝夕ウォーキングする七十六歳
追熟。
の
好事例
此処に在り
帰りに持たせてくれた
夕餉のお裾分け
昔から変わらぬ
生姜がガツンと効いた豚の生姜焼き
新潟の従兄から素材はいただいたという
タラの芽の胡麻和え
山菜の酢味噌和え
移ろう季節と
母の変わらない味とが
視覚にも舌先にも
冴え広がり
慎ましやかながらも
贅沢な食事となった
昨日読んだ一冊には
ー老人は老いという冒険へ向かうー
そう記されていた
諦める前に可能性を信じてみる
此れだけは変えられぬ
譲られぬを
欲張るコト無く
精査し
頑固一点主義にしていく
そして
ワタシの好きなアーティストは唄う
ー変わっていくモノを嘆くより
変わらぬモノを愛しなさいー
と
シアワセ。
も
老い。
も
漠然と
欲しがったり
嘆いたりするに留まらず
何を持って
何を持たぬか
やはり
身の丈を識るコトからのみ
展開されていくのかもしれない
発展していくのかもしれない
果物を好むようになった
季節をより意識するからか
はたまた
人工甘味にはいささか
抵抗が出てきたからか
どちらにせよ
齢のせい?おかげ?
なのは
間違いない
ほぼ
独り暮らしのようなモノ
果物を求めても
いっぺんには
食べ尽くせやしない
早く食べなきゃ
悪くなってしまう
そう
気になり出したら
コンポートにしたり
パウンドケーキの材に用いたり
出来るのも
また
果物のたのしみ
かな
追熟。
というコトバを識る
しばし
ねかせるコトで
甘みが増すのは
すべての果物においてではナイけれど
ワタシが好む果物は
たいてい
そんな魔法を秘めている
生命線を絶たれながらも
機を熟す術を持つ果物に
羨望の眼差しを向ける
色々な役割を
ひと段落して
ポトンと落っこちたワタシも
追熟出来るだろか
はたまた
追熟に必要なのは
なんだろうか
そんなコトを
考えながら
書物を読み耽ったり
耳あたりの良い音楽に
スイングしたり
ゴールデンウィーク
の
慌たゞしさ
も
引き潮のように
また
日常を愉しむ日々
と
なりけり
自身への労いを込め
大好きな花を飾る
最近手に入れた花器
ずっと気に入っていた花器
それぞれに活け
眺める
昊を受け止めるような
花のカタチ
花を受け止めるような
葉のカタチ
其れらを受け止める
器の質感や佇まい
そんな
細やかなコトでさえ
好きなモノに囲まれ暮らす
娯しみと歓びの証
と
なる
寄り添いながらも
各々の脊の丈で
光仰ぎ見る麗しき
花と器
其々が
そもそもは
存在出来るモノ同士だからこそ
寄り添った時には
尚更のコト
より
美しく
より
潔い
久しぶりに
波佐見陶器市へ
ヒト混みは
すっかり
苦手ノスケなので
最終日に
伺いたかった
白山陶器さん
と
京千さん
のみ
の
ピンポイント陶器市
ムダに
時間とお金を浪費するコト無く
ましてや
欲しかったモノが
陶器市価格で購入出来
うれしくてうれしくて
たまりませぬ〜
〜日常の中に贅沢を〜
其れは
身の丈。
とは
程遠いのでは?
と
眉を顰められそうだけれど
実は
身の丈。
の
別の云い方でもあって
ー日々の営みをピンポイントに絞るー
共通するキーワード
は
其れ
慎ましやかに生きる。
というコト
は
質素倹約に徹するとか
指を咥えてガマンするとか
そんな
わざわざ
悲劇のヒロインになる必要
なんて
決してナイから
したいコト
行きたい場所さえ
明確にしていられたら
迷うコトも
惑わされるコトにも
無縁だ
ピンポイント
って
万分の1のすんごいコト
と
云う意味でもあって
ヒト・コト・モノ
に
於いて
好きだとか
大切だとか
気付いてしまうだけでも
すんごいコト
ましてや
手に入れるコトが叶うのなら
其れは
奇跡のようだけど
必然
遠回りとか
迷い道とか
険しい道とか
若人には
ツキモノだった
けれど
そんな隙すら惜しい
人生後半戦
ピンポイント
で
行こう
何事
も
ピンポイント
で
生きよう
何人
も
其れ
を
虹
と
微笑む
のか
光
の
屈折
と
諦める
のか
人生
の
捉え方
も
また
其れ
に
似ていて
虹
は
七色
故に
美しく
気付きやすく
環境
や
事象
も
また
其れ
に
似ていて