ルチーナ・プレシェット…2054年6/25生まれ、5しゃい…じゃなくって4歳、B型。(↑)
マルロと同じくメンバー最年少で、ジェイナスクルー内のマスコット的存在。
マルロとは家が隣同士だった事から仲が良く、将来は彼のお嫁さんになる予定との事。
誕生日設定を見るとマルロよりも年若だが、お姉さん気取りのおませさんだった。
(マルロもだが)ニンニクが嫌いらしい。
説明の必要も無いだろうが元キャラはミンキーモモ、お陰で放送前には最も注目を浴びていた。
思うにキャラデザ芦田氏のファンサービスだったのだろう。(笑)
★第22話「ジェイナス応答せよ!!地球軍からの通信」 脚本○ 演出○ 作画○ 総合○
長い旅を続ける間に、ジェイナスの艦内では物資が不足し始めていた。
特に女子にとって問題なのが下着である、男子に隠れてこっそりハンドメイドしたり…クルーにとって深刻な事態が続いていた或る日――地球軍の艦が接近して来た。
「援軍なら補給物資を受けられるかも!」と、喜びに沸く子供達。
だが軍人一家に生れたお陰で、子供でありながら軍の情報に詳しいケンツが危ぶんで言った。
「この船に子供しか乗ってない事が知れたら、強制送還させられるかもしれない!」
ケンツの言葉を聞いて一気に緊張する皆…そうなれば捕まってる両親を助けにタウト星へ向えなくなってしまう。
悩んだ末、彼らはマキが立てた作戦を、実行に移す事を決める。
それはスコットをジェイナスの艦長に仕立て上げ、芝居でやり過ごそうというものだった。
倉庫からケンツが発掘した艦長の制服を着せられ、サングラスと付け髭で大人に変装するスコット。
準備が整った所で通信モニターの前に座り、他の子供達は画面に入らないよう隠れる。
通信して来た艦は、「カールビンソン級駆逐艦レーガン」と名乗った。
レーガン艦長「フレデリック・ローデン」大佐が、スコットにジェイナスの任務を尋ねる。
ケンツから貰ったカンペをチラ見しつつ、艦長になり切って答えるスコット。
だがローデン大佐は「艦長名がデータと違ってる」と指摘し、不審を顕にした。
どう言い逃れたら良いか悩むスコットの元へ、ケンツがこっそり近付きヒソヒソと入れ知恵する。
ケ「『先任は死んだ』って言えよ!」(←小声)
ス「先任の方は死ん…いや亡くなられて、代って私が転勤…」
ケ「馬鹿!!『転属』って言え!!」(←小声)
尚もローデン大佐がスコットに質問する――「実はベルウィックの軍に幾度も通信を試みているが一向に繋がらない。訳を御存知だろうか?」と。
ス「全員~、やられちゃったらしいですよ?」
ケ「壊滅だよ!!壊滅!!」(←小声)
ク「ね、ねェ、スコット!補給物資の件も頼んでみて!子供達の下着とか…!」(←小声)
マ「後コンピューターミシンも!」(←小声)
ス「解ってるよ!!皆してゴチャゴチャ言うな!!」(←小声)
ケンツに倣い近付いたクレアとマキが、スコットに小声で要求する。
徐々に煩さを増す陰の声に辟易しつつ、スコットは大佐に補給物資を願った。
ス「コンピューターミシンとか…子供の物で良いんだが、下着とか…」
大「下着!?――艦長!それは貴方の作戦に必要な物資なのですか!?」
『ヤバイよ!!このままじゃバレちゃうよ!!』――慌てたフレッドがスイッチを誤って押し、下を向いたカメラがスコットの足元に隠れるクレア達を映した。
正体を見破ったローデン大佐らがジェイナスに乗込んで来る。
已む無くスコットらは大佐に全ての事情を話した
それを聞いた大佐はジェイナスを没収して、子供達を地球に送還させる意向を伝える。
勿論子供達は聞かない、ロディとバーツが兵に体当たりしたのを合図に、一斉に銃を構えて反抗した。
此処まで自分達の力でやって来たんだ…両親に会う為に…救う為に…なのに今更戻れなんてあんまりだ!
彼らから今迄の冒険を聞き、その熱意に負けた大佐は、ジェイナスがタウト星に向う事を、特別に許可するのだった……。
(感想)…話自体は爆笑もんの面白さ、けれど唐突に姿を見せた地球軍には、不自然さを感じずに居られない。
だがこれには深~い訳が有る…実はバイファム、視聴率不振を理由に、この回辺りで打切られる予定だったのです。
それが何故取り消されたか?――打切りを知ったファンが番組存続の運動を興し、TV局に署名を集めて提出したから、なのです。
この事件は新聞にも採り上げられ、各アニメ雑誌でも物議を醸しました。
作品が打切られなかったのは嬉しいけど、ファンの声が及ぼす影響のデカさを心配する声も在ったりな…。
とは言え当時ファンだった自分は素直に喜んでました。(笑)
後にも先にもバイファムくらいじゃないでしょうかね~?ファンの署名を受けて延長が決まったTVアニメっつうのは…。
それだけ愛されてた証拠ですが、だったら何で視聴率が不振なの?と不思議に思う方も居るに違いない。
元々視聴率って主要都市から200~300世帯をアバウトに選び、統計取った数字ですから、=人気に直結するもんじゃないのです。
んでバイファムの場合、玩具(プラモデル)が売れなかったという理由も絡んでたんではと。
ロボットアニメで在りながら、ロボットの影がこんだけ薄かった作品も珍しい。(笑)
延長されて以降は大幅な梃入れを感じたです。
展開がガンダムに似て来たっつか…主人公が急激に強くなり、ライバルが登場し、新型ロボットが加わるという、怒涛の新展開。(笑)
そういう意味では前半のバイファムらしさが薄まって、ちょっと残念に思ったものです。
四方山話終了、回の感想に戻りましょう。
『FQランダム作戦』とか、軍の暗号まで知ってるケンツが凄い。
てゆーか『FQランダム作戦』ってどんな作戦よ!?(笑)
有得ないんだけど、ケンツを見てると、何か有得そうな気がしてしまう。
きっと親父がケンツそっくりな性格してて、煽てられて喋っちゃうんだろうな、みたいな。(笑)
如何にも芝居してる雰囲気が微細に描かれてて楽しかったです。
特に一旦台詞切って、メモをチラ見するスコットとか。
・第23話「ジェイナスは僕らの船だ!!新たなる出発」脚本○ 演出○ 作画△ 総合○
ジェイナスに乗船したレーガンの乗組員達は、子供だけで軍艦を問題無く動かしてた事を知り、改めて感心していた。
一方ブリッジを大人に任せた子供達は、久々に穏やかな生活を満喫する。
ジミーは菜園の世話、フレッド&ペンチは読書、シャロンはマルロ&ルチーナの遊び相手、ケンツはジェイナスに届いた兵器類の見学、クレア&カチュアは大佐の好意で貰った補給物資の仕分け。
そんな束の間手にした休息時間に、ケイトが残したタウト星の資料を探して、捕虜救出作戦を立てるロディ・バーツ・マキ。
そしてスコットはクレアド星から運んで来た遺跡をローデン大佐に見せ、遺跡が「エクストラ力線」を放射し出した頃から敵の攻撃パターンが変化した件を相談していた。
スコットから話を聞いた大佐は、冗談めかして言う。
大「ひょっとして…あの遺跡はガーディアンかもしれんぞ!」
ス「ガーディアン…守護神!?」
大「解らんが……あの遺跡のお陰で、君達は此処まで来れたんじゃないかと…話を聞いていて思ったんでな!」
話してるそこへ、駆逐艦レーガンから補給物資の第2陣が届けられた。
その中に最新鋭のRVが含まれているのを知り、武器マニアのケンツが興奮して駆け付ける――彼に続いて他の子供達も。
物資を送り届けに来た兵達が、軍艦に子供が大勢居るのを見て驚く。
兵「どういう事ですか?ジェイナスは託児所も併設してるのですか?」
大「だとしたら、彼らは全員、職員の方だな!」
ブリッジに案内された兵達は、大佐から子供達が敵の中継ステーションを撃破した件を聞かされ更に驚愕した。
「俺なんか未だ実戦も経験してないのに…」、子供達の噂話に花を咲かせてるそこへ、異星人の部隊が襲って来る。
子供達に負けじと迎撃態勢に入るブリッジ、だが慣れない設備に戸惑うばかり。
大佐は子供の方が艦の操作に慣れている事を冷静に判断し、兵全てを集めてRVで出撃させる策を打立てる。
戦闘が開始されると、大佐はスコットの言った様に、敵の攻撃が何処かちぐはぐである事に気付かされた。
或いは本当に遺跡が何らかの影響を及ぼしているのか…?
それでも大規模な敵部隊に、苦戦を強いられる兵達。
自軍の旗色の悪さを察知した大佐は、スコットに駆逐艦レーガンとの交信方法を伝えた後、自らも出撃する事を決めた。
また自分達子供だけで向うのか…不安に顔を曇らせるスコットを、大佐が力付ける。
「そう情けない顔をするな!君達にはガーディアンが付いてるじゃないか!」
再び子供達の手に委ねられたジェイナスは、大佐の無事を祈りながら、タウト星への旅路を急ぐのだった……。
(感想)…不自然に出したキャラを清算する回。(苦笑)
大佐の役割は主に新機種『トゥランファム』を運んだ事で、彼の今後の運命を考えると同情せずには居られない。
幼い2人が話す「おじちゃんたち、まだ1人も帰ってこないね」の台詞が切ないです…。
1人やたらノリの良い、新型大好きなおじちゃんが居たけど…その人も死んじゃったんだろうな~と思うと…涙。
最後のドレス姿のマキはアニメーターさんのお遊び?サービス??
彼女の人気の高さを感じてしまった。
24話~バイファムは放送時間を夕方に変更して続けられました。
関東では毎週土曜の17時~17時半に放送されるようなったのですが、結果視聴率は上昇したらしい。
当時金曜夜7時台は人気番組が重なってたし…強力な裏番組が無くなり、新聞で採り上げられた事で注目を浴びたそうな。
ただ製作費は削られたんでしょう…前半抜群に良かった作画が、後半少し苦しく思えたから。
時間帯が変わると、番組にかけられる製作費も、シビアに変って行くのです。
・第24話「ケイトさんの日記」
…ケイトさんが残した記録テープをケンツが見付け、皆で聴くという形で始まる総集編。
時間変更した事だし、観てない子供に今迄のストーリーを説明せんとね~。(笑)
本編でのケイトさん最後の語り、「ゴーゴーギャラクシー」って言い方にちょっとウケた。
星空に顔が浮かぶオチはお約束ですね。
クレーク博士の肩書きが「宇宙物理学教授」に変ってたけど、結局一体どっちなんすかケイトさん?(謎だ…)
・第25話「ザ・グラフティ・ロディ・シャッフル」
ケイトさんの記録テープを聞いた夜、中々寝付けずに居たロディは、同じく眠れないで居たバーツと、これまでの旅を振り返る…という形で始まる総集編。
時間変更した事だし、観てない子供に以下略。
ケイトさんの最期の言葉はやはり泣ける…。
所でテープって西暦2050年過ぎても生き続けてるんすね…まぁ生きてるとは思うけどさ。(笑)
★第26話「新型RV出撃!!」脚本○ 演出○ 作画△ 総合○
敵艦隊と遭遇、ローデン大佐から離れて2日目、ロディ達は新型RV『トゥランファム』の操縦訓練に励んでいた。
新型機はロディには自動化が過ぎ、性に合わない物だったが、ケンツは御機嫌で乗りこなす。
コクピットでロックを流し、気分はエースパイロットだ。
だが前の席に座ったマキには不評で、直ぐにテープを止められてしまう。
ケ「特殊機動部隊ってのはな!!皆こんな風に出撃するんだよ!!」
マ「その何とか部隊って全滅したんじゃないの?」
ケ「…どうしてさ…?」
マ「敵に遭う前に鼓膜が破れてさ!」
その頃スコットとクレアはマルロとルチーナにせがまれて、両親が囚われてると言う人工の星『タウト』の写真を見せてやっていた。
マルロがスコットに尋ねる、「イセージンって悪いヤツなんでしょ?」と。
「きっとオニみたいにコワイ顔してるんだ!」と話す幼い2人を相手に、スコットとクレアはどう返答したものか悩んでしまう。
彼ら自身も異星人の本当の姿を知ってる訳ではなかった…。
タウト星が近付くにつれ、スコットの胸に不安が募る。
両親達を奪還するとなれば、戦闘は避けられない。
その事を考えると、飯も碌に喉を通らなかった。
粘り強く偵察を続けた結果、タウト星には監視衛星が4つ存在する事が判明した。
極力戦闘は避けたい…ならば監視の死角を探って、すり抜けられないものか?
ロディの提案を受け、徹夜で情報を分析するカチュア・マキ・フレッド。
その甲斐有って、4つの監視衛星の内、1つは故障している事が判る。
一方ロディ・バーツ・スコットは、交替でブリッジの見張りに当たっていた。
バーツと交替し仮眠に戻る途中、ロディはカチュアがククト語へ翻訳してるのを耳にし、彼女がククト人である本当の両親に会いたいと願ってる事を知る。
「私のパパとママに会いたい」→「チャン、カア、ソドニ、タイアイ」…。
やがてタウト星が肉眼で捉えられるまで近付いた頃、ジェイナスは計画通り故障した監視衛星の脇をすり抜けて行った。
しかし結局は見付かり、敵の来襲に遭ってしまう。
最早覚悟を決めるしかないと、ロディとバーツが出撃。
ケンツも徹夜明けのマキと共に出撃、その際マキは「このテープなら掛けてもOK」と、ケンツに1本のテープを渡した。
「漸く本物の部隊らしくなって来た」とケンツは大喜び、直ぐに再生ボタンをONしてミュージックスタート。
だが流れた曲はロックではなく、ヨハン・シュトラウス作曲『美しく青きドナウ』だった。
宇宙をバックに響き渡る優雅なワルツの調べ。
戦闘シーンにそぐわないBGMに調子を狂わされ、ピンチに陥ってしまうジェイナス・クルー。
その時――遺跡からエクストラ力線が放射され、敵機が次々と動きを乱して行った。
更に監視衛星同士が衝突・大破したお陰で、ジェイナスは無事危機から脱出し、遂にタウト星の間近まで到達する。
「俺達にはガーディアンが付いている」、信じられない力を目の当たりにしたロディ達の胸に、確かな希望の光が点った……。
(感想)…大人の事情から加わった(笑)新型RV『トゥランファム』――これ見た目バイファムやネオファムと変らなく思えるんすが、バイファムやネオファムと違って複座式という設定で、1機体に2人乗る造りになってるのです。
ガンナー(砲手、前席)とパイロット(操縦、後席)、わざわざ役割を分ける必要が有るのか悩むトコですが、これのお陰で以後ケンツとカチュアの出番が増えました。
んで当初マキがケンツのパートナーとして乗る予定が、ケンツの煩さを嫌ってカチュアと交替したっつう経緯を描いた辺りが細かい。(笑)
そうかマキはクラシック音楽が趣味だったのか、しかしケンツでなくとも戦闘時にワルツをかけるのはどうかと…映像と音楽とのあまりのギャップに爆笑してしまった。(笑)
これも平野氏が脚本を担当してて、台詞と展開が楽しいのですよ。
自分専用のRVが加入して大喜びするケンツに、ロディがかけた「良かったな軍曹!恋人が出来て!」って台詞なんか、洒落てて良いな~と感じた。
カチュアが独り翻訳する場面は切ない…「チャン、カア、ソドニ、タイアイ」という言葉は、以降も重要な意味を持って出て来ます。
他、屈伸運動するクレアやボクシング走りするロディ等、地味ながらキャラの人となりを感じさせてくれる良いシーン。
1話でロディは何のスポーツをやってたか疑問を提示したけど、この話や13話を観るとボクシングの可能性が高いっすね…実はボクシング部のトレーニングで走ってたとか?
しかし17話でRVに乗り、見事なプロレス技を披露してくれたのを考えると、プロレス同好会に入ってる可能性も……謎は深まるばかりである。
極めて御都合主義的に力を発揮してくれる遺跡だが、元よりその為に設定された物だから仕方ない。(笑)
子供だけで敵軍を相手に戦うのは、アニメと言えども説得力が感じられない。
それならと…理由付けの為に生れた存在ですから。
ちなみに見た目から設定まで、某SF映画に出て来たモ○リスそっくりだったり。(笑)
尚、この回からOPが短くなり、映像も少し変更された。
翼(?)付けた3機が地上に降下するシーンが加わっただけですが。
★第27話「ロディ帰艦せず!」脚本○ 演出○ 作画○ 総合○
監視衛星を撃破して、タウト星に接近したジェイナス。
だが騒ぎを他所にタウト星は沈黙し続け、探査ロケットを飛ばしての調査でも何の情報も得られず。
ケ「生体反応は?」
バ「バーカ!外側じゃ掴めないんだよ!」
ケ「バカはないんでねェの?もちっと言い方が…」
バ「悪々ィ、青春はデリケートなんだよな!」
両親が此処に囚われてるとしたら、敵が1人も居ないなんて訳は無い。
全体会議で討論した末、試しに突付いてみる事に決まり、ロディ・バーツ・ケンツ・カチュアがRVで、マキがファイター(小型戦闘機)で出撃。
すると待ってたかの様に敵も出撃、忽ち交戦状態に突入する。
出直して作戦を練ろうとスコットが撤退命令を出すも、その際ロディは単独で危険な賭けに出た。
敵部隊が発進したハッチから、タウト星に侵入するバイファム。
それを見たバーツも慌てて後を追うが、ハッチは寸前で閉じてしまう。
その頃内部に侵入したバイファム(ロディ)は、多数の敵に包囲されていた。
「何とか囚われている両親達の元へ…!」、そう考え潜り込んだものの、このままでは振り切れない。
ロディは脱出ポッドで分離してまで戦うが、ついに捕まり司令部へ連行されてしまう。
一方ジェイナスに戻った組から、ロディが独り敵陣に侵入した事を聞かされたブリッジでは、スコットがバイファムに必死で通信を送っていた。
弟のフレッドがバーツを厳しく責める、「何であの時一緒に連れて帰ってくれなかったのォ!?」…兄を思って泣く彼に、バーツは一言の詫びしか思い付けず、唇を噛んだ。
何とかしてロディを救出しなければ…悩んだ末スコットはローデン大佐に救援を頼む手段を思い付く。
しかし大佐からの応答は返って来ず、時間だけが空しく過ぎて行った。
その頃捕虜となったロディは、基地指令から厳しい尋問に遭っていた。
彼が自分達が此処へ来た目的を話し、囚われてる両親達に会わせてくれるよう頼むも、相手は地球軍の配備状況・戦力ばかりを聞きたがる。
一方的に続く話の中でロディはジェイナスに積まれている遺跡について尋ねられた。
どうやら相当大事な物らしい――そう勘付いたロディが、知らぬ振りを決め込み、逆に何であるかを尋ねる。
その途端相手は激昂し、終いには脅迫の文句を口にした。
「素直に吐かなければ、薬を使う事になる…少し時間をあげるので、良く考えなさい」
一旦尋問から解放されたロディは牢に移された。
牢とは言え、地球で見られる囲い檻ではない。
天井も無く、絶壁の様に高い場所に造られていて、見回せば同じくそそり立つ囚人部屋が幾つも在る。
底は暗くて果てが見えない…見下ろしたロディの耳に、赤ん坊の声が響いて聞えた。
「誰か居るんですか!?」
叫んだ声に、答が返って来た。
ロディの血が沸き立つ、目尻に涙が浮かぶ。
地球人は…自分達の両親は確かに此処に居たんだ!
彼は自分の名前を告げ、仲間の名前も挙げて行き、下の声に尋ねた。
ルチーナ…マルロ…ジミー…ケンツ…ペンチ…カチュア…フレッド…シャロン…マキ…バーツ…クレア…スコット……
…13人皆で助けに来たんです……この名前を知ってる人は居ませんか…!?
だが声は答える、此処に居るのはククトニアンだけだと…地球人の捕虜は確かに最近まで此処に居たが、既に別の星に移された後だと…。
話を聞いた途端、ロディは激しいショックに打ちのめされ、失意のあまり泣き叫んだ。
折角苦労して此処まで辿り着いたのに……一体俺達は何処へ向えば良いんだ…!
行く先を見失った彼の叫びが、囚われの牢に悲しくこだました……。
(感想)…この回に登場したククト人司令官の台詞の喋り方が好きで、子供の頃よく真似してました。(笑)
「イー・カ・ゲン・ニ・シナ・サーイ!!マジ・メニ・ヤリ・ナ・サーイ!!」とか、「サモナイトォ…オク・スリ・ツカウコトニナリマース!…イイノデスカァ?ソレモチイレバ、ノーミソクールクル、モウ、モトニハ・モドレマセーン!」とか…如何にも異星人っつか日本人が演じるエセ外人っぽい。(笑)
いや本当、声アテた人上手いですよ。
ちなみに「ノーミソクールクル」はビデオ化した時倫理的に拙いって事で修正が入った、DVD化した時は外されたけど。
前半異星人の姿を見せないってのは、バイファムスタッフ拘りの演出でして。
1つはカチュアの正体を視聴者に覚られない様にってのと、もう1つは子供達目線で戦争を理解させる為だったんではないかなと。
ケイトさんの「異星人だから敵、そんな考えは私達大人だけでいい」という台詞が此処に来て意味を持つ。
スタッフが最も言いたかったメッセージじゃないかと思うのです。
粗筋にも出したけど、ケンツとバーツの会話がほのぼのしてて、なんか好きだ。(笑)
マルロと同じくメンバー最年少で、ジェイナスクルー内のマスコット的存在。
マルロとは家が隣同士だった事から仲が良く、将来は彼のお嫁さんになる予定との事。
誕生日設定を見るとマルロよりも年若だが、お姉さん気取りのおませさんだった。
(マルロもだが)ニンニクが嫌いらしい。
説明の必要も無いだろうが元キャラはミンキーモモ、お陰で放送前には最も注目を浴びていた。
思うにキャラデザ芦田氏のファンサービスだったのだろう。(笑)
★第22話「ジェイナス応答せよ!!地球軍からの通信」 脚本○ 演出○ 作画○ 総合○
長い旅を続ける間に、ジェイナスの艦内では物資が不足し始めていた。
特に女子にとって問題なのが下着である、男子に隠れてこっそりハンドメイドしたり…クルーにとって深刻な事態が続いていた或る日――地球軍の艦が接近して来た。
「援軍なら補給物資を受けられるかも!」と、喜びに沸く子供達。
だが軍人一家に生れたお陰で、子供でありながら軍の情報に詳しいケンツが危ぶんで言った。
「この船に子供しか乗ってない事が知れたら、強制送還させられるかもしれない!」
ケンツの言葉を聞いて一気に緊張する皆…そうなれば捕まってる両親を助けにタウト星へ向えなくなってしまう。
悩んだ末、彼らはマキが立てた作戦を、実行に移す事を決める。
それはスコットをジェイナスの艦長に仕立て上げ、芝居でやり過ごそうというものだった。
倉庫からケンツが発掘した艦長の制服を着せられ、サングラスと付け髭で大人に変装するスコット。
準備が整った所で通信モニターの前に座り、他の子供達は画面に入らないよう隠れる。
通信して来た艦は、「カールビンソン級駆逐艦レーガン」と名乗った。
レーガン艦長「フレデリック・ローデン」大佐が、スコットにジェイナスの任務を尋ねる。
ケンツから貰ったカンペをチラ見しつつ、艦長になり切って答えるスコット。
だがローデン大佐は「艦長名がデータと違ってる」と指摘し、不審を顕にした。
どう言い逃れたら良いか悩むスコットの元へ、ケンツがこっそり近付きヒソヒソと入れ知恵する。
ケ「『先任は死んだ』って言えよ!」(←小声)
ス「先任の方は死ん…いや亡くなられて、代って私が転勤…」
ケ「馬鹿!!『転属』って言え!!」(←小声)
尚もローデン大佐がスコットに質問する――「実はベルウィックの軍に幾度も通信を試みているが一向に繋がらない。訳を御存知だろうか?」と。
ス「全員~、やられちゃったらしいですよ?」
ケ「壊滅だよ!!壊滅!!」(←小声)
ク「ね、ねェ、スコット!補給物資の件も頼んでみて!子供達の下着とか…!」(←小声)
マ「後コンピューターミシンも!」(←小声)
ス「解ってるよ!!皆してゴチャゴチャ言うな!!」(←小声)
ケンツに倣い近付いたクレアとマキが、スコットに小声で要求する。
徐々に煩さを増す陰の声に辟易しつつ、スコットは大佐に補給物資を願った。
ス「コンピューターミシンとか…子供の物で良いんだが、下着とか…」
大「下着!?――艦長!それは貴方の作戦に必要な物資なのですか!?」
『ヤバイよ!!このままじゃバレちゃうよ!!』――慌てたフレッドがスイッチを誤って押し、下を向いたカメラがスコットの足元に隠れるクレア達を映した。
正体を見破ったローデン大佐らがジェイナスに乗込んで来る。
已む無くスコットらは大佐に全ての事情を話した
それを聞いた大佐はジェイナスを没収して、子供達を地球に送還させる意向を伝える。
勿論子供達は聞かない、ロディとバーツが兵に体当たりしたのを合図に、一斉に銃を構えて反抗した。
此処まで自分達の力でやって来たんだ…両親に会う為に…救う為に…なのに今更戻れなんてあんまりだ!
彼らから今迄の冒険を聞き、その熱意に負けた大佐は、ジェイナスがタウト星に向う事を、特別に許可するのだった……。
(感想)…話自体は爆笑もんの面白さ、けれど唐突に姿を見せた地球軍には、不自然さを感じずに居られない。
だがこれには深~い訳が有る…実はバイファム、視聴率不振を理由に、この回辺りで打切られる予定だったのです。
それが何故取り消されたか?――打切りを知ったファンが番組存続の運動を興し、TV局に署名を集めて提出したから、なのです。
この事件は新聞にも採り上げられ、各アニメ雑誌でも物議を醸しました。
作品が打切られなかったのは嬉しいけど、ファンの声が及ぼす影響のデカさを心配する声も在ったりな…。
とは言え当時ファンだった自分は素直に喜んでました。(笑)
後にも先にもバイファムくらいじゃないでしょうかね~?ファンの署名を受けて延長が決まったTVアニメっつうのは…。
それだけ愛されてた証拠ですが、だったら何で視聴率が不振なの?と不思議に思う方も居るに違いない。
元々視聴率って主要都市から200~300世帯をアバウトに選び、統計取った数字ですから、=人気に直結するもんじゃないのです。
んでバイファムの場合、玩具(プラモデル)が売れなかったという理由も絡んでたんではと。
ロボットアニメで在りながら、ロボットの影がこんだけ薄かった作品も珍しい。(笑)
延長されて以降は大幅な梃入れを感じたです。
展開がガンダムに似て来たっつか…主人公が急激に強くなり、ライバルが登場し、新型ロボットが加わるという、怒涛の新展開。(笑)
そういう意味では前半のバイファムらしさが薄まって、ちょっと残念に思ったものです。
四方山話終了、回の感想に戻りましょう。
『FQランダム作戦』とか、軍の暗号まで知ってるケンツが凄い。
てゆーか『FQランダム作戦』ってどんな作戦よ!?(笑)
有得ないんだけど、ケンツを見てると、何か有得そうな気がしてしまう。
きっと親父がケンツそっくりな性格してて、煽てられて喋っちゃうんだろうな、みたいな。(笑)
如何にも芝居してる雰囲気が微細に描かれてて楽しかったです。
特に一旦台詞切って、メモをチラ見するスコットとか。
・第23話「ジェイナスは僕らの船だ!!新たなる出発」脚本○ 演出○ 作画△ 総合○
ジェイナスに乗船したレーガンの乗組員達は、子供だけで軍艦を問題無く動かしてた事を知り、改めて感心していた。
一方ブリッジを大人に任せた子供達は、久々に穏やかな生活を満喫する。
ジミーは菜園の世話、フレッド&ペンチは読書、シャロンはマルロ&ルチーナの遊び相手、ケンツはジェイナスに届いた兵器類の見学、クレア&カチュアは大佐の好意で貰った補給物資の仕分け。
そんな束の間手にした休息時間に、ケイトが残したタウト星の資料を探して、捕虜救出作戦を立てるロディ・バーツ・マキ。
そしてスコットはクレアド星から運んで来た遺跡をローデン大佐に見せ、遺跡が「エクストラ力線」を放射し出した頃から敵の攻撃パターンが変化した件を相談していた。
スコットから話を聞いた大佐は、冗談めかして言う。
大「ひょっとして…あの遺跡はガーディアンかもしれんぞ!」
ス「ガーディアン…守護神!?」
大「解らんが……あの遺跡のお陰で、君達は此処まで来れたんじゃないかと…話を聞いていて思ったんでな!」
話してるそこへ、駆逐艦レーガンから補給物資の第2陣が届けられた。
その中に最新鋭のRVが含まれているのを知り、武器マニアのケンツが興奮して駆け付ける――彼に続いて他の子供達も。
物資を送り届けに来た兵達が、軍艦に子供が大勢居るのを見て驚く。
兵「どういう事ですか?ジェイナスは託児所も併設してるのですか?」
大「だとしたら、彼らは全員、職員の方だな!」
ブリッジに案内された兵達は、大佐から子供達が敵の中継ステーションを撃破した件を聞かされ更に驚愕した。
「俺なんか未だ実戦も経験してないのに…」、子供達の噂話に花を咲かせてるそこへ、異星人の部隊が襲って来る。
子供達に負けじと迎撃態勢に入るブリッジ、だが慣れない設備に戸惑うばかり。
大佐は子供の方が艦の操作に慣れている事を冷静に判断し、兵全てを集めてRVで出撃させる策を打立てる。
戦闘が開始されると、大佐はスコットの言った様に、敵の攻撃が何処かちぐはぐである事に気付かされた。
或いは本当に遺跡が何らかの影響を及ぼしているのか…?
それでも大規模な敵部隊に、苦戦を強いられる兵達。
自軍の旗色の悪さを察知した大佐は、スコットに駆逐艦レーガンとの交信方法を伝えた後、自らも出撃する事を決めた。
また自分達子供だけで向うのか…不安に顔を曇らせるスコットを、大佐が力付ける。
「そう情けない顔をするな!君達にはガーディアンが付いてるじゃないか!」
再び子供達の手に委ねられたジェイナスは、大佐の無事を祈りながら、タウト星への旅路を急ぐのだった……。
(感想)…不自然に出したキャラを清算する回。(苦笑)
大佐の役割は主に新機種『トゥランファム』を運んだ事で、彼の今後の運命を考えると同情せずには居られない。
幼い2人が話す「おじちゃんたち、まだ1人も帰ってこないね」の台詞が切ないです…。
1人やたらノリの良い、新型大好きなおじちゃんが居たけど…その人も死んじゃったんだろうな~と思うと…涙。
最後のドレス姿のマキはアニメーターさんのお遊び?サービス??
彼女の人気の高さを感じてしまった。
24話~バイファムは放送時間を夕方に変更して続けられました。
関東では毎週土曜の17時~17時半に放送されるようなったのですが、結果視聴率は上昇したらしい。
当時金曜夜7時台は人気番組が重なってたし…強力な裏番組が無くなり、新聞で採り上げられた事で注目を浴びたそうな。
ただ製作費は削られたんでしょう…前半抜群に良かった作画が、後半少し苦しく思えたから。
時間帯が変わると、番組にかけられる製作費も、シビアに変って行くのです。
・第24話「ケイトさんの日記」
…ケイトさんが残した記録テープをケンツが見付け、皆で聴くという形で始まる総集編。
時間変更した事だし、観てない子供に今迄のストーリーを説明せんとね~。(笑)
本編でのケイトさん最後の語り、「ゴーゴーギャラクシー」って言い方にちょっとウケた。
星空に顔が浮かぶオチはお約束ですね。
クレーク博士の肩書きが「宇宙物理学教授」に変ってたけど、結局一体どっちなんすかケイトさん?(謎だ…)
・第25話「ザ・グラフティ・ロディ・シャッフル」
ケイトさんの記録テープを聞いた夜、中々寝付けずに居たロディは、同じく眠れないで居たバーツと、これまでの旅を振り返る…という形で始まる総集編。
時間変更した事だし、観てない子供に以下略。
ケイトさんの最期の言葉はやはり泣ける…。
所でテープって西暦2050年過ぎても生き続けてるんすね…まぁ生きてるとは思うけどさ。(笑)
★第26話「新型RV出撃!!」脚本○ 演出○ 作画△ 総合○
敵艦隊と遭遇、ローデン大佐から離れて2日目、ロディ達は新型RV『トゥランファム』の操縦訓練に励んでいた。
新型機はロディには自動化が過ぎ、性に合わない物だったが、ケンツは御機嫌で乗りこなす。
コクピットでロックを流し、気分はエースパイロットだ。
だが前の席に座ったマキには不評で、直ぐにテープを止められてしまう。
ケ「特殊機動部隊ってのはな!!皆こんな風に出撃するんだよ!!」
マ「その何とか部隊って全滅したんじゃないの?」
ケ「…どうしてさ…?」
マ「敵に遭う前に鼓膜が破れてさ!」
その頃スコットとクレアはマルロとルチーナにせがまれて、両親が囚われてると言う人工の星『タウト』の写真を見せてやっていた。
マルロがスコットに尋ねる、「イセージンって悪いヤツなんでしょ?」と。
「きっとオニみたいにコワイ顔してるんだ!」と話す幼い2人を相手に、スコットとクレアはどう返答したものか悩んでしまう。
彼ら自身も異星人の本当の姿を知ってる訳ではなかった…。
タウト星が近付くにつれ、スコットの胸に不安が募る。
両親達を奪還するとなれば、戦闘は避けられない。
その事を考えると、飯も碌に喉を通らなかった。
粘り強く偵察を続けた結果、タウト星には監視衛星が4つ存在する事が判明した。
極力戦闘は避けたい…ならば監視の死角を探って、すり抜けられないものか?
ロディの提案を受け、徹夜で情報を分析するカチュア・マキ・フレッド。
その甲斐有って、4つの監視衛星の内、1つは故障している事が判る。
一方ロディ・バーツ・スコットは、交替でブリッジの見張りに当たっていた。
バーツと交替し仮眠に戻る途中、ロディはカチュアがククト語へ翻訳してるのを耳にし、彼女がククト人である本当の両親に会いたいと願ってる事を知る。
「私のパパとママに会いたい」→「チャン、カア、ソドニ、タイアイ」…。
やがてタウト星が肉眼で捉えられるまで近付いた頃、ジェイナスは計画通り故障した監視衛星の脇をすり抜けて行った。
しかし結局は見付かり、敵の来襲に遭ってしまう。
最早覚悟を決めるしかないと、ロディとバーツが出撃。
ケンツも徹夜明けのマキと共に出撃、その際マキは「このテープなら掛けてもOK」と、ケンツに1本のテープを渡した。
「漸く本物の部隊らしくなって来た」とケンツは大喜び、直ぐに再生ボタンをONしてミュージックスタート。
だが流れた曲はロックではなく、ヨハン・シュトラウス作曲『美しく青きドナウ』だった。
宇宙をバックに響き渡る優雅なワルツの調べ。
戦闘シーンにそぐわないBGMに調子を狂わされ、ピンチに陥ってしまうジェイナス・クルー。
その時――遺跡からエクストラ力線が放射され、敵機が次々と動きを乱して行った。
更に監視衛星同士が衝突・大破したお陰で、ジェイナスは無事危機から脱出し、遂にタウト星の間近まで到達する。
「俺達にはガーディアンが付いている」、信じられない力を目の当たりにしたロディ達の胸に、確かな希望の光が点った……。
(感想)…大人の事情から加わった(笑)新型RV『トゥランファム』――これ見た目バイファムやネオファムと変らなく思えるんすが、バイファムやネオファムと違って複座式という設定で、1機体に2人乗る造りになってるのです。
ガンナー(砲手、前席)とパイロット(操縦、後席)、わざわざ役割を分ける必要が有るのか悩むトコですが、これのお陰で以後ケンツとカチュアの出番が増えました。
んで当初マキがケンツのパートナーとして乗る予定が、ケンツの煩さを嫌ってカチュアと交替したっつう経緯を描いた辺りが細かい。(笑)
そうかマキはクラシック音楽が趣味だったのか、しかしケンツでなくとも戦闘時にワルツをかけるのはどうかと…映像と音楽とのあまりのギャップに爆笑してしまった。(笑)
これも平野氏が脚本を担当してて、台詞と展開が楽しいのですよ。
自分専用のRVが加入して大喜びするケンツに、ロディがかけた「良かったな軍曹!恋人が出来て!」って台詞なんか、洒落てて良いな~と感じた。
カチュアが独り翻訳する場面は切ない…「チャン、カア、ソドニ、タイアイ」という言葉は、以降も重要な意味を持って出て来ます。
他、屈伸運動するクレアやボクシング走りするロディ等、地味ながらキャラの人となりを感じさせてくれる良いシーン。
1話でロディは何のスポーツをやってたか疑問を提示したけど、この話や13話を観るとボクシングの可能性が高いっすね…実はボクシング部のトレーニングで走ってたとか?
しかし17話でRVに乗り、見事なプロレス技を披露してくれたのを考えると、プロレス同好会に入ってる可能性も……謎は深まるばかりである。
極めて御都合主義的に力を発揮してくれる遺跡だが、元よりその為に設定された物だから仕方ない。(笑)
子供だけで敵軍を相手に戦うのは、アニメと言えども説得力が感じられない。
それならと…理由付けの為に生れた存在ですから。
ちなみに見た目から設定まで、某SF映画に出て来たモ○リスそっくりだったり。(笑)
尚、この回からOPが短くなり、映像も少し変更された。
翼(?)付けた3機が地上に降下するシーンが加わっただけですが。
★第27話「ロディ帰艦せず!」脚本○ 演出○ 作画○ 総合○
監視衛星を撃破して、タウト星に接近したジェイナス。
だが騒ぎを他所にタウト星は沈黙し続け、探査ロケットを飛ばしての調査でも何の情報も得られず。
ケ「生体反応は?」
バ「バーカ!外側じゃ掴めないんだよ!」
ケ「バカはないんでねェの?もちっと言い方が…」
バ「悪々ィ、青春はデリケートなんだよな!」
両親が此処に囚われてるとしたら、敵が1人も居ないなんて訳は無い。
全体会議で討論した末、試しに突付いてみる事に決まり、ロディ・バーツ・ケンツ・カチュアがRVで、マキがファイター(小型戦闘機)で出撃。
すると待ってたかの様に敵も出撃、忽ち交戦状態に突入する。
出直して作戦を練ろうとスコットが撤退命令を出すも、その際ロディは単独で危険な賭けに出た。
敵部隊が発進したハッチから、タウト星に侵入するバイファム。
それを見たバーツも慌てて後を追うが、ハッチは寸前で閉じてしまう。
その頃内部に侵入したバイファム(ロディ)は、多数の敵に包囲されていた。
「何とか囚われている両親達の元へ…!」、そう考え潜り込んだものの、このままでは振り切れない。
ロディは脱出ポッドで分離してまで戦うが、ついに捕まり司令部へ連行されてしまう。
一方ジェイナスに戻った組から、ロディが独り敵陣に侵入した事を聞かされたブリッジでは、スコットがバイファムに必死で通信を送っていた。
弟のフレッドがバーツを厳しく責める、「何であの時一緒に連れて帰ってくれなかったのォ!?」…兄を思って泣く彼に、バーツは一言の詫びしか思い付けず、唇を噛んだ。
何とかしてロディを救出しなければ…悩んだ末スコットはローデン大佐に救援を頼む手段を思い付く。
しかし大佐からの応答は返って来ず、時間だけが空しく過ぎて行った。
その頃捕虜となったロディは、基地指令から厳しい尋問に遭っていた。
彼が自分達が此処へ来た目的を話し、囚われてる両親達に会わせてくれるよう頼むも、相手は地球軍の配備状況・戦力ばかりを聞きたがる。
一方的に続く話の中でロディはジェイナスに積まれている遺跡について尋ねられた。
どうやら相当大事な物らしい――そう勘付いたロディが、知らぬ振りを決め込み、逆に何であるかを尋ねる。
その途端相手は激昂し、終いには脅迫の文句を口にした。
「素直に吐かなければ、薬を使う事になる…少し時間をあげるので、良く考えなさい」
一旦尋問から解放されたロディは牢に移された。
牢とは言え、地球で見られる囲い檻ではない。
天井も無く、絶壁の様に高い場所に造られていて、見回せば同じくそそり立つ囚人部屋が幾つも在る。
底は暗くて果てが見えない…見下ろしたロディの耳に、赤ん坊の声が響いて聞えた。
「誰か居るんですか!?」
叫んだ声に、答が返って来た。
ロディの血が沸き立つ、目尻に涙が浮かぶ。
地球人は…自分達の両親は確かに此処に居たんだ!
彼は自分の名前を告げ、仲間の名前も挙げて行き、下の声に尋ねた。
ルチーナ…マルロ…ジミー…ケンツ…ペンチ…カチュア…フレッド…シャロン…マキ…バーツ…クレア…スコット……
…13人皆で助けに来たんです……この名前を知ってる人は居ませんか…!?
だが声は答える、此処に居るのはククトニアンだけだと…地球人の捕虜は確かに最近まで此処に居たが、既に別の星に移された後だと…。
話を聞いた途端、ロディは激しいショックに打ちのめされ、失意のあまり泣き叫んだ。
折角苦労して此処まで辿り着いたのに……一体俺達は何処へ向えば良いんだ…!
行く先を見失った彼の叫びが、囚われの牢に悲しくこだました……。
(感想)…この回に登場したククト人司令官の台詞の喋り方が好きで、子供の頃よく真似してました。(笑)
「イー・カ・ゲン・ニ・シナ・サーイ!!マジ・メニ・ヤリ・ナ・サーイ!!」とか、「サモナイトォ…オク・スリ・ツカウコトニナリマース!…イイノデスカァ?ソレモチイレバ、ノーミソクールクル、モウ、モトニハ・モドレマセーン!」とか…如何にも異星人っつか日本人が演じるエセ外人っぽい。(笑)
いや本当、声アテた人上手いですよ。
ちなみに「ノーミソクールクル」はビデオ化した時倫理的に拙いって事で修正が入った、DVD化した時は外されたけど。
前半異星人の姿を見せないってのは、バイファムスタッフ拘りの演出でして。
1つはカチュアの正体を視聴者に覚られない様にってのと、もう1つは子供達目線で戦争を理解させる為だったんではないかなと。
ケイトさんの「異星人だから敵、そんな考えは私達大人だけでいい」という台詞が此処に来て意味を持つ。
スタッフが最も言いたかったメッセージじゃないかと思うのです。
粗筋にも出したけど、ケンツとバーツの会話がほのぼのしてて、なんか好きだ。(笑)